「Huawei Watch」の完成度はApple Watch以上?――Huaweiのウェアラブル戦略

» 2015年06月19日 06時00分 公開
[末岡洋子ITmedia]
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 2014年に投入したリストバンド「TalkBand B1」を皮切りに、ウェアラブル市場に参入したHuawei。2015年のMobile World Congress 2015(以下、MWC)では、同社初のAndroid Wear搭載製品「Huawei Watch」を発表し、製品ラインアップを拡充している。そんなHuaweiが6月16日、ドイツ・ミュンヘンでプレス向けに開催した欧州向けイベント「Huawei Innovation Day」でウェアラブル分野についての戦略を語った。

photo 「Huawei Watch」

「技術」「ファッション」「感動」で差別化を図る

 そもそもHuaweiは、なぜウェアラブル市場への参入を決めたのか? コンシューマービジネスグループでモバイルブロードバンド・ホームプロダクト 製品マネジメント担当バイスプレジデントとしてウェアラブルを統括するYong氏は、「スマートフォンを補完し、お互いを高め合う相乗効果が期待できるから」と話す。

photo Huaweiでウェアラブルを統括するYang Yong氏。

 Yong氏は、ウェアラブル端末は“ライフスタイル製品”であり、「人間の感覚、体、インテリジェンスを拡張するもの」と説明する。スマートフォンなら1日中(24時間)使うことは、まずないだろうが、ウェアラブルなら就寝時にも装着してデータの記録ができるので、使い方次第では、24時間欠かせないアイテムになる。

 もう1つの特徴が「コネクト」。ウェアラブル端末は、クラウドを利用してテレビ画面やスマート家電、あるいはスマートカーなどとをつなぐ橋渡し役になりうる。形状はさまざまだが、Yong氏は「リストバンド」と「スマートウォッチ」を成長分野とみている。

 すでに多くのメーカーが同様の製品を発表しているが、ウェアラブル分野で差別化を図るためには、「チップセット」「ハードウェア」、ソフトウェアの「技術」「ファッション性」、そして「エモーション」(感動)が重要になるとYong氏はみる。Huaweiがフランス・パリに構える新設のAesthetic Competence Centerでは、ファッション業界や宝石業界からもデザイナーを集めて、ウェアラブル端末の開発を進めている。

Huaweiが投入する3つのウェアラブル端末

 3月のMWCで発表し、前評判も高いHuawei Watchは、現時点でHuaweiが開発した最高峰のウェアラブル製品。クラウン(竜頭)、ステンレスフレーム、ベルトとケースを結合させる「ラグ」、1.4型のAMOLEDディスプレイを覆うサファイアグラスなど、クラッシックな時計を思わせる仕上がりだ。心拍数モニター、6軸モーションセンサーなどを搭載し、活動量計としても使える。複数の画面を用意するなど、操作性にも工夫を凝らした。

 Young氏は「Apple Watch」「Samsung Gear Live Square」など競合製品と比較しながら、Huawei Watchの完成度の高さに胸を張った。

photo Android Wearを搭載しており、さまざまな通知をウォッチの画面で確認できる
photo 消費カロリーや歩数、心拍数も記録し、活動量計としても利用できる

 同じくMWCで発表したリストバンド型の最新機種「TalkBand B2」は、ベルトから取り外して耳に直接かけられるデザイン、高性能なスピーカー、高音質な通話ができるノイズキャンセリングが革新的だ――とYong氏はアピールした。B2ではレザーベルトも用意するが、ラバーバンドを配するApple Watch Sportモデルの実機を取り出し、「ラバーは2時間もすると汗をかくので心地悪くなる。その点、皮は着け心地がよい」と優位性を強調した。

photo 「TalkBand B2」

 MWCでもう1つ発表したのが「TalkBand N1」だ。アクセサリーのように首にかけられるユニークなデザインが特徴で、Yong氏は「エクササイズと音楽の両方の技術革新を行った」と紹介した。

photo 「TalkBand N1」

Huawei Watchの発売を延期した理由は?

 一方で、Huawei Watchは当初は中国で6月に発売する予定だったが、延期されている。Yong氏は、プレゼン後にQAセッションを開き「最高のユーザー体験を提供するため」と説明し、具体的な理由については明言を避けたが「全体として強化している」とのこと。「発売時は、MWCでお見せしたものよりもさらに美しいものになるので期待してほしい。体験や使い勝手も改善する」とYong氏。Wall Street Journalからは「Android Wearに関する問題では?」との指摘があったが、Yong氏はAndroid Wearについては「満足している」と述べるにとどめた。

 なお、LGがすでにLTE通信モジュールを組み込んだスタンドアローン型のスマートウォッチを投入しているが、Yong氏によると、バッテリー、無線側などの技術が改善されれば、Huaweiも同様の製品を投入できるという。「通信機能を持ち、美しく、使いやすいスマートウォッチがHuaweiから登場すると確信している」と言うほどなので期待したい。

photo
photo Huaweiではスマートカー、スマートホームでのウェアラブルの利用が進むとみており、戦略上重要な製品と位置付けている。

Jawboneなどサードパーティとの連携も強化

 ウェアラブル分野では端末だけでなく、エコシステムも重要になる。Huaweiは自社のウェアラブル向けアプリのほか、フィットネス分野でJawboneなどサードパーティとも積極的に連携して、オープンな戦略を取っていく。フィットネス分野ではプラットフォームを用意し、Jawbone、Google Fitなどのほか、それらを利用するローカルのサービスコミュニティも取り込んでいく。「エコシステムを拡大してウェアラブルの価値を最大化する」とYong氏は狙いを説明した。

photo ウェアラブルではエコシステムにも取り組む。Huaweiは、スマートフォンの場所を特定できるアプリを提供する予定

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