iPhoneユーザーのブランドイメージが高い携帯キャリアは?――ICT総研が調査

» 2015年09月15日 19時58分 公開

 ICT総研は、9月15日にNTTドコモ、au、ソフトバンクのiPhone利用者を対象とした携帯電話キャリアのブランドイメージに関する調査結果を発表した。調査人数は各キャリア1000人、計3000人で、Webアンケートを活用。調査期間は9月5日から7日まで。

 総合的なブランドイメージトップはau。「CMが印象に残っている」が突出して高くなっており、桃太郎・浦島太郎・金太郎の三太郎の3人が登場するCMがブランドイメージアップに大きく貢献しているようだ。次点はNTTドコモで「信頼できる」「お客さまセンターの対応が良い」「専売ショップのお客様対応が良い」など顧客対応に良い印象を持たれている一方、「今、勢いがある」「面白いことをやっている」「CMが印象に残っている」では他社に差を付けられた。

 ソフトバンクは「面白いことをやっている」「今、勢いがある」「CMが印象に残っている」で高い評価を得たが、「信頼できる」「専売ショップのお客様対応が良い」などの項目が低いという結果が出た。なお「料金プランがわかりやすい」は3社に差がみられず、著しく低くなっている。

Photo 総合的なブランドイメージ

リリース本文

 以下、リリースの本文です。

auが、総合的なブランドイメージ 61.1ptでトップ。CMの印象などで高い評価。

 調査の結果、「総合的にブランドイメージが良いか?」と聞いた設問で、auが61.1ポイントでトップ。NTTドコモが58.3ポイントで次点、ソフトバンクが54.9ポイントとなった。関連設問を見るとauは、「親しみを持てる」(59.3ポイント)、「今、勢いがある」(59.4ポイント)、「デザイン・センスが良い」(55.2ポイント)、「料金プランがわかりやすい」(40.6ポイント)、「CMが印象に残っている」(77.5ポイント)でそれぞれトップとなっており、特に「CMが印象に残っている」は他の項目と比べてもポイントが突出して高い。auの三太郎のCMは、多くの視聴者の反響を呼んでおり、これが「総合的なブランドイメージ」のアップに大きく寄与していると考えられる。

NTTドコモは「信頼感」やショップの対応などで好評も、ブランドイメージは次点(58.3pt)。

 NTTドコモは、「総合的なブランドイメージ」が58.3ポイントとなり次点。関連設問を見ると、「信頼できる」(64.8ポイント)、「お客さまセンターの対応が良い」(55.6ポイント)、「専売ショップのお客様対応が良い」(55.5ポイント)でそれぞれトップとなった。信頼性や顧客対応は他社と比べて良いイメージを持たれている。一方で、「今、勢いがある」、「面白いことをやっている」、「CMが印象に残っている」などで他社に差を付けられている。信頼性はあるものの、変革のなさや印象面でのもの足りなさがあると見られていることが、「総合的なブランドイメージ」に影響したと考えられる。

ソフトバンクは「面白いことをやっている」で高い評価も、ブランドイメージは54.9pt。

  ソフトバンクは、「総合的なブランドイメージ」が54.9ポイントとなり、他社に一歩及ばない結果となった。関連設問を見ると、「面白いことをやっている」(59.0ポイント)がトップ。「今、勢いがある」(59.1ポイント)、「CMが印象に残っている」(73.0ポイント)などの項目でも高い評価を得た。一方、「信頼できる」、「専売ショップのお客様対応が良い」などの項目では、他社に離されている。「ペッパー」のような新しい取り組みや、「白戸家」のCMに代表される訴求力は評価されているが、信頼性や顧客対応の面で他社に後れを取っていると見られていることが、「総合的なブランドイメージ」に響いたものと思われる。

 今回の調査でブランドイメージの関連設問として聞いたものの中で、「料金プランがわかりやすい」は、3キャリア間に大きな差はなく、3キャリアの平均値が39.1ポイントと、他の項目と比べて著しく低い。あくまでユーザーが抱えているイメージではあるが、大手3キャリアには少しでも料金プランを分かりやすくする努力が期待されている。(9月11日にauやソフトバンクから新たな料金プランが発表されたが、この調査はこのプランの発表前に実施しているため、その影響は考慮されていない。)

 「料金面の安さ」を武器にMVNO事業者が契約者数を拡大している中で、「安心感」、「信頼感」、「サポートの良さ」などを背景としたブランドイメージの高さが大手キャリアにはあり、このイメージをさらに盤石なものとすべく、今後もサービスの向上に取り組んでもらいたい。

 ICT総研では、これからもユーザーの声を客観的に可視化した同様の調査を定期的に実施していく方針だ。

*表1で示した「総合的なブランドイメージ」は、独立した設問であり、関連設問の総合点ではない。

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