既報の通り、NTTドコモは6月中旬に「Xperia X Performance SO-04H」を発売する予定だ。
折しも、「Xperia X Perfomance」のグローバルモデルも英時間の5月3日から予約販売を開始した(参考リンク)。ドコモ版であるSO-04Hと、グローバルモデルには違いがいくつかあるが、その中でも特に大きな違いが3つある。写真を交えて解説しよう。
Xperiaのグローバルモデルと、ドコモを含むキャリア販売モデルの最大の違いは「本体の印字」にある。キャリア販売モデルの一部では、ロゴ印字の追加や位置変更が行われることがあるのだ。ドコモ向けのXperiaでは、「Xperia Z3」シリーズ以降は本体背面の右上に型番、中央部にドコモロゴ、下部にXperiaロゴを印字するカスタマイズを施している。
SO-04HでもZ3シリーズ以来の印字カスタマイズを踏襲しているが、背面にはもう1点、グローバルモデルと異なる部分がある。グローバルモデルは、背面全体がメタル素材であるのに対し、SO-04Hは背面の一部が樹脂素材になっているのだ。これは、通信品質をより良くするための措置で、au向けモデル・ソフトバンク向けモデルも同じく仕様が変更されている。
グローバルモデルのフルメタル背面を期待していた人にとっては残念である一方、通信品質面では歓迎すべき「仕様変更」である。「痛しかゆし」とは、まさにこのことだろう。
なお、グローバルモデルとSO-04Hを含む日本向けモデルは、バッテリー容量の表記も異なる。前者は2700mAh、後者は2570mAhとなっているのだ。これは、バッテリー容量の表示基準の違いによるもので、搭載するバッテリー自体はグローバルモデルと日本向けモデルで同一だ。
日本向けのXperiaは、ごく初期の一部機種を除いておサイフケータイ(モバイルFeliCa)を搭載している。グローバルモデルでNFC通信機能を搭載している機種は、タッチ部のNFCロゴがFeliCaネットワークスの「モバイル非接触IC通信マーク」に置き換わっている(ソフトバンク向けモデルを除く)。
SO-04Hでは、背面をメタル素材にした影響からNFC/FeliCaのタッチ部が本体正面側に移設された。この部分には先述のモバイル非接触IC通信マークが付いている……のだが、よく見るとシールとなっていて、剥がせるようになっている。シールを剥がせば、どこにタッチ部があるのかどうか分からない状態になる。それを見越してか、通知パネルでタッチ部を知らせる工夫もしている。これらの仕様は、au向けモデルやソフトバンク向けモデルでも同様だ。
NFCやFeliCaを使う場合、画面側をタッチすることに抵抗を覚える人もいるだろう。このことについて説明員に尋ねてみたところ、ドコモとしては保証しかねるとしながらも「(FeliCaとして利用する場合は)タッチするリーダライタが発する電波がよほど微弱でない限り、裏側をかざしてもおおむね大丈夫と思われる」との回答が得られた。
※NFC/Felicaのタッチ部位に関する説明に、一部追記をしました(5月12日17時45分)
SO-04Hを含む国内向けX Performanceは、地デジチューナーを内蔵しておりフルセグ/ワンセグでテレビ番組の視聴・録画ができる。ただし、安定して視聴するには、本体に同梱するアンテナケーブルをイヤフォンマイク端子に接続する必要がある。
ちなみに、発表会に展示されていたSO-04Hの実機では、テレビアプリの初回起動時に3種類(通話の発信と管理、写真・メディア・ファイルへのアクセス、位置情報)の権限(パーミッション)の利用許可を要求された。これはAndroid 6.0以降の仕様で、権限の一部、または全部を不許可にするとテレビアプリの動作に制約が生じることがあるので注意しよう。
なお、SO-04HにはFMラジオが搭載されていない。これは国内向けモデルだけではなくグローバルモデルも同様だ。
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