「ベゼルレス」「ライカカメラ」「最強セルフィー」――2016年の中国スマホを振り返る山根康宏の中国携帯最新事情(2/2 ページ)

» 2016年12月23日 12時50分 公開
[山根康宏ITmedia]
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最強の自撮りと高速充電――アジアでも人気のOPPO「R9」シリーズ

 1年前はグローバル市場で話題にも上がらなかったOPPO。だが2016年に入ると一時はシェア4位に入るなど、Samsung、Apple、Huaweiに次ぐ巨大メーカーにまで成長した。中国市場でもシェア1位に上り詰めるなど、OPPOの今の勢いは他のどのメーカーでも追い付けないといえるほどだ。しかもOPPOが強いのは中国だけではなく、東南アジア各国でも着々と販売数を伸ばしている。

中国スマホ グローバルトップメーカーの仲間入りを果たしたOPPO
中国スマホ 複数展開するR9シリーズが同社をけん引

 OPPOのラインアップは1600万画素インカメラを搭載した「R9」シリーズのフラグシップモデルを筆頭に、学生層でも手軽に購入できる、100ドル台からの低価格なAシリーズを複数そろえている。OPPOはオフラインマーケットも重要視しており、自社製品を販売するブランドショップを中国のみならず、東南アジア各国に構えている。

 OPPOのショップに入ればそろいの制服を着た店員が出迎え、R9を片手にカメラを起動。画面を見るとインカメラがオンになっており、撮影すると自分の姿はとてもきれいに写っている。女性のみならず男性であっても「スマートフォンのインカメラって、こんなにきれいに撮れるのか」と驚く瞬間だ。

 また「5分の充電、2時間通話」という急速充電機能も大きな特徴となっている。R9シリーズなどに搭載されている独自開発したVOOC高速充電機能は、電源環境の悪い新興国のユーザーにとっては心強い機能だ。ちょっと立ち寄ったお店で10分も20分もコンセントを借りるのは気が引けるもの。だが5分程度なら買い物をしたり、あるいは店員と雑談をしている間にあっという間だ。OPPOもR9の発売直後は、この急速充電機能だけをアピールしていたほど。

中国スマホ ミヤンマー、ヤンゴンの街中にはOPPOの広告が目立つ
中国スマホ バンコクの携帯電話ショップにもOPPOが並ぶ。F1sの価格は200ドル台後半

 中国国内では3000元を超える高価格帯モデルの「R9」。東南アジアではカメラ機能はそのままにディスプレイ解像度を落とすなどして価格を200ドル台に抑えた「F1」シリーズとして展開しており、手ごろな価格と高品質なセルフィーが撮れるスマートフォンとして急激に人気を高めている。この価格帯であれば先進国の若年層でも十分購入できるだけに、今後のグローバル展開も期待したい。2017年はOPPOがさらに市場でのプレゼンスを高める年となるだろう。

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