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» 2017年12月25日 11時00分 公開

Mobile Monthly Top10:2017年のモバイル業界を振り返る(6月編):孫社長の「訪日旅行客向けWi-Fi」不要論/キャリアの「MNP優遇」再び……?

ソフトバンクグループの孫正義社長の「訪日外国人向けWi-Fiサービスは不要」という旨の発言が注目を集めた6月。賛否両論を集めましたが、海外旅行中の通信手段についていろいろ思いを巡らせるきっかけになりました。

[井上翔,ITmedia]

 2017年も多数の話題がモバイル業界をにぎわせました。ここでは、2017年1月〜12月のITmedia Mobile月間アクセスランキングを紹介し、各月で注目を集めたトピックを振り返っていきます。

 今回は6月のランキングをお届けします。

 6月といえば、各キャリアの夏商戦向け新機種が出そろい始める頃合い。また、各キャリア(あるいはその親会社)の定時株主総会が行われる時期でもあります。ランキング1位の「孫社長『訪日外国人向けの無料Wi-Fiはなくすべき』」は、ソフトバンクの親会社であるソフトバンクグループの孫正義社長の株主総会における質疑応答の一部を速報した記事です。

 日本への外国人旅行客が増加傾向にある中、主に訪日旅行客をターゲットとする「無料Wi-Fiサービス」がいろいろな場所に導入されるようになりました。しかし、孫社長が指摘するように、場合によってはアクセスポイントのセキュリティ設定が不十分で、悪意のある人がその穴を「利用」して不正に情報を取得したという事例もあります。さらにいえば、Wi-Fiサービスは基本的にスポット展開であるため、いつでもどこでも使える訳でもありません。

 セキュリティ上の懸念を解消しつつ、いつでもどこでも使える選択肢を考えると、やはり孫社長の言うとおり携帯電話の国際ローミングの拡充、あるいは記事で触れられているプリペイドSIMカードの入手性向上に注力することも1つの解になるかもしれません。

 国外の様子を見ると、プリペイドSIMカードの入手性は国・地域によって大きな差があります。日本では空港などの入国スポットへのSIMカードの自動販売機の設置が進んでいますから、入手はしやすくなったように思いますが、本人確認の手続きが人によっては面倒に感じるようです。そう考えると本命はやはり「国際ローミング拡充」なのでしょうか……。

 2020年に向けて、誰にとっても便利で、より充実した通信環境が整備されることを期待してやみません。

プリペイドSIM プリペイドSIMカードの入手性は国によってまちまち。本命は国際ローミングの拡充か……?(写真はイメージ)

 肝心の夏商戦向けの新機種では、ソニーモバイルコミュニケーションズ製の「Xperia XZ Premium」「Xperia XZs」と、サムスン電子製の「Galaxy S8」「Galaxy S8+」に注目が集まり、これらの機種に関する記事がよく読まれました。

 これらの機種のNTTドコモ向けモデルはMNP契約時の月々サポートが手厚く、2年間使う前提で考えると実質価格は税込で1万円台半ばと非常に安価です(参考記事)。

 一時は総務省主導で抑制された料金面でのMNPへの「優遇」。以前のように「0円を潜る」ことはないものの、この時期を境に「復活」し始めたように思います。

 機種変更をあまり頻繁にしない人には、ドコモなら端末そのものの価格を抑え、月額料金も次の機種変更まで継続的に割り引く「docomo with」ができた……のですが、「購入する時期における最新ハイスペック機種を買って、それを長く使いたい!」という人も少なからずいるはずで、そのような人に対して有効な選択肢を示せているかというと微妙です。「機種変更なら端末を下取りに出せば安くなる」という考えもあるかもしれませんが、個人情報の塊でもある携帯電話やスマートフォンを下取りに出したくないという人もいます。

 難しいことかもしれませんが、より多くのユーザーにとって納得感のある端末の販売方法を実現してもらいたいところです。

Galaxy S8 SC-02J MNP時の月々サポートが手厚く付いた機種の1つ「Galaxy S8 SC-02J」。この頃から各キャリアのMNP優遇が少しずつ復活してきたように思う

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