レビュー
» 2009年05月29日 11時00分 UPDATE

ニコ動からHD映像まで効く!?:3万円台の“超解像”23型フルHD液晶――三菱「RDT231WM(BK)」に迫る (1/2)

三菱電機の「RDT231WM」シリーズは、PC向け液晶ディスプレイでは業界初となる超解像技術を搭載した製品。2系統のHDMI入力も備え、さまざまな機器と接続して活用できる。

[ITmedia]

三菱電機のワイド液晶ディスプレイ、次の1手は“超解像”

tm_0905rdt231wm_01.jpg 「Diamondcrysta WIDE RDT231WM」シリーズのノングレアパネル搭載ブラックモデル「RDT231WM(BK)」

 三菱電機は、液晶ディスプレイにおける動画の画質向上に積極的なメーカーだ。ここ数年を見ても、2007年に黒挿入やバックライトスキャンによる動画ボケ低減技術が備わった24型WUXGAモデル「VISEO MDT241WG」(現行機は3代目の「MDT243WG」)、2008年に3波デジタルテレビチューナー搭載の21.5型フルHDモデル「VISEO MDT221WTF(BK)」といった機種を他社に先駆けて市場投入し、ユーザーの支持を得てきた。

 同社が2009年5月22日に発売した「Diamondcrysta WIDE RDT231WM」は、こうした流れに連なる動画対応を重視した23型ワイド液晶ディスプレイだ。液晶テレビでも搭載例がまだ少ない“超解像”技術をいち早くPC向け液晶ディスプレイに採り入れつつ、フルHD(1920×1080ドット)対応の23型ワイド液晶パネルや2系統のHDMI入力端子を装備し、ハイビジョン映像コンテンツとの親和性を高めている。

 製品ラインアップは全4モデルで、グレアパネルの「RDT231WM-S」と「RDT231WM-S(BK)」、ノングレアパネルの「RDT231WM」と「RDT231WM(BK)」を用意。モデル名の最後に(BK)が付くものは黒色キャビネット、付かないものは白色キャビネットを採用している。量販店での実売価格はグレアパネル搭載機で3万9800円前後、ノングレアパネル搭載機で3万7800円前後となっており、多機能ながらコストパフォーマンスは高い。

グレアとノングレア、どちらを選ぶ?

tm_0905rdt231wm_02.jpg 1920×1080ドット表示/アスペクト比16:9の23型ワイド液晶パネルを搭載

 今回入手したのは、ノングレアパネル搭載の黒色モデルであるRDT231WM(BK)だ。基本仕様は4モデルとも共通で、1920×1080ドット表示/アスペクト比16:9の23型ワイドパネルを搭載し、輝度(標準値)が300カンデラ/平方メートル、コントラスト比が1000:1(CRO作動時で5000:1)、視野角が上下160度/左右170度、応答速度(中間階調域)が5msとなっている。

 RDT231WM(BK)はノングレアパネルなので、外光の映り込みが少なく、暗い映像を表示しているときに照明やユーザーの顔が画面に映り込むことはない。一方、グレアパネルのモデルは外光が映り込みやすいものの、液晶ディスプレイから発せられる光の拡散が抑えられ、発色やコントラスト感で有利になる。最近は同社のREALシリーズをはじめ、液晶テレビでもグレアパネル搭載機が増えつつあり、グレアかノングレアかは好みで選ぶといいだろう。1つの目安として、文書や静止画などPC接続での作業が多いならノングレア、動画コンテンツの視聴が主用途ならグレアが向いている。

 基本スペックは輝度、コントラスト、応答速度のいずれも動画を表示するのに十分な値だが、1つ気になるのが視野角だ。RDT231WMシリーズは視野角による色度変移が大きいTNパネルを採用するため、特に上下の視野角が狭くなる。これはRDT231WMに限らず、TNパネル搭載機の宿命で例外はない。もっとも、TNパネルの視野角改善は進んでおり、一昔前のように正面から見た場合に画面端で階調反転や色転びが気になるようなことはない。

 RDT231WMシリーズの場合、正面から映像コンテンツを見るなら視野角に大きな不満はなく、MDT221WTF(BK)と同様に下方向から見た場合の視野角を改善する「ルックアップ」モードも搭載することから、床に寝転んで映像を見上げるような視聴スタイルにも対応できる。階調性を高める10ビットガンマ機能(10億6433万色中の約1677万色表示)も盛り込んでおり、価格も考えると、液晶ディスプレイとしての基本的な画質には納得がいく。

tm_0905rdt231wm_03.jpgtm_0905rdt231wm_04.jpg sRGBモードでカラーとモノクロのグラデーションを表示した例。カラーバランスに問題はなく、10ビットガンマ機能により階調性も保たれている

2基のHDMIなど4系統の映像入力を装備

 さまざまな機器と接続して楽しめるように、インタフェースは充実している。映像入力はPC向けのHDCP対応DVI-DとD-Subに加えて、AV機器向けに2系統のHDMIも備えているため、2台のPCとハイビジョン対応ゲーム機、レコーダーといった機器をまとめて常時接続しておくことが可能だ。

 細かいところだが、D-SubはD端子やコンポーネントビデオの信号にも対応し、別途変換ケーブルを用意すれば、D1〜D5のAV機器信号タイミングも入力して表示できる(480iは機器設定などの用途向けに簡易表示のみの対応で、常用することは想定されていない)。さらにHDMIはPC入力もサポートしており、手持ちの機器の環境に応じて接続端子を柔軟に選択できるのはありがたい。機器の接続性確保は以前から同社の液晶ディスプレイがこだわってきたポイントで、RDT231WM(BK)にも継承されている。

 音声端子は、1系統のステレオミニ音声入力(HDMIは音声も伝送)とヘッドフォン出力を用意。映像コンテンツの視聴を考慮し、このクラスの液晶ディスプレイでは音が大きめに出る3ワット+3ワットのステレオスピーカーも内蔵している。スピーカーには音のゆがみを抑える「DIATONEリニアフェイズ」技術も搭載済みだ。

 操作ボタンは液晶パネル部の底面に並んでおり、正面から見た際にゴツゴツしたボタンが隠れて見栄えはいいのだが、正面の印刷をたよりに指で下から上に押し込む必要があり、慣れるまでに少々時間がかかるだろう。特にMDT221WTF(BK)はOSDのメニューが豊富で、表示する映像に応じて設定を変えることが多いので、やはりVISEOのようにリモコンが付属していると便利だと感じた(そのぶん、安いわけだが)。

tm_0905rdt231wm_05.jpgtm_0905rdt231wm_06.jpgtm_0905rdt231wm_07.jpg 各種端子は液晶パネル部の背面に下向きで搭載されている(写真=左)。ステレオスピーカーとヘッドフォン出力、操作ボタンは、液晶パネル部の底面に並ぶ(写真=中央/右)

 ボディのデザインは狭額縁でシンプルにまとまっている。本体サイズは546(幅)×230.3(奥行き)×最大451.6(高さ)ミリ、重量は約5.6キロ(スタンド含む)と、このクラスのワイド液晶ディスプレイでは標準的な設置性だ。フルHD対応のディスプレイとしては大きすぎず、机上に無理なく置ける。

 スタンドは上20度/下5度のチルト角度調整に対応した簡素な作りだが、高さを段階的に変えられるブロックが3個付属し、4段階の高さ調整にも対応する。ただし、通常の利用シーンでは少し画面を見下ろす姿勢が一番見やすいので、あまり高くしても意味がなく、ブロックは1個くらい装着するのがいいバランスだ。左右のスイベル調整は行えないが、本体が重くないことから、両手で抱えて画面の向きをちょっと変えるくらいなら苦にならないだろう。

tm_0905rdt231wm_08.jpgtm_0905rdt231wm_09.jpgtm_0905rdt231wm_10.jpg ブロックを連結することで、画面の高さ調整が行える(写真=左/中央)。上20度/下5度のチルト角度調整に対応する(写真=右)

 次のページでは、RDT231WM(BK)の超解像技術を試す。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.