Mac史上、最薄最軽量の「新しいMacBook」について、その使用感や液晶ディスプレイの品質、システムパフォーマンスなど多岐にわたる記事を掲載してきた。
TDP(熱設計電力)を抑えた「Core M」の採用により、Mac初のファンレス設計を実現した本機だが、ベンチマークテストの結果を見ると、動画編集などのクリエイティブワークには向かないものの、高速なSSDの搭載もあり普段使いのモバイルノートとしては十分な性能を持つことが分かった。
ただしその一方で、高負荷な処理を連続して実行すると最大パフォーマンスを発揮できない場面も見られ、ファンレスであることの不安もないわけではない。特にこれから本番を迎える夏で、どれだけボディが発熱するかは気になるところだ。そこで今回は、これまでの記事の追補編として、新しいMacBookの温度を調べてみた。
測定方法は、室温約28度の環境でMacBookをアルミ製放熱台(すのこタン。)の上に設置し、非接触型温度計でボディ各部の温度を測っている。それぞれアイドル時(10分)と、高負荷時(3D系ベンチマークテスト連続実行時)で、指が手に触れるキーボード/パームレスト面のほか、ひざの上で使うことも考慮して底面の温度を計測している(なお、以下に掲載した底面の写真はロジックボードが見えているが、実際の測定は底面カバー表面の温度)。
結果は以下の通りだ。
高負荷時の底面。ファンレスのため一度温度が上がると下がりづらく、アルミ台上でも40度を超える部分がある。ロジックボード直下の底面は42度に達し、短パンなど肌が露出した着衣でヒザの上に載せるとやや危険を感じる。とはいえ、全体的にみて極端に温度が高い部分はなく、優秀なほうだろうキーボード中央奥の下にロジックボードを搭載し、大部分がバッテリーを占める構造上、熱源もこれに準じ、キーボード中央奥から右側にかけて熱が広がっているのが分かる(裏面は中央から左にかけて)。パームレストの温度は高負荷時でも熱を帯びにくいため、使用時に不快に感じることはほとんどない。
底面の一部は肌が露出した部分に触れるとはっきり熱いと感じるが、ジーンズ越しでならガマンはできる程度だった。ファンレス設計の超薄型ノートPCとしては、発熱と放熱のバランスは比較的優秀といえるだろう。
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