米ニューヨークで10月26日(現地時間)に行われた米Microsoftのイベント「What's next for Windows 10」で発表された「Surface Studio」。28型と大きく高精細で色鮮やかなディスプレイ、画面を寝かせてペンで描き込めるスタンド機構、画面に置いてペンと組み合わせてさまざまな操作が可能な新アクセサリー「Surface Dial」など、クリエイティブ用途向けに注目度の高いAiO(オールインワン)デスクトップPCだ。
しかし、当面は入手が非常に困難と言える。既にプレオーダーを開始した米国では2016年内の入手が難しい状況で、製品が潤沢に出回るまでにはまだ時間がかかりそうだ。2015年発表の「Surface Book」同様、日本上陸までにも時間がかかると予想される。
現在Microsoft Store Onlineの製品ページにアクセスすると、Surface Studioのプレオーダーが可能だ。ただし、出荷時期は「Early 2017」と表示されており、事前注文しても2017年早期までは製品出荷が行われない。
プレオーダー開始直後はCore i5モデルの出荷予定が「December 2016(2016年12月)」だったが、3日とたたずして初期出荷予定分が完売してしまい、2017年に延びたとみられる。Core i7モデルについては、最初から出荷予定が2017年だったようだ。AiO型デスクトップPCでもハイエンドに近いSurface Studioの性格を考えれば、最も需要のあるモデルは当初から2017年まで入手が難しかったと考えるべきだろう。
これにより、今後の日本の国内展開についても予想ができる。Surface Bookの場合、発表は2015年10月初旬で、米国内での出荷開始が10月後半、日本での展開開始は翌年2016年2月だった。在庫不足で米国でも店頭購入が難しかった2015年末時点で、日本での年明けのSurface Book投入の話を聞いていたので、同じように日本でのSurface Studio投入も比較的早期に計画されている可能性がある。
ただ、Surface Studioの場合はSurface Bookに比べても米国での投入タイミングが遅く、より品薄の解消に時間がかかると予想される。日本での展開開始はWindows 10の次期大型アップデート「Redstone 2(RS2)」こと「Creators Update」の提供が開始される2017年春以降とみておいた方がいいかもしれない。
一方、全米のMicrosoft StoreではSurface Studioの展示がスタートしている。筆者が米カリフォルニア州サンフランシスコ市内のMicrosoft Storeをのぞいてみたところ、3台のSurface Studioが展示され、自由に触れるようになっていた。
当面購入は難しいものの、店員の説明によれば、全てのMicrosoft Store店舗に展開されているとのことで、真偽は不明ながらもある程度の規模でSurface Studioのデモ機が出回っているようだ。もし年内に渡米計画のある方は、主要都市や比較的大規模なモール内のMicrosoft Storeを訪ねてみれば、触れるチャンスがあるかもしれない。
Surface Studioの実機を触って分かったのが、全く新しい純正アクセサリーとなるSurface Dialの使い方だ。画面に貼り付けてダイヤルを押し込むと、ダイヤルの周囲にメニューが出現するので、ダイヤルを回して項目を選択するという操作の流れになる。
Surface Dialに対応したアプリケーションではなく、普通にWindows 10のホーム画面で利用した場合は、ボリューム制御メニューが出現し、音量の調整が可能だった。
基本的にメニューはSurface Dialを貼り付けた場所に現れるが、メニュー自体は画面から離した状態でも現れる。そのため、画面に貼り付けずに手元に置いて、そのままマウスなどと一緒に入力デバイスの1つとして操作するのも手だ。
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