もう一つ注目すべきは、「Libra(もしくはLibre)」の開発コード名で呼ばれている「低価格Surface」に関するウワサのその後だ。
低価格Surfaceの存在は、2018年5月16日(米国時間)に米Bloombergが初めて報じたもので、10インチクラスのApple「iPad」対抗となるMicrosoftの低価格タブレットという。価格は400ドル(約4万4000円)とされており、これは500ドル(約5万5000円)前後だった従来機「Surface(RT/2/3)」よりも安価な設定といえる。
筆者としては、特徴のあるAndromedaよりも、Microsoftにとって特徴もなく利益面でのメリットも小さい低価格Surfaceをプッシュする戦略の方が理解しにくいが(Surfaceはハイエンド志向で、普及型の製品はOEMに依存するという戦略を掲げていたため)、実際の製品リリースには何らかの特徴を持たせるなど、相応の理由があるのだと考えている。
この低価格Surfaceについて、新しいトピックが2つある。
1つ目は製品スペックのウワサだ。独WinFutureによれば、「Surface Pro」同様に3:2の画面アスペクト比を採用し、サイズ自体はやや小さい10インチサイズになるという。スタイラスペンとキーボードカバー(Type Cover)も用意されるとのことで、この辺りは「Smart Keyboard」を接続できない“無印”iPadとの差別化ポイントとなっているようだ。
製品ラインアップは下位と上位の2種類があり、下位モデルはGemini LakeベースのPentium Silver N5000を、上位モデルはKaby LakeベースのPentium Gold 4410Y/4415Yをプロセッサに採用すると、情報源の話を紹介している。
2つ目は米連邦通信委員会(FCC)のサイトに出現した、新型Surfaceとみられるデバイスだ。WinFutureによると、当該の製品とおぼしき「Model 1824」という名称のものがFCCの認証を通過しており、実際のリリースが間近だと示唆されている。
このデバイスのWi-Fi・BluetoothモジュールはQualcomm製だが、SoC(System on a Chip)はQualcomm製のArmベースのものではなく、前述のIntelプロセッサが採用されているようだ。OSはWindows 10 Proを採用しており、通常のx86 PCとみられる。
もし一連の情報が正しければ、製品の発表は9〜10月ごろと予想されるため、恐らく同時期に新モデルのリリースが見込まれるAppleと正面からぶつかる形となるだろう。
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