2009年度国内携帯出荷、シャープがシェア26.2%で5年連続1位――MM総研調べ調査リポート

» 2010年04月23日 14時56分 公開
[ITmedia]

 MM総研は4月22日、2009年4月から2010年3月までの2009年度通期国内携帯電話出荷状況を調査し、その結果を発表した。

 2009年度通期の総出荷台数は前年比4.0%減となる3444万台で、通期では2年連続の減少。しかし減少幅は当初の見通しより小さいもので、その理由として、買い替えサイクルの長期化傾向が鈍化したこと、スマートフォン市場が想定以上に拡大したことの2点が影響したと分析している。

メーカーシェアはシャープが5年連続トップ

 2009年度通期のメーカー別出荷台数シェアは、シャープが2005年度以降5年連続で1位を獲得。出荷台数は前年比9.5%増の903万台で、シェアは前年比3.2ポイント増の26.2%となった。台数シェア拡大の要因としてau市場での伸びを挙げており、大手3キャリアすべての市場で多様な製品を投入するだけでなく、キャリアの垣根を越えたシャープブランドとしてのプロモーション戦略が効果を上げている点が、同社の強みとなっていると分析している。

 メーカー別出荷台数シェアの2位は、前年同様パナソニック モバイルコミュニケーションズとなり、出荷台数は520万台、シェアは15.1%となった。3位は富士通で前年度4位から1つ順位を上げており、下期のみでは2位。通期出荷台数は518万台、シェアは15.0%。4位は前年度から1つ順位を落としたNEC(10.5%)、5位は前年度7位から2つ順位を上げた京セラ(6.1%)、6位はソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(5.5%)となった。なお、シェアが2桁となる上位4メーカーのシェア合計が66.8%、上位6メーカーのシェア合計が78.4%を占める。

Photo 2009年度通期出荷台数シェア

スマートフォンはアップルのシェアが72.2%

 スマートフォン市場は、「iPhone 3GS」を中心に出荷台数が急増。2009年度通期のスマートフォン出荷台数は234万台で、前年の110万台の2倍以上となった。これは3444万台という総市場の6.8%にあたる。

 スマートフォン出荷台数シェアは、1位がAppleで72.2%、2位がHTCで11.1%、3位が東芝で6.8%、同率4位がResearch In Motionおよびソニー・エリクソンで4.3%。Appleの72.2%は、約169万台に相当する。

Photo 2009年度通期 国内スマートフォン出荷台数シェア

 2009年度はiPhone一人勝ちの様相が強かったが、2010年度以降は、GoogleのAndroid、MicrosoftのWindows Phoneを含め、スマートフォン市場でのOS競争が激化しながら、拡大傾向が続くものと分析。同社は2010年度のスマートフォン市場は300万台規模に達すると予測している。

 MM総研は2010年度の出荷台数を3410万台で1.0%減と予測しているが、2011年度には3520万台、2012年度には3560万台と、2010年度で底打ちし、その後は回復傾向に向かうものと分析している。その理由として、スマートフォン市場のさらなる拡大、ローエンド端末の充実、au市場での2012年7月の周波数再編に向けた買い替え施策の本格化、早ければ2011年度の登場が期待されるLTE対応携帯電話端末という4つの要因を挙げている。

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