インタビュー
» 2013年12月10日 11時50分 公開

ヘルニア、坐骨神経痛……実は自分で治せる痛みとは? (2/2)

[新刊JP]
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“本当の原因は腰? 知られざる肩こりのメカニズム

―― 本書で取り上げられている“セルフ整体”を実践する上で注意点がありましたら教えていただければと思います。

鮎川 たった1つだけです。“セルフ整体”では、患部の場所それぞれに筋肉をゆるめる姿勢があるのですが、その姿勢をとった時に、どこか痛みが生じたりしんどいと思うようならそれ以上その姿勢をキープしないこと。

 痛いというのは負荷が掛かり過ぎているので、少し姿勢をゆるめてあげたり、姿勢を変えて負荷の少ない場所を見つけてください。それさえ守ってもらえればいいと思います。

本当の原因は腰? 知られざる肩こりのメカニズム

―― すごく根本的な疑問なのですが、なぜ筋肉は固くなるのでしょうか。

鮎川 逆の発想をしてみるとよく分かると思います。例えば、人の体に筋肉が固くなる仕組みがないとして、そんな状態で転んだり、運転中に追突されたりしたら、それらの衝撃をまともに受けてしまいますよね。

 でも、実際は筋肉を固めてロックすることで自分の身を守ろうとする。つまり、筋肉は急激な負荷が掛かると反射的に縮んでロックする仕組みがあるんです。それと、常に負荷がかかっていても筋肉はロックしてしまいます。

―― となると、肩こりになるメカニズムというのはどう説明できますか?

鮎川 肩こりの多くは、腰や骨盤周りの筋肉の硬化(ロック)が原因で起こっています。腰痛という自覚症状がなくても、体を後に反らすと痛みがある、あるいはそもそも体を後ろに反らせられないというような症状がある場合は、腰ではなく「大腰筋」など、体を前に曲げる筋肉が固くなっているんです。

 この状態だと、縮んで固まっているそのカ所の筋肉を伸ばすことになるから体をまっすぐに保つのがしんどいんです。だから無意識のうちに猫背になってしまう。

 そうなると、体の前側の筋肉はゆるむことになりますが、反対に背中側の筋肉は引っ張られ続けます。さらに、猫背だと首が前に出てくるので、頭の重さを首と肩で支え続けないといけません。結果的に、肩に負荷がかかり続けることになって、その部分が固くなってロックしてしまうというわけです。

―― 肩こりだからといって肩だけが問題ではないということですね。

鮎川 その通りです。だから肩と首の筋肉をゆるめるだけではすぐに元に戻ってしまいます。根本的に姿勢を悪くしている要因になっている、体を前に曲げる筋肉をゆるめる必要があります。

―― 固まった筋肉をゆるめる方法と同じように、筋肉が固まらないようにする方法も知っておきたいところですが、何かいいやり方はありますか?

鮎川 先ほどお話した、筋肉が固くロックしてしまうメカニズムを考えると分かります。

 急激に負荷が掛かると筋肉はロックしてしまうということをお話ししましたが、例えばどういう時かというと、油断して何も力が入っていない時に急に動いたりした時などが挙げられます。

 オフィスワーカーが腰痛になりやすい理由の1つなのですが、彼らは基本的に座っていることが多いですよね。座っている姿勢というのは、股関節の筋肉がたるんで、力が抜けています。つまり、負荷があまりかかっていない状態です。この姿勢を維持していると筋肉が油断しはじめるわけです。

 そんなときに急に立ちあがったりすると、筋肉は急に伸ばされることになります。すると、油断していたところに急激な負荷がかかったということで、ロックしてしまいます。

 一回一回のロックは本当にささいなものなので、自覚することは少ないのですが、それが蓄積するといつか自覚症状が出るくらい筋肉は固まってしまいます。だから、筋肉が油断しているところに急激な負荷をかけるというのは避けた方がいいと思います。

―― 本書のメソッドをどう使うかということなのですが、まず自分で治そうと試みて、よくならなかったら病院や整体に行くという使い方がいいのでしょうか。

鮎川 逆の方がいいかもしれません。現状、わたしたちではどうにもできない痛みもあって、そこはお医者さんの力が必要になります。例えば、喉が痛いから病院に行ったら、心臓に問題があったというような時は、わたしたちにはどうにもできません。

 しかし、お医者さんにかかって“これは加齢による痛みですね”とか“筋力が落ちてますね”などといわれるような痛みなら、わたしたちのやり方はお役に立てるのではないかと思います。それと、病院で診てもらっても全然よくならない、という方にも試してみていただきたいですね。

―― 最後に、読者の方々にメッセージをいただければと思います。

鮎川 どなたにも楽しみたい時やがんばりたい時があると思いますが、そんな時に体に不調があると、どうしてもがんばれなかったり、心の底から楽しめなかったりということが出てきてしまいます。

 でも、その体の不調はたった一つのことを知っているだけで改善できて、大切な人のためにがんばったり、心から楽しむことができるかもしれません。

 そのたった1つ、つまり筋肉にはシートベルトのようにロックする仕組みがあり、そのロックは解除できるということを、一人でも多くの人に体験していただきたいです。ぜひ、この本で書いている“セルフ整体”にトライしてみてほしいと思います。

 “セルフ整体”については無料動画を公開していますので、そちらを見ていただくと分かりやすいと思いますし、分からなかったらご質問いただければお答えいたします。

(インタビュー・記事/山田洋介)

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