F-06Bのクライアントモードでは、フルブラウザでWi-Fi経由での通信が行える。通常のFOMAネットワークでの接続と比べて、より高速にデータのやり取りができる。
クライアントモードでの通信モードは、FOMAネットワークだけを待ち受ける「FOMAシングルモード」と、FOMAネットワークとWi-Fiネットワークの両方を待ち受ける「DUALモード」が用意されている。DUALモードでは、FOMA接続を優先する設定と、Wi-Fi接続を優先する設定を選べる。なお、Wi-Fi接続のみを待ち受けるモードは用意されない。
接続先アクセスポイントは最大で20を登録できる。登録は自動接続設定(AOSS、WPS)、手動接続(アクセスポイント検索、ステルスアクセスポイント設定)で行える。暗号化はWEP、WPA-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES)に対応している。
Wi-Fi機能の利用時には、FOMAカードの挿入が必須となり、本体単体ではクライアントモードは利用できない。また、Wi-Fi経由でのIP電話(SIPクライアント)機能やWi-Fi経由でのiモード通信(ホームU)は非対応となる。
アクセスポイントモードでは、最大4台のWi-Fi機器間でFOMAパケット通信を共有できる。初回起動時には、パケット定額料金に関する警告が出る。
標準では「パケ・ホーダイ ダブル」と「パケ・ホーダイ シンプル」加入者が利用できる「mopera U」の速度制限(下り128Kbps、上り64Kbps)アクセスポイントで接続する設定になっている。このアクセスポイントで接続した場合の上限額は5985円。より速く通信したい場合は、それ以外のアクセスポイントに接続しよう。ただしほかのアクセスポイントに接続した場合の上限額は1万395円となる。
端末にはあらかじめmoperaとmopera Uのアクセスポイントが設定されているが、それ以外のFOMAパケット通信用のアクセスポイント設定(APN)も端末から編集できる。端末で編集したAPNはUSB接続とBluetooth接続時に利用するものとは別個に保存されるので注意しよう。
接続後、画面に接続クライアント数とESSID(アクセスポイント名)が表示されるので、Wi-Fi機器で接続を設定すればよい。自動接続設定としてはAOSSが利用できる。暗号化はクライアントモード同様、WEP、WPA-PSK(TKIP/AES)、WPA2-PSK(TKIP/AES)が利用できる。ESSIDステルス(アクセスポイント名を隠す)機能やMACアドレス(Wi-Fi機器固有のID番号)フィルタリング機能も搭載している。
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