コンパクトで持ち運びに便利な「Pocket WiFi」の場合iPad Wi-Fi版を外に持ち出して使う(2/2 ページ)

» 2010年11月02日 23時40分 公開
[今泉博通,ITmedia]
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 さて、前置きが長くなってしまったが、実際にPocket WiFiとiPadと組み合わせて使ってみよう。

箱から出して、電源を入れたらすぐ使える便利さ

 Pocket WiFiは、機種ごとにSSIDと64ビットのWEPキーがあらかじめ設定されており、電源を入れればすぐに利用可能になる。初期設定の値はシールに印刷され、マニュアル類と一緒に同梱されている。iPadと接続するには、Pocket WiFiの電源を入れた状態で、iPadの「設定」を開き、「Wi-Fi」をオンにすればいい。ほどなく付近にある無線LANアクセスポイントを検索し、一覧表示してくれるので、「D25HW」から始まるアクセスポイントを選べばいい。

 アクセスポイントを選択するとパスワードを聞かれるので、シールを見ながらWEPキーを入力する。すると、次回以降はパスワードを入力することなく、設定済みのアクセスポイントを見つけたら自動で接続してくれる。

 Pocket WiFiは、「オート」モードにしておけば、電波が入る場所では常時3G接続を確保してくれるので、普段はオートで使うのがいいだろう。初期設定では、10分間通信がないと自動で切断するようになっている。自動切断の時間は5分/10分/15分/30分/60分から選べるので、利用方法に合わせて適宜調整しておくといい。明示的に接続と切断を手動で切り替えたい場合は、「マニュアル」モードにしておく。マニュアルモードでは、本体右側面の「CONNECT」ボタンを押すことで接続と切断が行える。モードや接続状態は有機ELディスプレイで一目で確認できる。

 3G側だけでなくWi-Fiも、接続の有無を検知して自動的にオフにする機能があり、初期設定では自動オフが有効になっている。自動オフになるまでの時間は3Gの自動切断と同じ10分。設定は5分/10分/20分から選べるので、じっくりとWebページを読んだりするのであれば少し長めにしておいた方がいいかもしれない。1回Wi-Fiがオフになってしまうと、手動でオンに戻す必要がある。Wi-Fiをオン/オフするには、右側面の「Wi-Fi/WPS」ボタンを2秒間押す。

セキュリティ設定は変えるべし

 前述のとおりPocket WiFiは、アクセスポイントを検索して5桁のパスワードを入力すれば接続できる。買ってきてすぐ電源を入れれば、簡単に接続して使い始められるわけだ。しかし、気を付けておきたい点もある。購入者にとって簡単ということは、ほかの人(悪意を持った人)にとっても簡単ということなので、セキュリティの設定は初回使用時に設定画面を開いて、より強固なものに変えておきたい。

 設定画面(設定ツール)は、Pocket WiFiにWi-Fiで接続している状態で、Webブラウザから「http://192.168.1.1/」にアクセスすれば呼び出せる。付属のマニュアルには78ページに記載があった。ここでユーザー名、パスワードを入力し、言語設定を選んだら、設定ツールが利用できる。まずはこの設定ツールのパスワードから変更しよう。

 左側のメニューから「設定」を選び、中央寄りの左下にある「システム設定」を開くと、「ログインパスワード変更」という項目が見つかる。ここでパスワードを変更できる。Pocket WiFiでは最大15文字までのパスワードが設定できるので、可能な限り長めで英数記号混じりのパスワードにしておくのが安心だ。

 パスワードを変更すると、一度ログイン画面に戻るので、改めてログインしなおして、さらに設定を継続しよう。「設定」から「無線LAN設定」にアクセスすると、「無線LANセキュリティ設定」が呼び出せる。ここでは、無線の認証方式や暗号の方式や暗号鍵(キー)が設定できる。購入時は、さまざまな機器に簡単に接続できるよう、IEEE802.11認証が「Auto(Open/Shared)」に、暗号化方式が「WEP」になっている。ただ、iPadで使うならIEEE802.11認証を「WPA2-PSK」に、WPA暗号化方式を「AES」に設定するのが望ましい。WPA事前共有キーには、半角英数字で8文字以上63文字以下のキー(接続時に入力するパスワード)を設定する。

 ちなみにニンテンドーDS/DS Liteを使う場合はWEPのままにする必要がある。またDSiやDSi LLはWPAにも対応しているが、ドラゴンクエストIXやマリオカートDSなど、WEPにしか対応していないタイトルもあるため、DSを使う場合はセキュリティ設定はWEPで運用せざるを得ないだろう

 ここで設定後に「適用」ボタンを押すと、一度無線LANの接続が切れるので、無線LANを検索して自分で設定したパスワードを入力し、接続しなおそう。これでセキュリティが高まる。さらに言うなら、もう一度設定ツールで「設定」から「無線LAN設定」の「無線LAN基本設定」を開き、アクセスポイントの名前(SSID)も変更しておく方がいい。東京では、電車の中などでiPadを使っていると、「D25HW」から始まる名前のアクセスポイントを検出することがよくあるが、できれば別の名前に変えておきたい。

 セキュリティ設定の変更が終わったら、iPad以外の機器でも接続設定をする。これで外出時に簡単にネットに接続できるようになる。

外出時もiPadやゲーム機が快適に使えるPocket WiFi

Photo ポーチに入れておけばiPadだけでなくさまざまな機器でインターネットに接続できる

 iPadとPocket WiFiの組み合わせは、思った以上に便利だ。Pocket WiFiの充電さえ忘れなければ、あとはカバンやポケットに入れておくだけでいつでもインターネットにつながる環境が手に入る。ケータイの画面では見にくいPCサイトや地図なども、iPadなら不自由なく閲覧できる。

 通信速度は場所によって差はあるものの、下り最大7.2Mbpsのサービスなので、実効速度も十分だと感じた。夜は若干混雑する傾向があるが、昼間屋外で使う分には特に不満は感じない。イー・モバイルは、商業施設や地下鉄駅、地下街なども積極的にエリア化しており、ホテルのロビーや宴会場、セミナー会場などでも利用可能な場所は増えている。

 iPadは、Wi-Fi+3G版の魅力を説く人が多い。確かにそれも一理あるが、iPadと同時に、ゲーム機やPCなど、他の機器も組み合わせて使いたいなら、Pocket WiFiはいい選択肢だ。例えばiPadとiPhoneを両方使うような場合は、Pocket WiFiを組み合わせることでパケット通信量を節約することも可能になる。

 iPadと一緒にモバイルWi-Fiルーターを持ち歩く場合、ルータが邪魔にならないかどうか、という点は大きな問題といえるが、Pocket WiFiならその心配も無用だ。しつこいようだが、コンパクトなのでカバンやポーチなどに入れておけばまったく気にならない。また本体が軽いので、iPadくらいの大きさなら、裏に面ファスナーなどで付けておくという“技”も使える。

 安価でコンパクトなPocket WiFiは、「iPad Wi-Fi版を買ったけれど、やっぱり外でも使いたい」と“思い直した”人にとっては、導入を検討するに値する機器と言えるだろう。

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