今度こそ「ケータイ」卒業か?――それでも私が「スマホ」にできない理由新入社員のふぉーんなハナシ(2/2 ページ)

» 2012年05月18日 19時30分 公開
[張筱,ITmedia]
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そして2012年、今度こそ「ケータイ」卒業か!?

 学生時代の最後の方は、ケータイとiPadの二刀流に加え、Macの前に座ることも非常に多かったため、不自由を感じることはありませんでした。しかし、さすがに社会人デビューするとiPadをがさごそするのに多少の限界を感じつつあり、いよいよ2012年、「乗り替えるの? そのままなの? どーすんのわたし……!」という局面を迎えています。編集研修中の2週間、Mobile編集部でどっぷりスマホ関連のニュースに携わり、au・ドコモの新機種に実際触れることができました。発表会では特に今後ケータイからスマホに乗り替えるであろう人に対してどう訴求をしたいかという切り口で、いくつかの端末を取材させていただきました。最新のAndroidを手に取った私の心は動いたのでしょうか…。以下に気になった機能やサービスをピックアップします。

「ケータイっぽいスマホ」

 私が使用中のN-05Cは、タッチパネルでフリック操作もできる「スマホっぽいケータイ」ですが、auの「AQUOS PHONE SL IS15SH」は「ケータイっぽいスマホ」という印象です。アプリとブラウザが楽しめること以外はほぼケータイと同様の操作感でした。キー操作はキーが前モデルよりも進化したものの、つるつるした感じで押しにくく、キーを備えた分、厚さも重さもあるので持ち運びには不便そうでした。

PhotoPhoto 「AQUOS PHONE SL IS15SH」。閉じればスマホ、スライドすればケータイという見かけは、私の「N-05C」とそっくりでした

初心者に配慮したサービスと操作性

 今回発表されたドコモのスマホの中でも、特にwithシリーズには初心者にも配慮した機能を取り入れていたのが印象的でした。「スマホなるほどツアーズ for docomo with series」は、withシリーズの各機種にプリインストールされているスマホ指南ウィジェットで、スマホを使い始めた日を1日目として、スマホの利用に関する全50のトピックが毎日表示されます。「今後はスマホの基本的な使い方に加え、各端末固有の利用方法も追加される可能性がある(「F-09D ANTEPRIMA」説明員)」とのこと。「毎日表示され続けなくてもいいかも?」とも思いますが、ドコモダケがぴょこっと出てくる感じは親しみが持てました。

PhotoPhoto スマホの基本的な使い方を教えてくれる「スマホなるほどツアーズ for docomo with series」

 Androidで印象的なディスプレイ下のボタンを押すと震える仕様。この仕様をさらに初心者でも「押した感じ」がするように工夫したものが「MEDIAS X N-07D」の「フィーリングタッチ」です。ディスプレイ下のボタンを押すときだけでなく、スクロール時や拡大縮小の操作時にも振動し、「操作している」感覚が分かります。振動にもバリエーションがあり、強弱は調整可能なので、好みの強弱に設定できます。同様の機能は「らくらくスマートフォン F-12D」にも搭載されており、初心者が「押した感じ」を体感できる操作性を実現していました。

持ちやすさ

Photo 小さくて軽いボディに驚いた「Xperia SX SO-05D」

 auの「HTC J ISW13HT」は、シンプルなメニュー画面が初心者にも使いやすそうです。本体の縁が丸くデザイン性にも優れているし、握ったときに手によくなじみました。ドコモの「Xperia SX SO-05D」は、大型化していくスマホの画面に億劫になっていた身としてはほぼ全部入りで小さいという点が魅力的で、もしも替えるとしたら候補かも、と思いました。実物を見ると「小さい! 軽い! いよいよスマホデビューか?」と前向きな気持ちになりましたが、ワンセグを使うのに外付けアンテナが必要なことが少し引っかかりました。NECカシオのMEDIASシリーズは、NEC歴が長い自分としては初代MEDIAS(MEDIAS N-04C)のころから気にはなっていましたが、角張ったフォルムに薄すぎる感じがどうもしっくり来ませんでした。2012年夏モデルのMEDIAS X N-07Dは、フォルムが丸み帯び、とても握りやすかったです。丸みがあるせいか、4.3インチのディスプレイは大きすぎると感じることもありませんでした。また、カメラの起動が速い点や、ホームボタンがハードで押し込めるのは、操作性の面でも好感が持てました。

私の出した結論は……?

 auとドコモの発表会で全機種に触れた体験を踏まえた上で「で、変えるの? 変えないの?」という問いに対する現時点での私の結論は、「やっぱりもうちょっと待ちます」です。変えたいのは山々なのですが、やっぱりまだ「即決でこれにしよう」と思えるものがないのです。大きな理由は以下の3つです。

2年、3年と使い続けようと思えるものがない

 毎年、半年単位でどんどん新機種が発表され、機能がどんどん改善されていくスマホ。PCと違って肌身離さず持っているものなので、これまでの自分の「ケータイ史」では、これからも、気に入ったものを長く使いたいという願望があります。今回発表された機種は、「さくさく感は出たけどカメラは進化していない」「機能は大変優れているが片手で操作しにくい」「ほぼ全部入りだけど、外付けアンテナなしでワンセグを見られない」など、「あとこれがそろってたらうれしいのになぁ」とかゆいところに手が届かない印象を持ちました。

見た目の特長が分かりにくいAndroidスマホ

 発表会で2日間Android端末を見てきましたが、会場を回っているうちに、どのスマホもぱっと見た感じが大して変わらないように感じてしまいました。N505iSやN905iを使っていたころは、サブディスプレイや回転するディスプレイ面など、個性的な外見が機種を選択するにあたっての魅力の1つでした。しかし、Androidスマホはディスプレイや電源ボタンの位置などがほぼ同じ、プリインストールされているアプリもだいたい同じで、何機種も触るうちに、次第に何が各機種の特長なのか分からなくなってしまいました。

直感的に操作できない

 今回実際にAndroidスマホをたくさんいじってみると、「直感的に操作するのが難しいなぁ」と感じました。iPadの操作に慣れるのは時間がかかりませんでしたが、Androidでは操作中に誤って戻るボタンに触れてしまって意図しない画面に切り替わることが多く、もどかしく感じました。また、実際に握った感じも非常に大切で、特にホームボタンは物理型の方が「触った感じ」が得られて「これを押せばホーム画面に絶対戻れる」という安心感がありました。ボタン操作に慣れたケータイユーザーにとっては、分かりやすいインタフェースが重要になってくるでしょう。

 ということで、上記の問題をすっきり解消してくれるようなお気に入りのスマホに出会えるまでは、今しばらく、ひっそりとこのままケータイを使っていようと思ったのでした。

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