ドコモ、屋外移動通信で上り約10Gbpsのパケット信号伝送に成功

» 2013年02月27日 22時11分 公開
[園部修,ITmedia]

 NTTドコモと東京工業大学が、2012年12月11日に行った屋外移動通信環境での伝送実験で、上り最大約10Gbpsのパケット信号伝送に成功したと発表した。世界初の成功例だという。

Photo 実験に使用した屋外移動局装置

 この実験は、移動通信システムで5GHz帯以上の周波数を用い、10Gbpsを超える伝送速度を実現するのが目的で実施したもの。総務省の委託研究「電波資源拡大のための研究開発」の一環として行った。電波の直進性が強い5GHz帯以上の周波数は、移動通信システムでは利用が難しいとされているが、利用できる周波数が逼迫する中で、急増するトラフィックに対応するため、5GHz帯以上の高い周波数帯を用いた実験を実施している。

 実験は沖縄県石垣市浜崎町地区で、平均時速約9キロで移動している移動局装置から、11GHz帯で400MHzの帯域幅でMIMO空間多重技術を使って信号を送信し、基地局装置で受信。基地局装置で受信した信号の復号処理を行い、最大約10Gbpsでのパケット通信伝送に成功したことが確認できた。

Photo 10Gbps信号伝送実験で採用した主要技術(イメージ図)。(1)のMIMO空間多重(8×16本)は、複数のアンテナから、異なる信号を、同時に同じ周波数を用いて送信する技術。(2)の64QAM変調は、データを送信信号に変換する方式の1つ。変換された後の信号を、位相と振幅が異なる64通りの組み合わせで表現する。64QAM変調では、1回の送信で6ビットの情報を送信することができる。(3)のターボ検出は、受信側で一度検出した受信情報からその信頼度情報を信号検出にフィードバックして、繰り返し処理を行うことにより、受信性能を上げる信号検出法

 ドコモでは、2005年12月14日に実施した屋外実験で下り最大約2.5GHz、2006年12月14日の屋外実験で下り最大約5Gbpsのパケット信号伝送を成功させている。今回の実験の仕組みを下りのパケット信号伝送に適用すれば、Xiの下り最大100Mbpsの約100倍に相当する下り最大約10Gbpsでの高速通信が可能になるという。

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