米Googleは日本時間16日未明、最新OS「Android5.0 L」を搭載したスマートフォンNexus 6を発表しました。Nexus 6は5.96インチの大型ディスプレイを搭載し、大容量バッテリー、キャリアアグリゲーションなどにも対応したハイスペックモデルに仕上がっています。
Android OSを搭載したスマートフォンには、SamsungのGALAXYシリーズやSONYのXperiaシリーズ、国内メーカーだとSHARPのAQUOSシリーズ、富士通のARROWSシリーズなどがあります。
こうしたスマートフォンのシリーズは、それぞれのメーカーが主導となり、開発・製作をしておりますが、Nexusシリーズは少しニュアンスが違います。
NexusシリーズはGoogleが主導となって開発し、最新のAndroid OSを提供するリファレンス機(開発機)です。
そのため、個性的・特徴的な機能などはほとんど搭載されていない、素直でシンプルな機種に仕上がっていることが多いシリーズです。
機種名 | プリインOS | 発売時期 | メーカー | 日本発売 |
---|---|---|---|---|
Nexus One | Android 2.1 | 2010年1月 | HTC | 無し |
Nexus S | Android 2.3 | 2010年12月 | Samsung | 無し |
GALAXY Nexus | Android 4.0 | 2011年12月 | Samsung | NTTdocomo |
Nexus 4 | Android 4.2 | 2012年11月 | LG電子 | ※後日発売 |
Nexus 5 | Android 4.4 | 2013年11月 | LG電子 | Y!mobile |
Nexus 6 | Android L 5.0 | 2014年11月予定 | Motorola | Y!mobile |
※Nexus 4は2014年3月にイオンと日本通信が格安SIMとセットで発売 |
製造メーカーは2年を目処に変わる傾向にあり、今回はMotorola Mobilityが初担当。
Motorola Mobilityは2011年1月にGoogleが買収し、その後2014年1月にLenovoに売却しました。一時的とはいえ、Google傘下に位置していたMotorola Mobility製のNexusなので期待も高まります。
Nexus 6は5.9インチ・QHD(2560×1440)の大型・高精細ディスプレイを搭載したハイスペックモデル。不毛とは分かっていますが、9月に発売された大型ディプレイのiPhone 6Plusとサイズ感が近いことからも比較したくなります。
機種名 | Nexus 6 | iPhone 6Plus |
---|---|---|
搭載OS | Android 5.0 L | iOS 8.1 |
ディプレイ | 5.96インチ (2560×1440) |
5.5インチ (1920×1080) |
サイズ | 82.9mm:159.2mm:10mm | 77.8mm:158.1mm:7.1mm |
重量 | 184g | 172g |
CPU | Snapdragon 805 クアッドコア 2.7GHz |
64ビット A8チップ プロセッサ |
RAM | 3GB | 非公表 |
内蔵ストレージ | 32GB/64GB | 16GB/64GB/128GB |
アウトカメラ画素数 | 1,300万画素 | 800万画素 |
インカメラ画素数 | 200万画素 | 120万画素 |
動画撮影解像度 | 4K (4,096×3,072) |
フルHD(1,920×1,080) |
バッテリー容量 | 3,220mAh | 非公表 |
連続駆動時間 | 最長330時間 | 最長384時間 |
防水 | ◯ | × |
決済機能 | × | △ ※現在日本での導入時期は未定 |
発売キャリア | Y!mobile(予定) | docomo、au、SoftBank |
それぞれに細かな違いはあるものの、サイズは横幅が約5mm、iPhone 6Plus狭いので、持ちやすさではiPhoneに分があるでしょう。ただし、ディプレイサイズの差を考えると、Nexus 6が健闘していることも分かります。
カメラ機能を見るとNexus 6は、光学手ブレ補正に対応した1,300万画素カメラを採用。一方、iPhone 6Plusはタイムラプス撮影やスローモーションなどを搭載し、コチラも甲乙つけがたい結果となっております。
面白いのが発売キャリア。docomo、au、SoftBankの大手3社からiPhone 6Plusは発売されていますが、Nexus 6はY!mobileだけです。Y!mobileはSoftBank傘下のイー・アクセス&WILLCOM連合ですが、Y!mobile誕生後に発売されたスマホはHuaweiのSTREAM Sと京セラのDIGNO Tの少し地味な2機種だけ。今回強烈なセンターと成り得るNexus 6がラインナップに追加される事で業界の台風の目になるかもしれません。
こうした単純なスペック表での比較は、NexusシリーズもiPhoneも得意ではなかった(使っての気持ち良さがウリ)のですが、最近はハイスペック化しているため、他のスマホと比較しても遜色がない結果になりました。
現状、Y!mobileが発売することを明らかにしており、本体価格は32GBが75,168円(3,132円×24回)、64GBが85,536円(3,564円×24回)で、通話基本料金とパケットプランを加算した金額が月額料金として請求されます。発売時期は12月上旬を予定しており、本体は従来通りSIMフリー端末として発売される予定です。
もちろん、Google Playストアでも発売を予定しています。Nexus 6の商品ページには「近日発売」というステータスが表示されています。価格は32GBが75,170円、64GBが85,540円。Google Playストアでの販売も12月上旬になる見込みです。
先日、SIMフリー版のiPhone 6/6 Plusの価格が円高の影響を受け値上がりし、iPhone 6 Plusの16GBモデルで94,824円となりました。Nexus 6 32GBモデルとの価格差は19,674円。どちらも高額であることに変わりはありませんが、Nexus 6はiPhone 6 Plusよりも2万円ほど安くなっています。
スマホとしての使い勝手に大きな差はありません。しかし、この価格差がNexusとiPhoneの販売に対し、どの程度影響を与えるかが見ものですね。
※価格はすべて税込です。
※2014年11月17日、GoogleとY!mobileの発表を受け、価格と販売時期について一部加筆しました。
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