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» 2015年01月17日 08時50分 公開

石野純也のMobile Eye(1月5日〜16日):スマートフォンとモノのつながりが加速する――2015 CESで見えた新しいトレンド (2/2)

[石野純也,ITmedia]
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テレビに自動車にと、広がるスマートフォンのテクノロジー

 もう1つ、CESで顕著だったのが、スマートフォンで培われた技術を採用した製品の数々だ。目立っていたのが「スマートテレビ」。ソニーやシャープは、OSに「Android TV」を採用。一方で、Samsung Electronicsは自社が主導で開発を進めてきた「Tizen」を、テレビ用のOSとして活用している。パナソニックは「Firefox OS」を、LGエレクトロニクスは「WebOS 2.0」と、OSの状況はスマートフォン以上に乱立している格好だ。

photophotophoto 左から、Android TVを採用したソニー、TizenのSamsung、WebOS 2.0のLG。LGのテレビは、AllJoyn対応でほかの製品の情報を表示することもできる

 こうしたOSを採用することのメリットは、いくつかある。テレビでスマートフォン用のアプリが動くのは、その1つ。スマートテレビは放送以外の映像配信サービスにもシームレスに接続できる。そこに新規のサービスを加えたければ、アプリをインストールするだけでよい。スマートフォン感覚で、新規サービスを簡単に増やせるのはメリットだ。また、CESでは、ソニーブースでAndroid用のゲームがテレビで動く様子を見ることができた。コントローラーを接続すれば、ゲーム機など追加の機器を接続する必要なくこうしたゲームを遊べる。

photophoto 映像配信サービスやゲームなどへの接続性が、スマートフォンと同じプラットフォームを採用したことで大きく増した

 とはいえ、それ以上に大きいのは、これらのOSを採用した結果、ユーザーインタフェースが整理され、スムーズに動くことだろう。従来のテレビとは異なり、スマートフォンのような感覚で快適に必要なサービスを見つけ、それを使える。リモコンにはタッチパッドが採用され、ボタン操作が中心だった従来のテレビよりもスマートな操作が可能だ。iPhoneが登場したとき、まず注目されたのは、タッチパネルを用いたスムーズな操作感だった。その後、タッチパネルでの操作はまたたく間にスマートフォンのスタンダードになったが、Android TVやFirefox OS、Tizen、WebOS 2.0の採用が進めば、テレビの世界でもUIの変化が起きるかもしれない。

 テレビと並んで、CESで大きなポジションを(物理的にも)占めていたのが、自動車だ。NVIDIAの「Tegra X1」は車載用を主なターゲットにしているほか、QualcommもAndroidを搭載したデモカーを展示。Samsungも「Gear S」で「BMW i」をコントロールするデモを行っていたりと、CESの会場はさながらモーターショーかと思える光景だった。ほかにも、Appleの「CarPlay」やGoogleの「Android Auto」に対応した製品が多数登場した。

photophoto Androidを採用した車載システム。メーターなども、すべてAndroidで制御しており、Snapdragon上で動作する(写真=左)。車とスマートフォンが連携して、衝突を回避するシステム。将来に向けた取り組みとして、Qualcommが出展していた(写真=右)

 このように、スマートフォンのテクノロジーは、携帯電話以外の分野へも波及しつつある。そしてそれらが相互につながるIoTの世界も見えてきた。以前から青写真は語られていたことだが、今回のCESでは、具体的な製品が多数登場したことで、そのリアリティも大きく増したように感じられた。もちろん、これらの製品のハブになるスマートフォンにも、引き続き注目していきたい。

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