注目は、性能向上よりも新機軸――iPhone 7/7 Plusは新たなステージへ:神尾寿のMobile+Views(2/3 ページ)

» 2016年09月09日 20時27分 公開
[神尾寿,ITmedia]

性能は10番目――新提案・新機軸が印象的だったiPhone

 もちろん、iPhone 7とiPhone 7 Plusは日本市場のためだけのものではない。Appleが紹介した10の項目のうちの1つは日本のためだけのものだったが、それ以外もまた新型iPhoneの魅力を裏付けるものだ。

iPhone 7/7 Plus 今回の発表の目玉は、もちろん「iPhone 7」だ

 その中でも注目だったのは、「カメラ機能」の進化だろう。

 カメラ機能はiPhone 7とiPhone 7 Plusともにイメージセンサーからレンズ、各種センサー類、フラッシュ機能まで、ほぼ全てのハードウェアが一新、それにあわせてカメラ関係のソフトウェアも全面的に刷新されている。iPhone 7シリーズが搭載するA10チップには専用のISP(イメージ・シグナル・プロセッサ)が内蔵されており、これを使ってソフトウェア側で25ミリ秒で10億以上の高画質化処理を行うという。iPhoneは以前から、同程度のカメラ性能を持つ他のスマートフォンに比べて撮影した写真の画質がきれいだったが、その傾向がiPhone 7ではさらに強くなりそうだ。

iPhone 7/7 Plus カメラ機能は全て一新されたほか、A10チップにも専用のイメージセンサーが搭載された

 一方、iPhone 7 Plusはデュアルカメラ構成になり、ソフトウェアと組み合わせてより本格的な写真撮影が可能になる。iPhone 7 Plusに搭載されるカメラは、広角と望遠という構成になっており、画質劣化がほとんどなくズームで写真が撮れるほか、Depth Effectという機能を使ってボケ味のある本格的なポートレート写真も撮影できるという。

iPhone 7/7 Plus iPhone 7 Plusはデュアルカメラ構成だ
iPhone 7/7 Plus iPhone 7 Plusでは、ボケ味のある本格的な写真が撮影できる。キーノートではプロカメラマンが絶賛するコメントも多数紹介された

 昨今のInstagramの流行を見るまでもなく、スマートフォンで撮影した写真は、人々のライフスタイルやコミュニケーションにおいて重要な位置を占めてきている。そのような中でiPhone 7とiPhone 7 Plusのカメラ機能は、難しくなく気軽に使えるというスマホカメラのよさはそのままに、本格的なカメラに匹敵するきれいな写真が撮れるようなっているのだ。

 日常的な使い勝手の部分でも、iPhone 7/7 Plusの改善点は多い。

 まず日本でもニーズ高い防水・防塵(じん)機能。iPhone 7/7 Plusでは本体の基本構造から各部材の配置まで全てを見直し、IP67準拠の防水・防塵機能を実現。しかもこれは単純に防水性能を高めただけでなく、A10チップをはじめとする各プロセッサの廃熱をデザイン段階から考慮して、防水端末にありがちな熱暴走や熱ダレが起きないような設計にしているという。

iPhone 7/7 Plus iPhone 7の防水・防塵機能はIP67相当。防水と熱対策を両立するために、基板から部材の実装まで全てデザインされ直したという

 音響関係では、内蔵スピーカーのステレオ化と音量増大を行ったほか、3.5φのイヤフォンジャックを排して、デジタル接続のLightningオーディオか、ワイヤレスイヤフォンやヘッドフォンを使う形に改めた。とりわけAppleが推奨しているのはワイヤレス化の方であり、そのために同社では新開発のワイヤレスオーディオプロセッサ「W1チップ」まで開発した。これを用いたApple流の新たな音楽リスニングのスタイルが、「AirPods」というわけだ。

iPhone 7/7 Plus iPhone 7シリーズでは内蔵スピーカーも一新された。ステレオ化と高音質化、そして音量が増大している
iPhone 7/7 Plus
iPhone 7/7 Plus イヤフォン端子廃止にあわせて、Appleは独自開発のW1チップを搭載したワイヤレスイヤフォン「AirPods」を発表
iPhone 7/7 Plus Air Podsを使えば、ワイヤレスで簡単かつ気軽に音楽が楽しめる

 UIデザインの面では、ホームボタンの変更が大きなトピックスだ。ホームボタンはこれまで独立した部品で構成され、そこに指紋認証用のTouch IDが内蔵されるなどして進化してきた。しかしiPhone 7/7 Plusでは物理的なボタンはなくなり、ボディーと一体化した。ボタンを押したような感触は、疑似的にクリック感を生成するタプティックエンジンを用いて行う。実際にハンズオン会場で試したところ、これまでの物理ボタンと押し込んだ時の感触はやや異なるものの、クリック感自体はしっかりと感じられた。

iPhone 7/7 Plus 物理的なホームボタンを廃することに貢献したのが、Apple Watchでおなじみのタプティックエンジン

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年09月29日 更新
  1. 20万円超のXperiaを「買い」に変えた3週間 ソニーが「モニタープログラム」を実施した理由 (2026年09月26日)
  2. 「SuicaでJR東海エリアをまたげない」問題、ついに解消か JR東海社長「勉強している」【訂正】 (2026年09月27日)
  3. なぜドコモはahamoの大幅値上げを避けたのか? 段階制で安くなるケースと「アップセル戦略」の狙い (2026年09月26日)
  4. ドコモ値上げの背景は? 副社長が語るahamoの競争力と、「楽天モバイル意識」の本音 (2026年09月25日)
  5. ソフトバンクとLINEヤフーが「Yahoo!スマホ買取」を始めた理由 スマホ高騰時代に目指す「中古の循環」 (2026年09月28日)
  6. ドコモが低容量プラン「ドコモ mini2」発表 6GB/12GBの2段階で月額3278円/4598円 (2026年09月25日)
  7. 高額な「iPhone Duo」を横目にどう選ぶ? Androidフォルダブルスマホをお得に買う方法【2026年9月版】 (2026年09月27日)
  8. “iPhone 18難民”の買い替え先は? 最新「iPhone 18 Pro」と型落ち「17/17e/16」から最適解を考える (2026年09月25日)
  9. JR東日本「分かりにくい」新幹線券売機を改善へ なぜ、スマホではなく「駅での最短1分購入」を実現? (2026年07月04日)
  10. パナの電動アシスト自転車、スマホ連携が可能に バッテリーの盗難防止や残量通知など 12月発売 (2026年09月28日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー