コインパーキングの空き状況がリアルタイムで分かる――駐車場をIoT化した「Smart Park」

» 2016年10月18日 20時16分 公開
[田中聡,ITmedia]

 スタートアップのSPOTが10月18日、コインパーキングの検索サービス「Smart Park」を発表した。

 Smart Parkは、スマートフォンのアプリを利用して、地図上に表示されるコインパーキングの満空状況を調べられるサービス。特に都内だと、近隣の駐車場がなかなか空いておらずイライラ……ということは頻繁にあるが、Smart Parkではこうした状況を解消し、空いているコインパーキングと駐車したい人をマッチングさせるのが狙い。これまで、ありそうでなかったサービスだ。

Smart Park

 では、どのような仕組みで満空状況が分かるのか。SPOTは独自の「IoT満空センサー」を開発し、これをコインパーキングの電光掲示板に設置。電光掲示板に表示される「満」「空」のLEDをセンサーが検知し、「満」だと駐車場が埋まっており、「空」だと駐車場が空いていると把握する。そのデータをサーバにアップロードし、「Smart Park」アプリに即時反映される。タイムラグは15〜20秒ほどなので、ほぼリアルタイムに満空状況が分かる。目当てのコインパーキングを指定した後に、満車になったら通知をする機能も用意した。

Smart Park 独自の「IoT満空センサー」。ステンレスバンドで止めており、15〜20分ほどの作業時間で設置できるという

 「駐車料金」のデータ提供にも注力した。コインパーキング上のアイコンをタップすると、駐車料金が表示されるほか、駐車時間に応じた料金を試算する機能や、駐車予定時間から最も安い駐車場を探す機能も備えている。(料金が上がる前など)指定した時間にアラームを鳴らすことも可能だ。

 アプリ(無料)はiOS向けから提供し、今後はAndroid向けも提供する予定。現在はアプリの画面上で満空状況を確認するのみだが、ビーコンを使い、近くを通ったスマートフォンへ能動的に通知をする機能の追加も検討している。

Smart Park
alt

 センサーは充電用のソーラーパネルと単三充電池を備えており、別途電源を供給する必要がない。3G用の通信アンテナとSIMカードスロットも搭載。通信はNTTドコモのMVNOである丸紅無線のサービスを利用しており、1カ月につき1MBほどという低容量の通信で済む。満空情報が更新されないときはスリープ状態で電池や通信を消費せず、12時間に1回の頻度で、問題なく稼働しているかをサーバに通知するのみ。

Smart Park センサーとケーブル
Smart Park 内部構造。内側にパッキンがあり、防水性能も確保している
Smart Park 実際にコインパーキングにセンサーを設置したところ
Smart Park 光センサー接続ケーブルで「満」か「空」を検知する

 現在、センサーは1000カ所ほどに取り付けており、東京都の10区で運用中。駐車場運営会社が独自に持つデーターベースと合わせて、1万3000ほどの満空情報をアプリ上で把握できる(駐車場データは4万8000件が登録されている)。3〜4カ月ほど実証実験を行った後に本サービスに移行する予定。

 現在のコインパーキングでは、「駐車料金が高いこと」「駐車場が空いているか分からないこと」が主な不満に挙がっている。特に東京都ではその傾向が顕著だ。

Smart Park コインパーキングの不満調査
Smart Park 18日の説明会で詳細を説明した、SPOTの花房寛COO。Smart Parkは2014年から水面下で準備を進めていたという

 コインパーキングのシェアは、都内では上位10社を合わせても50%未満で、自社のコインパーキングを対象としたサービスを作っても、カバーできる駐車場は限られる。またシステム構築には相応のコストが掛かり、費用対効果も見えにくい。

 SPOTがコインパーキングにインターネット機能を持たせた“スマートパーキング”を導入することで、ユーザーの不満を解消するとともに、既存の駐車場運営会社では実現しにくい、新たな市場の創出を狙う。

 センサー設置のコストはSPOTが負担しており、サービスが軌道に乗ったタイミングでマネタイズを進めていく。今後は駐車スポットの総合ポータル、満空のビッグデータを用いた価格のコンサルティング、大型商業施設と連携した駐車場の予約サービス、近隣店舗への送客を行う広告収入モデルなどを検討していく。

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