一部のiPhoneで、MVNOサービス「UQ mobile」の対応状況が改善された。
SIMロックフリーまたはSIMロックを解除した「iPhone SE」「iPhone 6s」「iPhone 6s Plus」では、「プロファイル」をインストールしなくても、UQ mobileのSIMカードを挿入するだけで通信可能になる。
あわせて、これまでのiPhoneでは対応していなかったテザリングとMMSも利用できるようになる。MMSを利用するには、UQ mobileのメールサービスに申し込む必要がある。
プロファイル不要で通信可能にするには、10月下旬から配信されている最新の「キャリアアップデート」を実施する必要がある。「設定」→「一般」→「情報」にアクセスすると、「キャリアアップデート」がポップアップされるので、「アップデート」を選択。その後、ピクト表示が「au」から「UQ mobile」に変更される。これで設定は完了。
今回の対応に伴い、UQ mobileの「動作確認端末一覧」にiPhone 6s、6s Plus、SEが追加されている。その他のiPhoneも5以降ならプロファイルをインストールすれば通信できるが、「一部動作が不安定なところがある」(UQコミュニケーションズ広報部)ため、100%の動作保証はしない。そのため、動作確認端末一覧には掲載していないとのこと。
実際に、SIMロックを解除したソフトバンクのiPhone 6sにUQ mobileのSIMを挿したところ、キャリアアップデートが実施され、問題なく利用できた。かいつまんで言うと、UQが扱っているiPhone 5sと同じ状態になったということだ。
さらに、UQのiPhone 5sにはないメリットとして、iPhone 6sとSEはVoLTEに対応しているため、3Gで通信を行わず、通話中にインターネット接続ができるようになる。実際に試したところ、通話中にブラジングができた。
なお、キャリアアップデートの対象となるのはau VoLTEに対応したUQ mobileのSIMのみ。同じくKDDIのネットワークを利用している「mineo」と「IIJmio(タイプA)」のSIMもiPhone 6sに入れてみたが、キャリアアップデートは行われず、依然として利用にはプロファイルのインストールが必要だった。テザリングも利用できないままだ。
今回は、UQ mobileのみの特別な対応となったようだ。その経緯については「具体的なコメントは差し替えたい」(UQコミュニケーションズ広報部)とのことだが、「UQにおいてiPhone 5sを取り扱うこととなった流れで、“iPhoneを扱うキャリア”と見なされ、Appleにて対応されたものと考えています」とのこと。
iPhone 6や7が対応していない点も含め、少し釈然としないところもあるが、SIMロックの掛かっていないiPhone SE/6s/6s Plusユーザーにとっては朗報だ。今後の対応拡大にも期待したい。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.