独自路線で成功!巨大スマホメーカーに成長したファーウェイとはSIM通

» 2017年01月19日 06時00分 公開
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 ファーウェイ(HUAWEI)と聞いてすぐに理解できる人は数年前までは少数でした。しかし、またたく間にモバイル業界での知名度を高め、今やスマホのリーディング企業のひとつにまで成長しました。このファーウェイ、どんな特徴を持つ会社なのでしょうか。

巨大スマホメーカーに成長したファーウェイとは

 もともとファーウェイは、中国の通信事業者向けに、通信インフラ装置を作っていた会社でした。中国の大企業と聞くと「国策会社では?」と感じてしまうかもしれません。しかし、ファーウェイは、通信機器の研究者たちが集って自ら立ち上げ、出資を募って徐々に資本を充実させていった会社なのです。長い間、会社自体が「全従業員(特に研究開発者)の持ち物」だったという、欧米でもめずらしいほどの自治主義です。

 そんな企業風土もあってか、今でも社員の大半が「研究職」の肩書きを持ちます。そして、とにかく「物を考えて作る」、つまりアイデアを実行に移すのが速いため、開発費を抑えた安い機器でシェアを伸ばしています。そして、顧客からのフィードバックを生かし、さらによいものを作る、という好循環で業績が続伸中です。10年ほど前こそ「安いけど品質がね……」といわれることもあった会社ですが、安さを武器にアジア欧州の通信インフラ市場を席捲し、あっという間にいくつかの分野別でトップシェアに上りつめ、品質でも伝統的なインフラ事業者に負けないほどに成長しました。

 LTEの国際規格を策定している「3GPP」でもファーウェイの存在感は増す一方です。世界トップクラスの特許数を背景に次世代規格の方式をリード、規格リリース前に試作機を作って実証実験を行うなど、方式開発に大きく寄与しています。モバイル業界ではもはやなくてはならない1社となっているのです。

 そんなファーウェイのスマホメーカーとしての特徴のひとつは、日本も含め世界中の携帯キャリアにキャリアブランドの端末を供給しながらも、同等スペックのSIMフリースマホを販売していることでしょう。加えて、キャリア向け製品では不要なデュアルSIMデュアルスタンバイ(待ち受け)をほぼ標準で装備すしています。単にブランド名の焼き直しをするのではなく、それぞれの市場で求められるものをしっかりと分析して多品種展開しているのです。

 実は、SIMフリースマホメーカーとして有名になる前から、ファーウェイの製品バリエーションの多さは一部で話題になっていました。規格が乱立しており、それぞれの通信規格の中のローカルバージョンの統一もままならない状態。そんな時、ファーウェイは、USBドングル型の通信アダプターとしてありとあらゆる通信規格に対応したものを送り出し始めます。WCDMA向けやCDMA2000向けは日本でも発売されて知る人ぞ知るデータ通信カードメーカーとなっていましたが、実は、一つのカードにWCDMAとCDMA2000とGSMとEDGEが全部入って世界中で使える端末、などもひそかに開発していました。今あるSIMフリースマホの「なんでも入り端末」の元祖といえるかもしれません。その他、おそらく世界中の通信規格で、ファーウェイが試作、製品化していないものはないのではないか思えるほど、ファーウェイはとにかく「広く誰にでもフィットするものをそろえること」にこだわった製品作りをしてきました。

「広く誰にでもフィットするものをそろえること」にこだわった製品作り

 今後もファーウェイのこの姿勢は変わらないでしょう。そのうえ先進のインフラ技術も先導していますから、ニーズがあるかどうかもわからない最先端の技術を研究者の趣味的動機で実装してしまった、というような端末が現れるかもしれません。技術の進歩の早い4G/5Gの時代には、こうした姿勢はファーウェイにとって強力な武器となり、利用者にとっては強い味方となるでしょう。なにより、いろいろなニーズに向け、MVNOの利用が活発になることは、ファーウェイの多品種開発にさらに弾みをつけます。今後、同社から「すごい!」「楽しい!」「かわいい!」など。いろいろな感嘆詞を冠されるような端末が、続々と出てきそうです。

 MVNOの広がりのなかにあって、注目度トップクラスのファーウェイ。今後もその独自性を生かした多品種展開は、要チェックです。

(文:記者M)

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