ちまたでよく見かけるようになった「iPhone修理」の看板やノボリ。日本国内には、約1700ものiPhone修理店があるといわれています。なぜこんなに店舗数が増えたのでしょうか? 今回のテーマは「iPhone修理の現状」についてです。
携帯電話修理といえば、キャリアショップ。ほとんどの人がそうイメージするはずです。「水に濡らしてしまった」「落として電源が入らなくなった」など、わらにもすがる気持ちでショップに駆け込んだという経験談は身近にある話だと思います。中古で購入したスマートフォンを修理に出すケースも多いでしょう。
壊れた携帯電話端末は、基本的に全国約8000店あるキャリアショップで修理を依頼できます。端末メーカーか下請けで修理された端末は、ショップ経由で顧客の元に戻ってきます。
例外なのはApple製品のiPhoneとiPadです。これらの製品は、Appleの縛りがあるため、キャリアショップでの修理受付はできません。
では、iPhoneはどこで修理してもらえるのでしょうか? それは、3つあります。
これら3種類の業者は何が違うのでしょうか。1つずつ説明していきます。
Appleの正規サービスプロバイダー
Appleの正規サービスプロバイダーとは、Apple Storeやカメラのキタムラ、ビックカメラなどAppleからオフィシャルに指定された店舗になります。政令指定都市を中心に全国に約100店舗あります。正規店のため、修理用部品は純正品になります。
Appleの非正規修理店
Appleが認めていない非正規の修理店です。全国に約1500店舗あります。非正規のため、修理用部品は、故障したiPhoneの部品や中国からの輸入した部品を使います。
Appleの非正規修理店かつ総務省の第三者修理登録事業者
第三者修理登録事業者とは、修理業者として総務大臣の登録を受けたメーカーや下請け企業以外の第三者のことです。
登録の要件は、
です。
また、登録修理業者の義務は、
(電波法第38条の43第1項。登録修理業者規則第2条第2項第2号及び第5号並びに第4項並びに別表第2号)
(電波法第38条の43第2項。登録修理業者規則第7条第1項及び第2項)
(電波法第38条の44第1項。登録修理業者規則別表第8号)
※総務省の登録修理業者制度を参照
2017年4月時点で、登録事業者19社、登録箇所160に上ります。登録事業者の一覧は、総務省のWebサイトから確認できます。中古携帯を扱っているゲオなどがこれに当てはまります。修理用部品は、2と同じように故障したiPhoneの部品や中国からの輸入した部品を使います。
1〜3の店舗数をまとめると、以下の通りになります。
ご覧いただけるように、約9割が2と3のAppleの非正規修理店になっています。
次に、角度を変えて修理価格とメリットデメリットをまとめました。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.