2016年9月からサービスが始まったLINEモバイル。LINEの提供するサービスやSNSを利用する際のデータ通信量をカウントしないサービスで話題を呼びました。開始から半年以上が経過し、ユーザー数が増加していますが、通信速度に影響は出ているのでしょうか。
LINEモバイルのデータSIM(コミュニケーションフリープラン)をZenFone 3で使用し、都内や東北地方(仙台)で速度を調べました。
まずは、12時台に都内各所で計測してみました。平日のお昼時のため、職場のデスクから離れ、ランチへ出かける人たちがスマホでSNSやニュースをチェックしています。街の飲食店が混雑するのに比例して、通信が混み合うのもこの時間帯です。渋谷、新宿、池袋ではいずれも下り速度が1Mbps程度となり、もっとも遅い値となりました。
Googleマップでお店の場所を確認する際、やや読み込みの遅さを感じました。もっとも、SNSについてはTwitterのタイムラインが読み込めないほどではなく、写真の表示に時間がかかる程度で、大きな不満なく閲覧できました。
また、YouTube動画は約5分のものを高画質でスムーズに視聴。きっとストレスを感じるだろうという事前の予想を、よい意味で裏切ってくれました。
休憩したくなったので、夕方17時台に豊洲のカフェへ。ノートパソコンを広げて作業していた時、店舗で提供されているフリーWi-Fiの接続が不安定だったため、ZenFone 3のテザリングを起動。下り58.1Mbps、上り17.2Mbpsという速度を観測し、情報収集や写真のアップロードがスムーズにできました。
仕事帰りの時間帯に有楽町で計測。19時台のため、街は仕事帰りの人や買い物で訪れる人で混雑していました。速度は下り3.5Mbps、上り0.9Mbpsとやや残念な結果に。特に上り速度が遅く、特にレストランで料理の写真をInstagram(インスタグラム)にアップする時に気になりました。居酒屋などで仲間とわいわい飲みながらライブ中継するには、きびしい速度だといえるでしょう。
速度計測のため、週末に高速バスで仙台へ。途中の佐野SA(栃木県)でも速度を計測をしてみると、朝10時台下り27.3Mbps、上り6.9Mbpsを記録。佐野付近ではバスの車内でオンライン対戦型のゲームアプリをプレイしていましたが、まったく途切れることなく楽しめました。
仙台に到着すると、人気男性アイドルグループのライブ当日だったため、若い女性でにぎわっていました。速度は13時台が下り31.2Mbps、上り14.0Mbps。また、19時台には下り15.4Mbps、上り3.8Mbpsを記録しました。現地の観光に際しては、あらかじめ行こうと決めていたお店の位置を確認したり、暇な時間にYouTubeを見たり。快適な速度だと感じました。
格安SIMの速度は速くても下り50Mbps程度、ランチ時間帯や通勤・通学時の混雑する時には1Mbpsを下回ることもあります。常に10Mbps程度出ていればYouTube動画を満足のゆくい画質で視聴できますが、混雑して速度が遅いとSNSに写真をアップできなかったり、タイムラインからのリンク先を閲覧したい時に待たされたりして、ストレスを感じるユーザーも多いのかもしれません。
サービス開始直後には「爆速」と感じることがよくあったLINEモバイルですが、半年過ぎてユーザーが増えたためか、速度は落ち着いてきた印象です。それでもLINEモバイルはストレスを感じるほどの遅さはほとんどなく、当然ながらドコモ回線を使用してエリアも広いです。
1年後、2年後にまた調査してみると、また違う結果になるでしょう。現状のLINEモバイルには、とても満足しています。
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