「Galaxy Note8」の発表会が開催されたニューヨーク。街中にはスマートフォンも販売する家電量販店「BestBuy」が各所に店を構えています。プリペイドスマートフォンも多数販売されていて、1万円以下で買える製品も見かけます。ここまで安い理由は通信事業者のSIMロックがかかっているから。でも低価格なプリペイド品は現地用として買うのも悪くありません。
各メーカーのスマートフォンは、通信事業者別のパッケージに入って販売されています。数が多いのはやはりSamsungのGalaxyシリーズなのですが、よく見ると見慣れない製品名がついています。例えばこちらはVerizon向けの「Galaxy J3 Mission」。Galaxy Jシリーズは普及価格帯モデルの製品として「J3」「J5」「J7」などがアジアや欧州で販売されています。ところがここ米国では、さらにMissionという名前が製品名に付けられています。J3の派生モデルなのでしょうが、このように型番に愛称を付けるのが米国流のようです。
これら2つのGalaxyはMVNO向けのもの。下記写真の左はBoost Mobileの「Galaxy J7 Perx」。Galaxy J3 Missionと同じJシリーズのJ7の、米国向けのようです。一方、右はCricket Wireless販売の「Galaxy Sol 2」。「Sol」というGalaxyモデルは米国以外では見かけません。5型HDディスプレイにSnapdragon 430 4コア1.4GHz、メインメモリ1.5GMBに500万画素カメラというロースペック。Solシリーズはプリペイド向け専用のローエンドモデルなのでしょう。
こちらはT-Mobile回線を売りにするMVNO、Simple Mobileの「Galaxy J3 Luna Pro」。Galaxyは宇宙ですが、それに月の意味のLunaを付け、さらにProというネーミング。Proのないモデルもあるのでしょうか。こうなるとJ3抜きにGalaxy Luna Proでもいいような気がします。
同様のネーミングの製品は、これもMVNOのTotal Wirelessにありました。「Galaxy J7 Sky Pro」。今度はLunaではなくSky、「空」です。米国では天空にちなんだネーミングを付けるのが流行なのでしょうか。このTotal Wirelessからは「Galaxy Sky」も発売中。こうなるとそれぞれどんなスペックなのかがよく分からなくなってきますが、Total Wirelessは「Sky」を自社のSamsung製品のブランド名にしたいのでしょうか。価格はSkyが159ドル、J7 Sky Proが149ドル。価格の差=性能差、と単純に考えて良さそうです。
このように事業者ごとに製品名がかぶらないようにしていると思いきや、Boost MobileのGalaxy J7 PerxはVirgin Mobileも販売。どちらも同じSprint回線を使うMVNOなので、この2社は製品仕入れを共通にしているのかもしれません。
フラグシップモデルのGalaxy S8/S8+やGalaxy Note8は、さすがにそのままの名前で各事業者から販売されます。その下のラインのモデルほぼ全機種にニックネームを付けて販売するというビジネスモデルは、米国ならではかもしれませんね。しかし日本でもドコモ専用の「Galaxy Feel」が登場するなど、Samsungは特定国向けの限定モデルへの対応は柔軟的です。米国へ行く機会があれば、家電量販店で米国オンリーのGalaxyを探してみるのも面白いものですよ。
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