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» 2017年10月25日 12時02分 公開

格安SIMと「Jアラート」&セルラー版「Apple Watch」の関係/DSDSの仕組みIIJmio meeting 17(2/3 ページ)

[房野麻子,ITmedia]

Apple Watch Series 3はなぜMVNO契約でモバイル通信できないのか

 次に堂前氏が取り上げたのが、Apple Watch Series 3。これについての問い合わせが非常に多かったそうだ。もちろん問い合わせは、LTEの通信機能を備え、単体で通信できるGPS+CellularモデルがIIJmioの契約で使えるか、というものだ。

 しかし、残念ながら使えない。GPS+CellularモデルにはSIMカードが組み込まれているが、それはカードを取り出せないeSIMで、残念ながらIIJmioのSIMに交換することができない。そのため、IIJmioや他のMVNOでは利用できないというわけだ。

 ただ、GPSモデルもGPS+Cellularモデルも、iPhoneを経由して通信する場合の利用は問題ない。

IIJmio meeting17 Apple Watch Series 3のGPSモデルもGPS+CellularモデルはeSIMを採用しているので、MVNOのSIMに交換できないため、MVNOの契約では使えない

 しかし、ユーザーとしては将来に期待したいもの。IIJは自前のSIMカードを発行できる「フルMVNO」を目指しており、eSIMに取り組んでいくことも表明している。将来、Apple Watchを使えるようになるのだろうか。

 堂前氏は「正直いって難しい」と回答。それには3つの理由があるという。

 1つは、GPS+Cellularモデルに入っているeSIMが、IIJが取り組もうと思っているものと同じ規格かどうか分からないことだ。「報道から推測すると標準規格らしいが、それが本当かどうかは誰も分からない状態」(堂前氏)なので、IIJがフルMVNOになったとしても扱えるという保証ができないという。

 2つ目は電話の交換機の問題。GPS+Cellularモデルは、iPhoneと同じ電話番号が使えることが売りだ。その処理に関して詳細は公開されていないが、Apple Watchだけでなく、電話交換機の対応も必要になると思われる。「IIJがフルMVNOになっても、最初は電話交換機を持たない予定のため、対応できない」(堂前氏)という。

 3つ目は、技術的な問題ではなく契約上の課題。GPS+Cellularモデルで電話機能を使えるようにするには、iPhoneと連動させてアプリでの設定が必要だ。そのときにキャリアを選択するようになっているが、この登録のためには「Appleとシステム連携が必要になり、さらにAppleとなんらかの契約も必要になる」(堂前氏)。そのため、MVNOであるIIJが、簡単にApple Watchを使えるようにはならないと堂前氏は説明した。

IIJmio meeting17 Apple WatchのGPS+CellularモデルをMVNO契約で使うのが、将来的にも難しそうな3つの理由
IIJmio meeting17 Appleと契約しない理由は「察してください」(堂前氏)

 Appleは「いろんな意味でハードルが高い」と堂前氏。また、「Apple Watch Series 3に関して、Appleは特定のキャリアを通して販売する製品という考えでやっていると思う。売り方が変化しないと(扱うのは)難しいと考えている」と私見を述べた。

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