5Gが創出する新ビジネス

KDDI・大林組・NECが5Gを活用した建機の遠隔連携作業に成功 災害時の安全なインフラ復旧を実証

» 2018年12月14日 20時55分 公開

 KDDI、大林組、NECは12月14日、第5世代移動体通信技術(5G)を活用した建設機械(建機)の遠隔連携操作の実証実験に成功したことを発表した。

Photo 実証試験イメージ

 この実証試験は、大阪府茨木市で建設が進む「安威川ダム」の施工エリアの一部を使用して実施。バックホーとクローラーダンプという2台の異なる建機を遠隔操作で連携させ、土砂の運搬に成功した。

 それぞれの建機にはの前方に2Kカメラを3台、全天球カメラを1台搭載し、計8台のカメラ映像と音声情報を5Gでリアルタイムに伝送し、搭乗操作と同等の操作性提供を確認した。

 災害時に光回線を使用できない場合を想定して、今回の実験では5G基地局と遠隔操作室の約750m を無線エントランスで接続。5Gのバックホール(中計)通信として活用すると同時に、4台の俯瞰カメラの映像も伝送した。車載型の5G基地局を導入し、移動式のトレーラーハウス内に遠隔操作室を構築することで、災害現場でも短時間で遠隔操作を行える環境の構築が可能となり、復旧活動を迅速かつ安全に進められることを実証できたという。

 加えて、国内で初めてICT施工の現場に対話型の音声制御システムを導入し、音声のみで5Gを搭載した建機の遠隔操作に成功。1人のオペレーターで2台の建機を同時に操作可能となり、熟練した建設従事者の不足を補い、作業効率の向上に寄与できることも実証した。

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