PC USER Pro

“ECO”で“高画質”な23型フルHD液晶ディスプレイ――「FlexScan EV2333W-H」を試す人感センサー、DisplayPort搭載(1/3 ページ)

» 2009年08月20日 11時00分 公開
[林利明(撮影:矢野渉),ITmedia]

「エコ」を手軽に実践できる液晶ディスプレイ

左が23型ワイドの「FlexScan EV2333W-H」、右が20型ワイドの「FlexScan EV2023W-H」

 最近はあらゆるシーンで「エコ」がキーワードになっており、省エネやリサイクルに対する企業・消費者の意識も高まっている。PC分野も例外ではないが、PCの利用シーンにおける省エネは、なかなか難しい。PC本体は電源を入れっぱなしで使うことが多いし、低消費電力のPCに乗り換えるのはコストがかかり、ともすれば性能および作業効率の低下も招く。また、PC本体をスタンバイ状態にしたり、液晶ディスプレイの電源をこまめに切ったりするのは、何だかんだ面倒なので続かないことが多い。

 このように省エネを意外と実践しにくいPC環境だが、そこ目を付けたのがナナオの23型ワイド液晶ディスプレイ「FlexScan EV2333W-H」だ。ユーザーの行動に応じて液晶ディスプレイの電源を自動でオン/オフしたり、最適と思われる輝度に自動調整するなど、とにかく「自動」で行う省エネ機能を充実させている。

 また、EV2333W-Hの下位モデルとして、同様の省エネ機能を備えた23型ワイドモデル「FlexScan EV2303W-T」と20型ワイドモデル「FlexScan EV2023W-H」も用意されている。ここではEV2333W-Hを中心に検証するが、EV2023W-Hも入手したので合わせて見ていこう。

アスペクト比16:9のVAパネルを採用

 省エネ機能の詳細は後述するとして、まずは両者の基本スペックを簡単にまとめておこう。

FlexScan EV2333W-H、FlexScan EV2023W-Hの主なスペック
モデル名 FlexScan EV2333W-H FlexScan EV2023W-H
ボディカラー セレーングレイ、ブラック
画面サイズ 23型(アスペクト比16:9) 20型(アスペクト比16:9)
画面解像度 1920×1080ドット(フルHD) 1600×900ドット(WXGA++)
パネル方式 VA
最大表示色 約1677万色(8ビット対応)
内部演算処理/ガンマ補正 10ビット演算/10ビットLUT
視野角 水平178度/垂直178度
輝度 300カンデラ/平方メートル 250カンデラ/平方メートル
コントラスト比 3000:1
応答速度(黒→白→黒/中間階調) 25ms/7ms(オーバードライブ搭載) 25ms/非公開(オーバードライブ非搭載)
映像入力端子 DVI-D(HDCP対応)×1、D-Sub×1、DisplayPort×1(HDCP対応) DVI-D(HDCP対応)×1、D-Sub×1
音声入力端子 ステレオミニ×1
音声出力端子 ヘッドフォン×1
USB機能
スピーカー モノラル(350ミリワット) モノラル(450ミリワット)
拡大モード フルスクリーン、拡大(アスペクト比保持)、ノーマル(ドットバイドット)
省エネ・VDTサポート機能 EcoView Index、Auto EcoView、EcoView Sense
色調整機能 輝度、コントラスト、色温度(14段階:4000〜10000Kまで500K単位、9300K)、ガンマ調整、色の濃さ、色合い、ゲイン、オーバードライブ 輝度、コントラスト、色温度(14段階:4000〜10000Kまで500K単位、9300K)、ガンマ調整、色の濃さ、色合い、ゲイン
スタンド機構 チルト:上30度/スイベル:左右各172度/昇降:171.3ミリ チルト:上30度/スイベル:左右各172度/昇降:192.5ミリ
画面の縦回転機構 搭載(右回り90度)
サイズ(幅×奥行き×高さ) 547×221〜236×346.5〜517.8ミリ 476×219〜236×315.4〜498ミリ
重量 7.1キロ 6.7キロ
EIZOダイレクト価格 5万4800円 3万7800円

 まず目立つのは、2モデルともアスペクト比が16:9となるVA方式の液晶ディスプレイを搭載している点だ。ナナオが16:9パネルを採用するのは珍しい。EV2333W-Hは23型ワイドで画面解像度が1920×1080ドット(フルHD)、EV2023W-Hは20型ワイドで画面解像度が1600×900ドット(WXGA++)となっている。

 どちらも作業領域が横方向に広いため、ウィンドウを複数並べての作業はしやすいだろう。VA方式のノングレアパネルなので、横長の画面でも左右の端でコントラストや色味が大きく変わることはなく、周囲の映り込みが気になることもない。最近は21.5型〜23型ワイドの画面サイズで、フルHDの解像度を確保したTNパネル搭載の安価な液晶ディスプレイをよく見かけるが、EV2333W-HとEV2023W-Hの表示はこうした製品よりかなり視認性がよく、色の再現性や均一性が保たれている。

 ただし、EV2023W-Hは縦解像度が900ドットにとどまるため、数年前に購入した1280×1024ドット(SXGA)表示のスクエア液晶ディスプレイから乗り換えるような場合、横解像度が大きく向上する一方で、縦解像度が少し短く感じるかもしれない。予算に余裕があれば、フルHD対応のEV2333W-Hに一気に移行したいところではある。

 輝度はEV2333W-Hが300カンデラ/平方メートル、EV2023W-Hが250カンデラ/平方メートルで、どちらもコントラスト比は3000:1、視野角は水平178度/垂直178度をうたっており、汎用の液晶ディスプレイとしては十分なスペックを備えている。特に新型のVAパネルによりコントラスト比が高く、黒が締まった表示だ。輝度の設定は十分に下げることができる。応答速度はいずれも黒→白→黒で25msと少々遅いが、EV2023W-Hはオーバードライブ回路を搭載することで、中間階調の応答速度を7msまで高速化している。色域はsRGBに対応する。

EV2333W-Hは1920×1080ドット表示の23型ワイドパネルを搭載(写真=左)。EV2023W-Hは1600×900ドット表示の20型ワイドパネルだ(写真=右)

左がEV2333W-H、右がEV2023W-H。いずれもアスペクト比16:9のVAパネルを採用する。EV2333W-HはフルHDの解像度があり、Webブラウザと縦長の文書を並べて見比べながらの作業がしやすい。EV2023W-Hは1600×900ドットと作業領域が一回り狭くなるが、1680×1050ドット(WSXGA+)に近い高解像度を確保する

EV2333W-HはDisplayPortを含めた3系統入力に対応

 インタフェースはいずれもアナログ接続のD-Subとデジタル接続でHDCP対応のDVI-Dを備えている。さらにEV2333W-Hは、デジタル接続でHDCP対応のDisplayPortも加えた3系統入力に対応しているのが特徴だ(10ビット入力は非サポート)。製品にはD-SubケーブルとDVI-Dケーブルが付属し、DisplayPortケーブルはオプションとなる。

 なお、DisplayPort接続でマルチディスプレイ環境を構築する場合、一部のグラフィックスカードにおいて、EV2333W-Hの2次電源を入れ直すと画面が正常に映らない現象が確認されている。詳細と対策については、ナナオのWebサイトを参照してほしい。

 今回はDisplayPort出力を備えたPalitのグラフィックスカード「GeForce 9600GT Sonic」で試したところ、Windows XP Professional(SP3)環境で上記の現象が発生した。ただし、NVIDIAのユーティリティ「NVIDIAコントロールパネル」にて、「複数のディスプレイの設定」を設定し直して「適用」を実行すると、マルチディスプレイ画面が正常に再表示された(PC本体は再起動していない)。すべてのハードウェア/ソフトウェア環境に当てはまるとはいえないが、1つの参考事例として挙げておく。

 音声入力はステレオミニの1系統で、音声出力はヘッドフォン端子とモノラルスピーカーを内蔵している。スピーカーは簡易的なものなので、映像や音楽のコンテンツを鑑賞するには物足りないが、ビジネス用途で音声を確認する程度であれば問題ないだろう。ナナオの液晶ディスプレイに多く見かけるUSBハブ機能は用意されていない。

EV2333W-HはDisplayPortを含めた3系統入力に対応する(写真=左)。EV2023W-HはDVI-DとD-Subの2系統入力を装備(写真=中央)。ヘッドフォン出力は液晶パネル部の左側面に配置されている(写真=右)

       1|2|3 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月27日 更新
  1. Apple製品が一斉値上げ、Mac Studioは9万円超も 主要モデルの新価格まとめ (2026年06月25日)
  2. 血管の健康状態も可視化! サブスク不要で「振動通知」を備えた意欲作のスマートリング「RingConn Gen 3」を試す (2026年06月25日)
  3. 手首の負担を減らす“逆チルト”が秀逸! Razer初の多機能エルゴキーボード「Pro Type Ergo」はオフィスの救世主に (2026年06月26日)
  4. Gemini搭載「Google Home スピーカー」は買いか? 6年ぶりの新モデルを試して分かった賢さと課題が見え隠れする“次世代機”の現在地 (2026年06月24日)
  5. 実売2000円台とコスパ最強だけど玄人向け? 断線や充電専用ケーブルも一目で判明するXYZA「USB-C CABLE CHECKER 2」の実力 (2026年06月26日)
  6. 8980円の「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ5MP」を試す 約500万画素で人物追跡、有線LAN接続も (2026年06月24日)
  7. 間もなく登場するWindows 11次期アップデート「26H2」で何が変わる? 2027年に向けたUI進化と高速化 (2026年06月23日)
  8. ビックカメラがBTOデスクトップPCの販売を開始 (2026年06月26日)
  9. AM4の勢いは止まらない!? 熱伝導シート付属の「Ryzen 7 5800X3D 10th Anniversary Edition」が登場 (2026年06月27日)
  10. カジュアルゲーマーの最適解になる? 日本HPのゲーミングノートPC「HyperX OMEN 15」のIntelモデルを試す (2026年06月25日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー