1月6日(現地時間)に、米国ソニーは2010 CESの事前公開イベント「Sony Press Conference」を行った。毎回、このイベントでは日本で未発表のVAIOが登場することで注目を集めているが、今回も新技術を導入した“Executive”なモデルや、最新プラットフォームを採用したモデルが紹介された。ここでは、注目のモデルを画像を中心に紹介する。
なお、ここで示したデバイスマネージャーやシステムプロパティ、Windowsエクスペリエンスインデックスの内容は、展示されていた機材で確認したもので、製品として登場した場合に変更されている可能性もあるので注意してほしい。
VAIO Zシリーズは、すでに登場しているラインアップだが、展示されていたのは、その“Executive”モデルという位置づけになる。液晶ディスプレイ天面には炭素繊維強化プラスチックパネルを採用する。最大解像度1600×900ドットの13.1型ワイド液晶ディスプレイを搭載し、重さは3ポンド(約1.5キロ)になる。
ここまでは、従来のVAIO Zシリーズと同様(解像度においてはVAIOオーナーメードモデルで対応)だが、ボディはアルミ素材から切り出して作られ、搭載するパーツが最新のプラットフォームに一新される。新しいVAIO Zでは、「TDP20ワット台のCPUしか搭載できなかった」という従来のVAIO Z(ただし、VAIOオーナーメードモデルでTDP35ワットのCPUが用意されている)と同じサイズのボディに、モバイル向け最新CPUを採用するなど、従来から搭載していたディスクリートのGPUとともに、高いパフォーマンスを発揮するパーツが選ばれている。(記事掲載当初、CPUの電圧に関する表記が正しくありませんでした。おわびして訂正いたします)


キーボードはアイソレーションタイプを採用する(ソニーでは、チクレットタイプという名称は使わない、とのこと)(写真=左)。液晶ディスプレイ天面には炭素繊維強化プラスチックが使われている。「高くつきますよね」という質問に「でも、軽くて強いからいいじゃないか」と答えてくれた(写真=中央)。キーボードパネルカバーはアルミから削りだして作る(写真=右)従来のVAIO Zシリーズでは、ディスクリートGPUとチップセットに統合されたグラフィックスコアを「STAMINA/SPEED」スイッチで切り替えて有効にする機能を実装しているが、ユーザーが自分でスイッチを切り替えて変更するようになっていた。
2010 CESで展示されているVAIO Zシリーズでは、グラフィックス機能にディスクリートGPUのGeForceシリーズとプラットフォームに統合されたグラフィックスコアを利用するが、この切り替えスイッチには、従来の「STAMINA/SPEED」に加えて「AUTO」が用意されている。
AUTOモードでは、VAIO Zが利用している電源によって使用するグラフィックス機能が自動で再起動なしに切り替わるという。AC電源を使用しているときはディスクリートGPUのGeForceシリーズを有効にし、バッテリーを利用しているときは統合されたグラフィックスコアにユーザーが意識することなくシステムが切り替えてくれるわけだ。もちろん、STAMINAモードとSPEEDモードにユーザーが切り替えることで変更も可能だ。


展示されていたVAIO ZシリーズのOSは64ビット版のWindows 7 Ultimateでメモリ容量は4Gバイト。CPUは未発表の2.4GHzで動作するCore i5-520Mが搭載されていた(写真=左)。Windowsエクスペリエンスインデックス(写真=中央)と内蔵するデータストレージデバイス(写真=右)。当然ながら、製品版がこのスペックとパフォーマンスでいくとは限らない

展示されていたVAIO Zシリーズのデバイスマネージャー。この機材では、Core i5-520M(2.4GHz)やGeForce GT 330Mが確認できるが、「たくさんの構成を選択できるから、これはほんの一例に過ぎない」とスタッフは繰り返し説明していたCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.