リビングに置けるコンパクトなAVマシンが……欲しいです。予算は7万円でショップのダメ出し!T-ZONE編(1/2 ページ)

» 2010年04月22日 17時15分 公開
[古田雄介&小幡哲史,ITmedia]

「えーとですね、構成に間違いがあります」

T-ZONE.PC DIY SHOPの森田氏

 前編に引き続き、T-ZONE.PC DIY SHOPの森田氏に小型マシンの構成をチェックしてもらう。今回のコンセプトは「7万円の予算で、リビング置きの小型AVマシンが組みたい」だ。

 mini-ITXで動画再生主体のAVマシンを組むなら、Atomにグラフィックス統合チップセット「GeForce 9400M G」を組み合わせたIONマザーが狙い目だ。初登場時は2万円台半ばのモデルばかりだったが、最近は1万円強で買えるものも増えている。マシン全体としては最安クラスの地デジチューナーとDVDスーパーマルチドライブを採用し、AVマシンとしての機能性を確保した。メモリはDDR2を最大容量の4Gバイトまで積みデュアルチャンネルを構築、HD動画の再生や録画がある程度快適にできるようにした。HDDの容量はバイト単価の安い1TバイトHDDに。また、再生主体ということを考え、ケースはACアダプタタイプの電源を備える小型タイプを選んだ。

 さてここで問題。以下の構成表には明確な間違いが2つある。型番だけで気付いた人はなかなかの小型マシンフリークだ。なお、ラインアップや価格はT-ZONE online Shopにおける4月時点のものを参考にしている。

予算7万円でリビングAVマシン(修正前)
パーツ 製品名 価格
CPU Atom 230(マザーに備え付け)
マザーボード ZOTAC「IONITX-C-U 1万1980円
メモリ KINGBOX「KBD4GD2-800B 9954円
HDD
光学ドライブ バッファロー「DVSM-724S/V-BK」 3180円
グラフィックスカード なし
地デジチューナー バッファロー「DT-H10/PCI 7980円
PCケース SilverStone「SST-PT09B-120W」 1万5800円
電源 120ワット ACアダプタ(ケースに付属)
OS Windows 7 Home Premium 64bit DSP版+HDDとセット 1万9780円
合計金額 6万8674円

 前編の構成はそのまま採用となったパーツが多く、今回もなかなかの評価をもらえるかなとニヤニヤしていたところ、森田氏から「えーとですね、構成に間違いがあります」と指摘された。「まずマザーですが、IONITX-C-Uは拡張スロットがmini-PCI Expressしかありません。内蔵型の地デジチューナーを使うなら別のモデルに替える必要がありますね。あと、PCケースのSST-PT09B-120Wは、5インチベイにはスリムドライブしか乗せられないので光学ドライブも変更が必要です」。鼻血が出そうになった。

 拡張スロットの有無や搭載できる光学ドライブのタイプなどを考慮する基本的な意識が抜けており、猛反省。森田氏は「小型マシンは拡張性の制限が多くて、普通のデスクトップPCで経験を積んだ人でも、似たような間違いをよくしています。……そういったミスを解説するためにあえて間違えた?」と悪気のない追い打ちをかける。いえ、気合いが抜けていました。

 実際、小型マシンでは選択するパーツの組み合わせによって問題が発生する場合が多い。「ほかにも、mini-ITXケースにはマザーの上に電源がくるものが多いのですが、この場合は背の高いCPUクーラーは乗せられなくなります。特にAMDのリテールクーラーは背が高めなので、別売りの薄いクーラーが必要になることがあります。物理的な制限と機能的な制限を考慮したうえで、さらに静音性や冷却性もシビアに考えなくてはならないと。まあでも、違いはそこだけですよ」とのことだ。

物理的&機能的な輪郭を作って、キーアイテムを選ぶ

 そうした致命的な間違いをきちんと指摘してくれるのも、経験豊富な店員さんがいるリアル店舗のありがたいところ。せっかくなので、イチからコンセプト通りのマシンを構成してもらおう。

 予算を含めたコンセプトを決めたあと、まず選ぶべきはケースだ。「拡張カードを挿すかどうかは最初の分岐的といえます。背面ブラケットを持たないケースもたくさんあるので、拡張を捨てるならかなり小さなマシンが組めますからね。今回のコンセプトなら地デジチューナー用に最低1基のブラケットが必要で、できれば通常の幅のあるカードを載せられるほうがいいでしょう。あとは電源。AVマシンでもIONで再生専用とするなら80ワット程度のACアダプタタイプでもかまいません。ただ、編集や録画が多いとなると少し厳しい。拡張性も考えて電源ユニットを搭載するタイプに変更することをオススメします」。

SilverStone「SST-SG05B-B」。同価格でホワイトモデルもラインアップしている

 そこで選ばれたのは、SilverStoneの「SST-SG05B-B」。定格300ワットのSFX電源を上部に備えるケースで、背面には2列のブラケットが用意されている。スリムドライブ用の5インチベイ1基のほか、3.5インチHDDが2台入る構成だ。価格は1万980円。「電源容量が大きくて拡張性も高いモデルを選びました。これならGeForce GTS 250まで挿せますし、LGA775環境までいけます。ただ、静音性はあまり高くはないという面もあります。こだわり抜くなら、ケースにお金をかけたほうがいいでしょう。2〜3万円クラスなら、拡張性と冷却性、静音性を両立したモデルがありますから」と森田氏。

 マシンの物理的な輪郭が決まったあとは、マザーを選んで機能的な輪郭を決めたい。森田氏が選んだのはやはりIONマザーだった。ASUSTeKの「AT3N7A-I R2」で、通常売価は1万5780円。「デュアルコアAtomを搭載するマザーで、改良版のR2になってから付属のファンが静音化しています。SATAポート3基とPCIスロット1基を備えているので、ケースのキャパシティを100%に近いところまで生かせます」。

 今回のコンセプトでキーパーツとなる地デジチューナーも変更された。選ばれたのはエスケイネットの「MonsterTV HDPS」。価格は5480円だ。「おまかせ録画機能がついているので、サブマシンとしても手がかかりません。なお、地デジチューナーにはまだWindows 7非対応や64ビットOS非対応のものも多いので注意しましょう。ちなみに、USB接続タイプのチューナーを選ぶのも全然アリです。性能や機能的に何らデメリットはないので、超小型マシンを作って外付けにするという手もオススメですよ」。

ASUSTeK「AT3N7A-I R2」(写真=左)。エスケイネット「MonsterTV HDPS」(写真=右)

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