Internet Explorer 9“β版”発表会で知る最新の“動き”「9」の時代はすぐそこ!(5/5 ページ)

» 2010年09月17日 11時30分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]
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ライバルとのアドバンテージを実行速度に見る

 バーチャル美術館システムを構築したのは中国国立美術館(National Museum of China)だ。Canvasタグの機能をフルに活用して、美術館内を自在に移動して作品を見て回れる。その最大の特徴はスピードで、描画のスムーズさはIE9ならではのものという。

 写真や動画、各種地図資料といった既存のアーカイブを閲覧できるサービスはいろいろあるが、それらとJavaScriptなどの技術を組み合わせ、よりインタラクティブで分かりやすい形で見せられたらと考える人は多い。

 USA Todayでは、ハリケーン「カトリーナ」で被害を受けたニューオーリンズの街の復興までの写真やビデオなどの資料をアーカイブにして、HTML5の機能を利用した形で公開している。

 Pixel Labが提供するのは、「Agent 008ball」というビリヤードゲームだ。Canvasタグの機能を多用しており、非常に緻密にグラフィックが描かれている半面、IE9のようなハードウェアアクセラレーションが効かないと動きが重くなる。筆者が試した範囲では、FirefoxやChromeなどでは動作するにもかかわらず、HTML5をサポートするSafariでは正常に動作しなかった。

 今回紹介されたデモで、最も注目されたのが「WebVizBench」だ。米ワシントン州シアトルにある非営利のラジオ局「KEXP」が放送した過去の楽曲データをビジュアル化し、時系列やジャンルなどでソートして一覧として見ることができる。

 HTML5とIE9の機能をフル活用しており、スムーズなアニメーションを含め快適に動く。HTML5の処理状況を調べるための一種のベンチマークテストとしても利用できる機能もあるという。

 日本人なら必ず反応しそうなのが「The Shodo」のデモだ。もともとはマウスカーソルを使って文字を書くだけだったが、Windows 7のおかげでタッチスクリーンに対応し、画面タッチで毛筆で文字やイラストを描けるようになった。

 HTML5を利用した機能としては、音声やCanvasタグを利用するほか、文字見本やボタンなどのツール描画にSVGを利用しているという。ここではIE9とそれ以外のブラウザでの動作比較デモも行っていたので、IE9のパフォーマンスの参考にもなるだろう。

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