やつらはこうやって使わせない──“年末年始版”中国インターネットの使いかた中国にいったらTwitterを使うぞー!(1/2 ページ)

» 2011年12月29日 14時00分 公開
[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

中国にきたら中国のサービスを使えということだ

 すでに、こちらこちらで紹介したように、NVIDIAが主催する2011年のGTC Asiaは中国の北京で行った。中国でインターネットを利用するときに問題になる、「金盾」(Great Firewall)と呼ばれる“検閲”システムとその“弊害”については、山谷剛史氏による連載(山谷剛史のアジアン・アイティー)でも紹介しているが、その状況は時々刻々と“進化”している。ここでは、2011年の12月における最新状況を“身を持って体験した”事実をベースに紹介しよう。

 国家の監視や宗教の戒律が厳しい国や地域では、権力側が、彼らにとって不適切なコンテンツの閲覧を制限し、コンテンツやサービスへのアクセスを遮断する。欧米諸国ではこの種の規制を“名目上”行われておらず、外国人でも日本と同じようにインターネットにアクセスして、日本と同じようにインターネット上で提供されるサービスを利用できた。

 今回、2011年12月中旬に北京で行われたGTC Asiaの取材では、日本から持参したノートPCを使ってホテルの部屋、または、GTCの会場に設けられた作業スペースからインターネットにアクセスしたが、接続さえできないサービス、もしくは、利用できても制限が多いサービスなどで、作業ができない状況に陥った。

 具体的には、「Google+」「Facebook」「Twitter」「Foursquare」はまったく利用できず、「connection was reset」のメッセージが表示されて強制的に切断する。「Skype」は相手のステータスを確認できるが、呼び出しやSkype Outによる通話ができない。各種メッセージサービスも同様で、「Live Messenger」や「Google Talk」は利用できなかった。

 Googleの検索サービスは、検閲対象になる「NGワード」に関係なく結果表示ページで「connection was reset」が表示され、こちらも強制切断になる。時間をおいて再検索すると結果が表示されたりするのだが、こうした“接続リセット”がランダムで発生するので、まず使おうという気になれない。

 「Gmail」は利用できたが、こちらも“強制リセット”が多発するので、受信したメッセージが表示されなかったり、保存や送信に失敗したりなどで、実用性は低い。一方で「百度」(Baidu)のような中国国内向けのサービスは。接続リセットのような規制がほとんどなく、いたってスムーズに利用できる。また、日本のmixiや2chには接続できたりと、欧米で利用できるメジャーサイトに対する規制に偏っている印象を受ける。

頼れるのはVPNだけ……、でも当局の穴ふさぎも迅速

 こうした状況を回避し、既存のサービスを実用的に使う手段の1つが「VPN」だ。VPNでは接続先となるサーバまでの通信をすべて暗号化してしまうため、VPNサーバが中国の外にあって、そのVPNサーバ経由で中国国外のネットワークに接続できるように設定すれば、金盾の規制を回避できる。中国で利用できるVPNサービスには有料のものから無料ながら“身元不明”のものまであるが、こうした公開VPNは中国当局によってチェックされ、ブラックリストで規制対象となるため、数カ月ごとに新しいVPNを探さないと、利用できなくなる。

 企業ユーザーは、会社が提供するVPNを利用する手もあるだろう。筆者は、中国出発直前に日本でWindow Home Server 2011を使ったPPTPベースのVPNを構築してあったので、これを利用して中国に持参したノートPCから日本のVPNに接続することで金盾の規制を回避した。WHS 2011には標準でPPTPのVPNを構築する機能があるので、“機会のある”ユーザーはチャレンジしてみるといい。中国滞在中はSkype Outも何度か利用したが、これもVPN経由で日本のサーバに接続してそこから米国にいる相手と通話をしていた。

中国でインターネットを使っていると「connection was reset」のメッセージに遭遇する。中国以外で利用できるインターネットサービスに接続するとメッセージとともに強制リセットがかかる(写真=左)。欧米のソーシャルサイトに接続できないため、中国でITmediaにアクセスすると「ソーシャル共有ボタン」を表示するタイミングで接続がリセットされてしまう(写真=右)

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