本製品のスペックを改めて紹介すると、Core i7-3920XM(2.9GHz/最大3.8GHz)、メモリが32Gバイト、SSDが240Gバイト(120GB×2、RAID 0)、NVIDIA GeForce GTX 675M(2Gバイト)、64ビット版Windows 7 Professional(SP1)といった内容だ。ゾクゾクするようなハイスペックだけにパフォーマンスも気になるところだ。そのあたりをベンチマークテストで確認してみよう。
まず、Windows 7エクスペリエンスインデックスはご覧のとおり。すべてが7.4以上とハイレベルで、プライマリハードディスクは上限値の7.9に達している。CrystalDiskMark 3.0.1(データパターン:ランダム、1000MB/5回)の結果も掲載した。シーケンシャルリードは974.7Mバイト/秒と圧倒的なスコアをマークしており、ランダムアクセスも高速だ。ライトが比較的遅いのはSandForce SF-2281コントローラの特性によるもの(圧縮できないデータの転送には時間がかかる)だが、それでも300Mバイト/秒近いスコアが出ているのだから、その点もRAID 0で十分補えているといえるだろう。
PCMark7の総合スコア4935は、Core i7-2700KクラスのCPUや最速クラスのSSDを搭載したハイエンドデスクトップシステムに匹敵する。マルチスレッドで3DCGのレンダリングを行うCINEBENCH R11.5のスコアも同様で、ノートPCであるということをまったく感じさせない。3D描画系ベンチマークテストのスコアもノートPCとしては圧倒的なもので、最新の3DMark 11でも3669と、非常にハイレベルなスコアをマークしている。最新の3Dゲームも快適にプレイできるはずだ。
バッテリー駆動時間のテストは、Bbench1.01(海人氏・作)で行った。Bbenchの設定は「60秒間隔でのWeb巡回(10サイト)」「10秒間隔でのキーストローク」、無線LANで常時接続し、WebブラウザはInternet Explorer 8(32ビット)を指定し、電源プランはバランス(ディスプレイ輝度40%)を利用した。残り残量5%で休止状態へ移行するまで、2時間35分駆動した。不意の停電時など、いざという時にこれだけの時間利用できることは心強い。
静音性も悪くない。アイドル時でも動作していることが分かる程度の音はするが、耳障りになるような音ではない。CPU、GPUに高い負荷が連続してかかるような状況ではそれなりの音はするものの、それでもうなりを上げるような場面はなかった。
どちらかといえば、負荷に対してはGPUのほうにやや敏感な印象があり、CPUにマルチスレッドで負荷がかかる場面でも短時間の処理ではさほど大きな音はしなかった。発熱の処理も優秀といえる。吸排気口がある底面右奥にはそれなりに高い熱を持つが、表面の手を触れる部分にまではほとんど伝わってこない。3Dゲームも発熱を気にすることなく快適にプレイできるだろう。
直販価格は30万9960円となっている。一般のノートPCの水準からいえばかなり高価ではあるが、スペック、パフォーマンスともにまったく別次元なので比較にはならない。ハイエンドのデスクトップPCに匹敵する、これほどのパフォーマンスをノートPCのコンパクトなボディに落とし込んでいるだけでも大きな価値がある。
Ivy Bridge搭載の効果もあろうが、単に性能が高いというだけでなく、液晶ディスプレイの品質も水準以上であるし、騒音もさほど気にならず、発熱も上手く処理できていることなど、完成度の高さも特筆できる。ゲーミングユースはもちろん、クリエイティブユースにも魅力的な存在だろう。
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