最後にバッテリー駆動時間にも触れておこう。まず、出張などの移動時に動画を見る場面を想定して、OS X Lion環境下で画面輝度とキーボードバックライトを最高にしたうえで、1分間のQuickTimeファイルを全画面で連続再生し、バッテリーが切れるまでの時間を手動で計測した。かなり厳しめの測定方法だが、結果は3時間48分と、余裕で1本、場合によっては2本の映画も十分視聴できる。
一方、Windows 7環境下では電源プランをバランス(画面輝度40%)にし、BBench 1.01(海人氏作)を用いて、10秒おきにキーボードを押下、60秒ごとに無線LANによるインターネット巡回を行う設定でテストした。こちらは出先でのWeb閲覧や文書作成を想定したもの。結果は5時間13分で、公称の最大7時間には届かなかったものの、移動の合間や次の打ち合わせまでの空き時間に作業をする、といった使い方であれば、バッテリー残量が心配になる状況はなさそうだ。
OS X Lion環境下でのバッテリー駆動時間。画面輝度とキーボードバックライトを最大にして連続動画再生を行うやや厳しめの条件で測定。Windows 7環境下ではBBenchを使って一般的なWeb閲覧や文書作成を想定した以上、4回に渡ってMacBook Pro Retinaディスプレイモデルを見てきた。昨今のノートPCとしてはかなり高額な部類に入る本機だが、コストパフォーマンスでいえば悪くない選択肢だ。Ivy Bridge世代のCore i7とKepler世代のミドルレンジGPU、Retinaディスプレイ、大容量SSDを、工芸品のように美しいアルミユニボディに詰め込んだ本機なら、18万4800円からという価格も納得できてしまう。
ただ、納得はできるけどやっぱり高い、高いけど欲しい、高い、欲しい、あー、誰か買ってプレゼントしてくれないかな、などともだえてしまうところも含めて、今回のMacBook Pro Retinaは、かつてプロフェッショナル用ノートとしてあこがれを抱かせたMacBook ProらしいMacBook Proといえる。
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