“Retina”に最も近いUltrabook――「ZENBOOK Prime UX21A」を徹底検証する(前編):IPS方式の11.6型フルHD液晶が圧巻(2/4 ページ)

» 2012年07月31日 08時30分 公開
[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]
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高輝度IPSパネルの採用で視認性にも優れる

IPS方式の液晶パネルを採用するため、斜めから画面を見ても色味やコントラストは変化しにくい

 さらにZENBOOK Prime UX21Aの液晶ディスプレイは、搭載する液晶パネル自体の品質も優秀だ。公称値で350カンデラ/平方メートルの高輝度、IPSパネルならではの上下/左右178度の広視野角という魅力に加えて、表面は半光沢に近いようなノングレア仕上げで、照明や外光などの映り込みもほとんどない。

 前回評価した13.3型のZENBOOK Prime UX31Aと同様に最高輝度の見た目はとても明るく、最低輝度(10段階中)でも十分実用に足る。試しに、エックスライトのカラーマネジメントツール「i1Pro」(製品パッケージとしては「i1Basic」)で表示を測定したところ、最高輝度は348カンデラ/平方メートルとほぼ公称値通りだった。視野角も優秀で、画面を見る角度を変えても色味やコントラストが変わらず、ディスプレイ全体を見渡せる。

 表示品質もZENBOOK Prime UX31Aと似た傾向だ。色味は少々黄色が強めだが、正常なsRGB(色温度6500K、ガンマ2.2)に近く、高画素密度表示ならではの精細感と相まって、実に美しい表示だ。i1Proによる実測での色温度は6265Kと、PCで標準的な6500Kに近かった。実際の色域をsRGBと比較すると、緑と赤のピークが少し狭いが、黄色を中心にsRGBを超える部分も見られ、全体としてはsRGBに近い範囲をカバーしている。

 モバイルノートPCはディスプレイの品質で妥協している製品が多いため、この広視野角とsRGBに近い色鮮やかな発色を両立できているのは、大きなアドバンテージだ。しかも、これが11.6型ワイド画面にフルHDの高画素密度というのだから、このサイズのノートPCでは群を抜いている。

 一方、1366×768ドット表示のTNパネルを採用したノーマルのZENBOOK UX21Aは、やはり青みが強く、ZENBOOK Prime UX21Aに比べてかなり見劣りしてしまう。i1Proによる実測での最高輝度は301カンデラ/平方メートル、色温度は7496K、色域はsRGBよりかなり狭かった。こちらも輝度は高いものの、発色や視野角は標準的なモバイルノート向けの11.6型液晶パネルといったところだ。

i1Proで計測したガンマカーブ。ZENBOOK Prime UX21A(1920×1080ドット)は黒から白までRGBの階調が整っており、グラデーションを滑らかに表示できる(グラフ=左)。ノーマルのZENBOOK UX21A(1366×768ドット)は青みが強く出ており、i1Proの測定によって、中間調で青の入力に対して出力が強いのを抑える補正がなされていることを意味する(グラフ=右)

作成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで表示したグラフ。ZENBOOK Prime UX21AとsRGB色域の比較(グラフ=左/sRGBは薄いグレーの領域)。ノーマルのZENBOOK UX21AとsRGB色域の比較(グラフ=中央/sRGBは薄いグレーの領域)。ZENBOOK Prime UX21AとノーマルのZENBOOK UX21Aの比較(グラフ=右/ZENBOOK Prime UX21Aは薄いグレーの領域)。ZENBOOK Prime UX21AはノーマルのZENBOOK UX21Aに比べて、色域がかなり広いことが分かる

ZENBOOK Prime UX21A(左)とノーマルのZENBOOK UX21A(右)の表示例。実物を見比べても、ノーマルのZENBOOK UX21Aはかなり青みが強い

液晶ディスプレイは約137度まで開く

 液晶ディスプレイのヒンジの角度は約137度まで開く。ディスプレイが十分な角度まで開くことに加えて、液晶パネルの視野角が広いこともあり、画面を少し上からのぞくような格好でも表示は見やすい。

 ただし、今回入手したZENBOOK Prime UX21AとノーマルのZENBOOK UX21Aは、ともにヒンジが緩いというほどではないが、ガッシリ固定されているともいい難い状態だった。ヒンジの固定がしっかりしていたZENBOOK Prime UX31Eの評価機とはかなり違う印象だ。

 液晶ディスプレイを120度くらいまで開いた状態から、本体を片手で持ち上げたり、傾けたり、あるいは電車の中などで利用中に小刻みに揺れたりすると、限界までディスプレイ部が倒れてしまう。普段机の上で利用するぶんには問題はないと思われるが、場合によっては気になるかもしれない。

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