防水スリムボディか、キーボード着脱式か――富士通初のWindows 8タブレット2台を眺める:ARROWS Tab Wi-Fi QH × FMV STYLISTIC QH(1/2 ページ)

» 2012年10月25日 08時45分 公開
[ITmedia]

Windows 8の採用に合わせて富士通がタブレット2機種を投入

 既報の通り、富士通は10月19日に個人向けPC/タブレットの2012年秋冬モデルを発表した。

 今シーズンの新機種で最も大きなトピックは、Windows 8搭載モデルが初めて登場することだ。Windows 8では既存のデスクトップUIに加えて、タッチ操作向きのUIを新た採用しているため、各社ともタブレットの新機種に力を入れている。

 もちろん富士通も例外ではなく、Windows 8タブレットとして「ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J」と「FMV STYLISTIC QH77/J」の2モデルを投入してきた。今回は発売に先駆けて、まったく異なるコンセプトで作られたこれら2モデルの外観を見ていこう。

 なお、撮影した試作機は一部の仕様が製品版と異なっているので、ご注意いただきたい。実際の性能や操作性などの評価は製品版で後日行う予定だ。

左が10.1型ワイド液晶、Atom、32ビット版Windows 8を搭載した「ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J」、右が11.6型ワイド液晶、Core i5、64ビット版Windows 8を備えた「FMV STYLISTIC QH77/J」だ

※今回撮影したFMV STYLISTIC QH77/Jの試作機は、天面の注記が入っているが、実際の製品では省かれる。また、画面下のWindowsマークはWindows 8仕様になる


防水仕様のWindows 8タブレットで最薄となる「QH55/J」

 「ARROWS Tab Wi-Fi QH55/J」は、32ビット版Windows 8を搭載した10.1型タブレットだ。

 最大の特徴は、防水(IPX5/7/8)と防じん(IP5X相当)に対応したボディで厚さ9.9ミリを実現しており、「世界最薄のWindows 8搭載防水タブレット」をうたっていること(2012年10月19日、同社調べ)。風呂やキッチンなど水まわりでの利用、外出先での雨の中での操作など、本体をぬらすことを気にせず扱える。

 本体サイズは264.4(幅)×169.4(奥行き)×9.9(高さ)ミリ、重量は約574グラムと、防水仕様で10型クラスのタブレットにしては薄くて軽い。

正面からのデザインはシンプルにまとまっている(写真=左)。Windows 8では横位置での表示がスタンダードになっており、横位置の状態での下部にスタート画面に戻るWindowsボタンが用意されている。背面はマット調の仕上げで、よく見ると細かい横長のブロックを重ねたようなデザインパターンと、ARROWS Tabのロゴが施されている(写真=右)。有効画素数約200万画素のフロントカメラと有効画素数800万画素のリアカメラも内蔵する

1366×768ドット表示の10.1型ワイド液晶を採用。解像度は標準的だが、画質や指の滑りに配慮した仕上げになっている

 10.1型ワイド液晶ディスプレイは、マルチタッチに対応した静電容量式のタッチパネルを装備している。画面解像度は1366×768ドットと標準的だ。液晶パネルはIPS方式で視野角を広げつつ、液晶パネルとタッチパネルの間の空気層をなくして密着させることにより、外光の乱反射を抑えて色鮮やかな表示を実現する「Super Clear Panel」を採用した。

 この構造では画面表示がディスプレイ表面に近くなるため、タッチの操作感も改善される。加えて「スーパーグライドコーティング」という特殊表面処理を施すことで、指の滑りをよくしている。

 通信機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LAN、Bluetooth 4.0を標準搭載。本体には、USB 2.0(micro-AB)、microSDメモリーカードスロット、ヘッドフォン出力、有効画素数約200万画素のフロントカメラ、有効画素数800万画素のリアカメラ、ステレオスピーカー、マイクを備える。防水・防じん仕様なので、コネクタにはキャップが付けられている。センサー類としては、GPS、加速度、地磁気、照度、ジャイロも内蔵する。

上面と下面はメタリックブルーで着色され、デザインのアクセントになっている。上面にはヘッドフォン出力を搭載(写真=左)。下面にはストラップホールとクレードル用コネクタが並ぶ(写真=右)

左側面はカバーの下に、microSDメモリーカードスロット、USB(micro-AB)コネクタを搭載(写真=左)。右側面には回転ロック、音量調整、電源の各ボタンが並ぶ(写真=右)

本体のUSB(micro-AB)を通常のUSB 2.0(A)に変換するケーブルも付属する

 バッテリーはリチウムポリマー(29ワットアワー)を内蔵し、公称の駆動時間は動画再生で約10.5時間、充電時間は約5.5時間だ。製品には充電用クレードルとUSB 2.0変換ケーブルが付属する。

 基本スペックは、CPUに2コア/4スレッド対応のAtom Z2760(1.5GHz/最大1.8GHz/2次キャッシュ512Kバイト)を採用する。Clover Trailの開発コード名で知られる新世代のAtomで、Windows 8タブレット向けのSoC(System On a Chip)だ。

 CPUコアは2コア/4スレッドに対応し、Intel Burst Performance Technologyをサポートすることで、処理負荷に合わせて動作クロックを自動で引き上げることができる。SoC全体でTDP(熱設計電力)は1.7ワットと低く、これがAndroidタブレットと見まがうほどの薄型軽量ボディに貢献している。

 メモリは2Gバイト(オンボード/LPDDR2 SDRAM PC2-8500)、ストレージは64GバイトSSD、グラフィックスはCPUに統合されたIntel Graphics Media Acceleratorだ。

充電は付属のクレードルに本体をセットして行う。クレードルをスタンド代わりにして利用することも可能だ

 CPUにAtomを採用していることからも分かるが、プリインストールOSはARM用のWindows RTではなく、32ビット版のWindows 8を採用している。そのため、標準搭載のオフィススイートであるOffice Home and Business 2010など、既存のデスクトップUI向けアプリが利用可能だ。

 AndroidタブレットやiPadと異なり、Windows 8ではマルチアカウントに標準対応しているため、家庭内の複数ユーザーがそれぞれ設定した環境で使い分けることもできる。見た目は既存のAndroidタブレットとほとんど変わらないが、こうした使い勝手の面では既存のWindows PCの特徴を受け継ぎながら、Windows 8で追加されたタッチUIも併用できるという“いいとこ取り”を狙ったタブレットとなっている。

 一方、製品にキーボードやマウスは付属しないため、標準仕様ではソフトウェアキーボードとタッチパネルでデスクトップUI用アプリも扱うことになる。デスクトップUIよりタッチUIでの操作に重きを置いた製品構成だ。机上で付属のクレードルにセットして使う場合には、Bluetooth接続などのマウスやキーボードを別途用意して接続すると、デスクトップUIでのアプリが使いやすいだろう。

 発売日は2012年11月2日の予定、実売価格は10万円前後だ。なお、同社直販のWEB MARTで取り扱うカスタムメイドモデル「ARROWS Tab Wi-Fi WQ1/J」では、4基のUSBとHDMI出力を備えたクレードル、USB外付けDVDスーパーマルチドライブ、Office Home and Business 2010の有無が選べる。

富士通 ARROWS Tab Wi-Fi 富士通 STYLISTIC QH
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