超小型+“合体拡張”対応のBiz PC、MIL-SPEC適合でさらに進化──「ThinkCentre Tiny」2013年PC夏モデル

» 2013年07月17日 13時30分 公開
[ITmedia]
photo ThinkCentre M93p Tiny

 レノボ・ジャパンは7月17日、ビジネス向けデスクトップPCの新モデル3シリーズを発表。手のひらサイズの超小型「ThinkCentre M93p Tiny」、小型ボディ+ハイパワー仕様の「ThinkCentre M93p SFF Pro」、23型液晶一体型「ThinkCentre 93z All-in One」を投入する。

 特に超小型フォームファクタ“Tiny”ラインの刷新をポイントに据える。ThinkCentre Tinyはその超小型+省スペースなボディに高性能/多機能さを両立した仕様により、ビジネスシーンにフィットする仕様と評価する法人が多く、すでにLenovoのデスクトップ全体で2割に達するほど採用例が増えているという。2012年4月に投入した前モデル「ThinkCentre M92p Tiny」と比べ、

  • 米国軍用規格の8項目(落下衝撃、粉じん、振動、高音、低音、高度、熱衝撃、湿度)で合格する信頼性、「MIL-SPEC」対応に
  • 第4世代Coreプロセッサー搭載
  • 新冷却機構「ICE3」を採用
  • 専用部品により、キーボード操作のみで起動できるギミックを追加
  • SSHD(NANDフラッシュ内蔵HDD)の積極採用
  • 前モデルの拡張オプションは継続利用可能、Tiny拡張ボックスも拡充

 などが進化ポイントとなる。

 Tinyの超小型ボディにさらに最適化した冷却機構「ICE(Intelligent Cooling Engine)」は新世代のバージョン3に刷新。静音性/長寿命と冷却性/パフォーマンスでどちらを重視して運用するかをユーザーが明示的に指定できる設計が特長で、従来の静音性重視の「Better Acosticモード」、冷却性能重視の「Better Thermalモード」に加え、とにかく冷却性を最大化する「Full Speedモード」をユーザーニーズにより新たに設置。「Lenovo PC Cloud Manager 2.0」ソフトウェアと連携し、リモート環境で冷却性能を設計・管理、リポート作成など「PC Health Status」機能をリモート環境でも利用できる。

photophotophoto 幅34.5ミリのスリム・小型ボディが特長。専用マウントキットでオプション液晶ディスプレイの背面へ装着可能。さらに省スペースに運用できる。光学ドライブやバッテリー、インタフェース増設など、本体と同サイズの「Tiny拡張ボックス」も各種用意する
photo 内蔵DislpayPort+オプショナルDisplayPortの選択により、4画面ディスプレイ出力も可能

 また、Tinyはその小型ボディゆえ、液晶ディスプレイの背面にオプションマウントキット「Tiny モニター・マウント」経由で装着し、さらに省スペースにオフィスで運用できるのも特長。VESAマウントを利用した装着に加え、より幅広いディスプレイへの装着をサポートする「ユニバーサル・ベルト」機構を新たに用意した。

 この際の「電源が入れにくい」というユーザーニーズを反映し、「キーボード操作で電源投入」が行える独自の工夫も新たに取り入れている。「Alt+P」キーの同時押しでPCの電源が入り、そのキーボードは本体の専用USBポートに差して使用する。USBキーボードでのキー操作でPC電源投入を制御する専用チップを設け、専用USBポートとの組み合わせで動作させる仕組み。


無線LANオプション アンテナ数 Bluetooth vPro対応
<新>802.11a/b/g/n with vPro+BT 2
<新>802.11a/b/g/n/ac 2 × ×
802.11b/g/n+BT 2 ×
802.11b/g/n 1 × ×

 各種のビジネスシーンに対応したオプショナルポートの豊富さやインタフェース拡張キット「Tiny拡張ボックス」が充実していることも特長の1つ。オプショナルポートは従来のシリアル、DisplayPort出力、USBに加え、HDMI出力ポートの選択が可能となった。外部接続仕様の無線LANアンテナオプションとともに、最新の802.11ac対応モジュールおよび802.11a/b/g/n with vPro+BluetoothのコンボモジュールがBTOメニューに加わった。

 本体と同サイズで“合体”できる「Tiny拡張ボックス」は、光学ドライブ(DVD-ROM/DVDスーパーマルチボックス)、320GバイトHDDボックス、UPS機能的なバッテリーボックスなど、すでに所持するオプションを使い回せるよう仕様を継承したのはもちろん、新たに「500GバイトHDDボックス」「1TバイトHDDボックス」「多機能I/Oボックス」も追加した。多機能I/Oボックスは、前面にUSB 2.0×2、背面にUSB 2.0×3/シリアル×1/PS/2×2の、レガシーインタフェースをサポートし、これまでの業務用周辺機器を新PCでも活用したいと考えるオフィスシーンへの導入に向く構成となっている。

 主な構成例は以下の通り。

ThinkCentre M93pTiny 10AA001FJP 10AA001JJP 10AA001MJP 10AA001RJP
OS 64ビット版Windows 8 Pro 32ビット版Windows 7 Professional(64ビット版8 Proダウングレード権利用) 64ビット版Windows 7 Professional(64ビット版8 Proダウングレード兼利用)
CPU Core i5-4570T Core i7-4765T
チップセット Intel Q87 Express
グラフィック CPU統合(HD Graphics 4600)
メモリ 4Gバイト(PC3-12800 DDR3×1 最大16Gバイト)
ストレージ 500GバイトSSHD(8GバイトNAND搭載)
ディスプレイ オプション
キーボード プリファードプロ・フルサイズキーボード(USB 日本語JIS)
マウス USB光学式ホイールマウス
通信 1000BASE-T有線LAN 1000BASE-T有線LAN、802.11b/g/n無線LAN(Centrino Wireless-N 6235)、Bluetooth 1000BASE-T有線LAN
主なインタフェース 前面USB 3.0×2(うち1つは電源オフ給電対応)、背面USB 3.0×3、背面USB 2.0×1、DisplayPort×1、アナログRGB×1、有線LAN×1、マイク入力、マイク/ヘッドフォン兼用端子(3.5ミリ)など 前面USB 3.0×2(うち1つは電源オフ給電対応)、背面USB 3.0×3、DisplayPort×1、アナログRGB×1、有線LAN×1、マイク入力、マイク/ヘッドフォン兼用端子(3.5ミリ)など 前面USB 3.0×2(うち1つは電源オフ給電対応)、背面USB 3.0×3、背面USB 2.0×1、DisplayPort×1、アナログRGB×1、有線LAN×1、マイク入力、マイク/ヘッドフォン兼用端子(3.5ミリ)など
本体サイズ 34.5(幅)×182(奥行き)×179(厚さ)ミリ
重量 約1.25キロ(最大構成時)
価格 11万7600円 11万8650円 12万750円 13万1250円
発売 2013年7月17日より順次

SFFなベーシックDT「M93p SFF Pro」、液晶一体型「M93z All-In-One」

photo 省スペースなミニタワービジネスデスクトップ「ThinkCentre M93p SFF Pro」(ディスプレイはオプション)

 ベーシック志向のビジネスデスクトップシリーズは、省スペースミニタワー型の「ThinkCentre M93p SFF Pro」と23型液晶一体型の「ThinkCentre M93z All-In-One」の2シリーズを投入する。

 ThinkCentre M93p SFF Proは、省スペースなミニタワー型ボディとパフォーマンス+ビジネスニーズに沿った多彩な選択肢を用意する信頼性に優れるデスクトップPCシリーズ。第4世代Core+Intel Q87 Expressチップセットの高性能志向な組み合わせに、リモート管理も可能とするIntel 2013 vProやデュアルグラフィックスカードの実装をサポートする。新たにスモールサイズのSSDやNAND搭載HDD(SSHD)のストレージオプションや、Draft 802.11ac対応の無線LANモジュールを選択できるようになった。

 また、環境に配慮した業界トップクラスのシリーズ──とうたい、電源管理「Desktop Power Manager」や80Plusプラチナ認定の電源ユニット、Energy StrarやEPEAT GOLD、UL Envioroment Goldといった環境適合規格の認定を受けたモデルとして展開する。

 Windows 7+Core i5-4570+500GバイトHDDを搭載するベーシック構成例(10A80018JP)で11万8650円から。


photo 23型フルHDのディスプレイを内蔵した「ThinkCentre M93z All-In-One」。写真のタッチパネル仕様のほか、ノングレア表面のタッチパネルレス仕様も選択できる

 液晶一体型スタイルのThinkCentre M93z All-In-Oneは、Windows 8のビジネス利用に最適化した10点マルチタッチ対応タッチパネル仕様、あるいはノングレア表面+タッチパネル非搭載のフルHD23型液晶ディスプレイを採用する。オフィスの省スペース化/省電力化に寄与しつつ、生産性を高める高いパフォーマンスと利便性向上のための工夫を従来モデル同様に取り入れている。

 主な刷新仕様は、第4世代Coreプロセッサーの搭載、NAND内蔵HDD(SSHD)の採用、Intel 2013 vProサポート、TPM+盗難防止ロックポート搭載、2台のストレージ内蔵+RAID構成への対応など。1080pMS Lync認証を受けたVoIPアプリ「ThinkVoIP」などもプリインストールする。OSはWindows 8 Proのほか、Windows 7 Professionalをプリインストールした構成でもオーダーできる。

 Windows 7 Professional(64ビット版8 Proダウングレード権を使用)+Core i5-4570S+500GバイトHDDを搭載したベーシック構成例(10AE000UJP)で15万8550円から。



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