自分のiPhoneに“例の文字列”を送り実際にクラッシュさせてみた週末アップルPickUp!

» 2015年05月29日 20時37分 公開
[らいらITmedia]

 特定の文字列を含むメッセージを受信すると、iPhoneがクラッシュする可能性のある不具合が発覚しました

 複数の海外メディアは、英語やアラビア語などを組み合わせたある“特定の文字列”を受信したところ、iPhoneがクラッシュし強制的に再起動されると伝えています。

 本当にクラッシュするのか、具体的にどのような現象が発生するのか、筆者のiPhone 5s(iOS 8.3)で実際に試してみました。

強制再起動とメッセージアプリのクラッシュを確認

 「effective〜」から始まる特定の文字列を、自分のメールアドレス宛に送信します。iPhoneのメッセージアプリで受信すると直後にクラッシュ。再起動したときと同じく、白い背景に黒のアップルロゴが表示されたのち、ロック画面に復帰しました。

 画面が戻ったのでメッセージアプリを開こうとすると、今度はアプリ画面が真っ白になりフリーズ。ホームボタンを押せばホーム画面に戻れますが、メッセージアプリが使えなくなりました。

復帰後メッセージアプリを起動すると、このように画面が白くなりクラッシュした

 実際にiPhoneがクラッシュする様子は、海外メディア「iClarified」が動画で公開しています。筆者のiPhoneでもほぼ同じ挙動を確認しました。

起きる条件はメッセージアプリの表示画面によって違う

 しかしこの不具合が起きたからといって、ずっとメッセージアプリが使えなくなるわけではありませんでした。アプリがクラッシュしたあと、ホームボタンをダブルクリックしてマルチタスク画面を表示し、メッセージアプリを強制終了。再度メッセージアプリを開き10秒ほど待つと、アプリは無事復帰しました。

ホームボタンを素早く2回クリックし、マルチタスク画面でメッセージアプリを上にスワイプして終了

 何回か試してみたところ、メッセージアプリの会話ビューを表示した状態で例の文字列を受信すれば、クラッシュは起きませんでした。また強制再起動後、メッセージアプリを会話ビューで開いたときも、メッセージアプリはフリーズしませんでした。

会話ビューを開いた状態で受信すると、通常通りテキストメッセージを受信した

 この不具合はアプリの状態だけでなく、端末やiOSのバージョンによっても引き起こされる条件が違うようです。すべてのiPhoneユーザーに当てはまるわけではありませんが、むやみに試すのはやめたほうがよさそうです。

原因と対策は通知バナーの表示設定がカギ

 海外の報道によると、バグの原因は通知バナー回りのシステムが関連しているとのこと。通知バナーの表示設定を変更すれば、仮に例の文字列を受信しても被害を防ぐことができます。

 まず「設定」から「通知」を開き、「メッセージ」をタップ。次に「ロック画面に表示」項目をオフにし、「ロックされていないときの通知のスタイル」を「バナー」以外に設定します。

心配なユーザーは、メッセージアプリの通知バナー設定を変更しておくとよいかも

 筆者が上記の設定に変更し再度試したところ、確かにアプリのクラッシュや強制再起動は起きませんでした。最近は無料通話・メールアプリも多いので、メッセージアプリをそれほど使わない人は、上記の方法で通知をオフにしてしまってもいいかもしれません。

 今回使用したテキストメッセージは、普段の会話ではほぼありえない特定のユニコード文字列を含むので、そのつもりがなかったのに相手のiPhoneをクラッシュさせてしまった!という事態は起こらないでしょう。

2006年に一部のシャープ製ガラケーがフリーズした文字列「みられまくっちゃ」「かぜがなおりかける」 のようなフレーズではないのでご安心を

 またアップルはこの問題を認識しており、今後ソフトウェアアップデートで修正すると説明しています。しかしこの文字列が悪用される可能性はあるので、対処方法を覚えておいてもいいかもしれません。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月25日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  3. 「IBMはテクノロジーカンパニーだ」 日本IBMが5つの「価値共創領域」にこだわるワケ (2024年04月23日)
  4. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  5. Googleが「Google for Education GIGA スクールパッケージ」を発表 GIGAスクール用Chromebookの「新規採用」と「継続」を両にらみ (2024年04月23日)
  6. バッファロー開発陣に聞く「Wi-Fi 7」にいち早く対応したメリット 決め手は異なる周波数を束ねる「MLO」【前編】 (2024年04月22日)
  7. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. ゼロからの画像生成も可能に――アドビが生成AI機能を強化した「Photoshop」のβ版を公開 (2024年04月23日)
  10. MetaがMR/VRヘッドセット界の“Android”を目指す 「Quest」シリーズのOSを他社に開放、ASUSやLenovoが独自の新ハードを開発中 (2024年04月23日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー