多数の応募があったモバイルコンテンツ部門では、最優秀賞1つに加えて4つのプロジェクトが優秀賞を獲得した。
最優秀賞を受賞したウェザーニューズの「ゲリラ雷雨防衛隊」は、プロジェクトリーダーが「ゲリラ雷雨防衛隊員」。つまり参加したユーザーすべてが受賞対象だとウェザーニューズ 取締役の石橋知博氏は謝意を示した。「ゲリラ雷雨は予測不可能といわれていたが、1万936人の会員の協力により、昨年は77%の確率で予測し、30分前にメールを配信することができた。今年は1万5000人の会員と、約20台のレーダーを自前で用意し、90パーセント以上の精度で予測したい」と石橋氏。「災害を少しでも減らすことができればいい」と意気込みを示した。
「ルナルナ★女性の医学」で受賞したエムティーアイのMS事業本部 MS事業部 健康グループ 事業部長の田原洋伸氏は、間もなく会員数が100万人に達することを報告。「役に立ち、生活の中で使ってもらえる、ユーザーに還元していけるサービスをめざしたい」と、さらなる発展に意欲を見せた。
「マジョリカミラー」で受賞した資生堂 マス・マステージブランドユニットの清水英孝氏は、10代後半から20代の女性をターゲットとする、ドラッグストアでのセルフ販売が中心となる化粧品を拡販するに当たって、自分で似合う色を見付けられる簡易メーキャップシミュレータをめざしてマジョリカミラーを開発したというエピソードを披露。「若い人に手軽に使えるので、ぜひ似合う色を探してもらいたい」とアピールした。
「未成年の携帯利用は、規制が先行しているが、日本は世界でももっともケータイサイトが充実している国。規制ではせっかくのICT教育の機会損失になる。教育でのネット・ケータイ活用をもっと進められればいい」と話したのは、「uchico」と「こころ部」で受賞したサミーネットワークスの新規企画本部 EDTチーム シニアプロデューサーの紙本亜矢美氏。ケータイ好きな中高生らにヒアリングし、仲間と受験を乗り越えるためのuchicoと、楽しく効率よく学べるこころ部を作ったという。
低価格なハイブリッド自動車「インサイト」でエコ運転を評価してくれる「エコグランプリ」で受賞した本田技研工業の営業開発室 マーケティング戦略ブロック 主任 原寛和氏は、「エコ運転の腕を上げると、燃費がよくなる。燃費がよくなることは、地球環境の保護にもつながる。エンジニアが中心になって開発してきた新しい試みを評価してもらえてうれしい」と話した。
このほか、特定非営利活動法人STANDが運営する、障害者スポーツのモバイルライブ中継を行う「モバチュウ」に奨励賞が贈られた。副代表理事の伊藤数子氏は「障害のある知人が、体調の関係で全国大会に出られなかったことから始めた活動が、徐々に多くの人に利用されるようになった。今では『今回はやらないんですか?』と聞かれるくらい、楽しみにしてくれる人が増えてきた。これからもがんばっていきたい」と喜びを伝えた。
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