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» 2011年10月24日 20時45分 UPDATE

小寺信良「ケータイの力学」:家庭で一括フィルタリングするには

携帯電話やスマートフォン、PCのフィルタリングは定着しつつあるが、ゲーム機やタブレット、AV機器など、ネット接続が可能なデバイスはまだまだある。個々にフィルタリングしても良いが、家庭でまとめてフィルタリングする方法もある。

[小寺信良,ITmedia]
ネット接続が可能なゲーム機やタブレット
ゲーム系
任天堂 Wii、ニンテンドーDS-Lite、DSi、DSi LL、3DS
ソニー PS3、PSP、PSPgo、PS Vita
タブレット系
Apple iPod touch、iPad、iPad 2
ソニー ウォークマンZ1000シリーズ、Sony Tablet S/P、Reader PS-G1/T1
東芝 REGZA Tablet AT700
シャープ GALAPAGOS A01SH

 子供たちのケータイがスマートフォンに変わっていくという傾向は、現実問題としてもう避けられないところではあるが、その一方で電話機ではない機器もネットに繋がり始めている。テレビやレコーダなどの固定AV機器もそうだが、モバイル機器ではゲーム系とタブレット系に分けられるようだ。

 タブレット系は家電の一つとして買いそうな物だけを取り上げたが、PCを買うような感覚ならASUSやLenovo、Acerあたりも入ってくるだろう。電子書籍用の端末も、いよいよ本格的にネットに繋がってくる。E Inkは描画スピードでは動画は見られないが、静的なサイトは見ることができる。

 子どもの誕生日などにゲーム機を買ってやるケースは今も昔も変わらずあると思うが、箱ごと渡してそのままになっていないだろうか? ゲーム機に関しては、フィルタリング大手のデジタルアーツが各端末用のi-フィルターを提供している。ただし、それぞれの端末から申し込みを行なう必要がある。子どものプレゼントをいったん取り上げて、フィルタリング設定するというのは、どうにも格好が付かない。

 また、それぞれの端末ごとにフィルタリングしていたら、端末ごとに月額350円かかる。テレビやレコーダはリビングにあるので、ペアレンタルコントロールが可能だろう。しかし子どもが2人いたらゲーム機もそれなりの数になってしまうわけで、親としてはバカにならない出費となる。

フィルタリングは万能ではない

 だから早くリテラシー教育を、という方向性が一番効果的でかつ安上がりではあるのだが、子どもが小学生ぐらいの小さい場合はなかなか難しい。そこで、家庭内で子どもが使う可能性のある機器は一括してフィルタリングがかけられれば便利だ。

 バッファローのルータ用ーにもi-フィルターがあるので、「WZR-HP-AG300H」をお借りして実際にテストしてみた。このモデル以外にも対応しているものはいくつかある。

 ルーターの設定だが、i-フィルターはブリッジモードでは働かないため、必ずルーターモードで使う必要がある。あとはルーターにログインして、ブラウザ上で設定を行なう。「セキュリティ」タブのところにi-フィルターの設定がある。60日間お試しサービスもあるので、最初から使うつもりであっても実質2カ月間は無料で使えることになる。

 価格的には1年で3150円なので、機器ごとのi-フィルタを契約するよりもちょっと安い。複数のネット接続機器があるほど、お得感が増すことになる。もちろんルーター購入費は必要になるのだが。

 フィルター設定としては、プリセットとして小学生向け、中学生向け、高校生向け、リビング向けの4種類がある。リビング向けが一番ゆるく、これはまあ家族でネットサーフィンしていて気まずくならない程度と考えればいいだろう。どれかを基準にして自分でフィルタリングのジャンルを指定することもできる。

yo_kr02.jpgyo_kr03.jpg 一番厳しい小学生向け設定(写真=左)、一番緩いリビング向け設定(写真=右)

 フィルタリングしなくていいもの、例えば保護者のPCなどには、MACアドレスを登録することでフィルタリングをバイパスさせることができる。

 悩ましいのは、フィルターのセットが1つしかないことだ。筆者には高校生と小学生の子どもがいるが、それぞれが持つ機器に対して、別々のプリセットを適用することはできない。兄弟姉妹の年が近い場合は共通設定でいいだろうが、年が離れている場合は、親が子どもの利用状況を見ながら、カスタマイズしていくことになるだろう。

 また動画サイトは中学生ぐらいになれば当たり前のように見に行くわけだが、これらもサイト単位、例えばYouTubeへ行けるかどうかが設定できるだけで、YouTube上で親が見せたくないコンテンツのみをフィルタリングできるわけではない。

photo i-フィルター設定の上でYouTubeに行こうとしたところ

 あくまでもフィルタリングはガードレールにしか過ぎず、実際子どもを前に進ませるのは親の細かい目配りだということである。

小寺信良

映像系エンジニア/アナリスト。テレビ番組の編集者としてバラエティ、報道、コマーシャルなどを手がけたのち、CGアーティストとして独立。そのユニークな文章と鋭いツッコミが人気を博し、さまざまな媒体で執筆活動を行っている。最新著作は、ITmedia +Dモバイルでの連載「ケータイの力学」と、「もっとグッドタイムス」掲載のインタビュー記事を再構成して加筆・修正を行ない、注釈・資料を追加した「子供がケータイを持ってはいけないか?」(ポット出版)(amazon.co.jpで購入)。


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