初めてスマートフォンを使うユーザー向けモデルである京セラ製のAndroidスマートフォン「DIGNO R 202K」。軽量ボディを実現するためにスペックは抑え気味の印象があるが、実際のベンチマークスコアはどうだろうか。また、長時間駆動を助ける「省電力ナビ」機能や、「すぐごえ」「すぐ文字」などの京セラ独自の機能についても紹介しよう。
QualcommのSnapdragon MSM8960(1.5GHzデュアルコア)のプロセッサーを備えるDIGNO R。その処理能力を調べるために、CPUの性能やデータの読み書き、画像処理、ブラウザ性能などを数値化するベンチマークテストを行った。使用したアプリは「Quadrant Professional Edition」「AnTuTu 安兎兎ベンチマーク 」「Vellamo」の3つだ。それぞれ5回計測し、平均値を出した。あくまで、端末の性能を図る上での指標の1つとして欲しい。
まずQuadrant Professional Editionのスコアを見てみよう。このアプリは、CPU、メモリ、I/O(データの読み書き)、2Dと3Dグラフィックの性能を計測でき、そこで算出された平均値を“総合スコア”として表示する。
総合スコアの平均値は5283.8だった。同じくソフトバンクモバイルが2013年夏モデルとして投入したハイエンド端末「ARROWS A 202F」の平均値(3回計測)が9929.7だったことを考えると、やはりスペックは決して高くはない。スペック面ではある種の割り切りが必要になりそうだ。各項目の計測結果と平均値は以下のとおり。
CPU | メモリ | I/O | 2D | 3D | 総合 | |
---|---|---|---|---|---|---|
1回目 | 10723 | 10048 | 2863 | 538 | 2279 | 5290 |
2回目 | 10595 | 10135 | 2818 | 538 | 2274 | 5272 |
3回目 | 10819 | 10019 | 2828 | 533 | 2308 | 5301 |
4回目 | 10613 | 9879 | 2934 | 560 | 2328 | 5263 |
5回目 | 10692 | 10019 | 2917 | 585 | 2251 | 5293 |
平均値 | 10688.4 | 10020 | 2872 | 550.8 | 2288 | 5283.8 |
続いて、AnTuTu 安兎兎ベンチマークのテストを実施した。このアプリでは、CPU、RAM、GPU、I/O(データの読み書き)を計測できる。総合スコアの平均値は10829.2だった。ARROWS A 202Fの平均値(3回計測)は21249.7で、やはり高スペックな端末と比べるとやや見劣りする。
各項目の計測結果と平均値は以下のとおり。
CPU | RAM | GPU | I/O | 総合 | |
---|---|---|---|---|---|
1回目 | 4139 | 2014 | 4065 | 904 | 11122 |
2回目 | 3758 | 1910 | 4123 | 905 | 10696 |
3回目 | 4245 | 2123 | 4049 | 904 | 11321 |
4回目 | 3519 | 1894 | 4147 | 904 | 10464 |
5回目 | 3489 | 1790 | 4363 | 901 | 10543 |
平均値 | 3830 | 1946.2 | 4149.4 | 903.6 | 10829.2 |
最後に、Qualcommが開発したベンチマークテストアプリのVellamoでテストを実施した。レンダリングやJavaScript、ページダウンロード、リロードなどブラウザの性能が分かる「HTML5」と、データの読み書きやメモリなど、CPUの性能を測れる「METAL」という2つのテスト項目がある。平均値はHTML5が1818で、CPU性能を測るMETALが517.4だった。こちらはARROWS A 202Fの2191.3(HTML5)と683.7(METAL)と比べても悪くない数字だ。
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