ドコモ端末の強みは、クラウド対応の「ドコモメール」が使えること。ドコモは、Android端末に加え、2013年12月17日からiPhone向けにもサービスを提供している。利用するメールアドレスは「@docomo.ne.jp」で、事前設定が必要となる。
設定方法については以下の記事を参照してほしい。
→・絵文字やデコメは?――iPhone 5s/5cに対応したspモードメールを使ってみた
クラウド上にあるメールボックスの容量は最大1Gバイトで、無期限で保存可能。ドコモによると「容量の上限を上げるかどうかについては検討中」だという。送受信時のファイル容量は最大10Mバイトで、Wi-Fiを利用することで大容量ファイルの送受信も快適に行える。ただし、ドコモメールの場合はリアルタイム受信に対応しておらず、最短で15分間隔でメールの受信を行うことになる。
また、ドコモのSMSはドコモ端末および他キャリアの携帯電話番号宛に全角最大70文字・半角英数字で最大160文字のテキストメッセージを送れる。iPhoneから絵文字を含むSMSを送信した場合は受信側の環境で正しく表示されない場合があるほか、他キャリア端末からの絵文字を含むSMSを受信した場合は、全て「〓」で表示される。国際SMSで海外の現地携帯電話向けにメッセージを送ることも可能だ。また、ドコモ版iPhoneでは、デコメールは利用できない。どうしてもiPhoneでデコメを使いたいなら、サードパーティ製の専用アプリをApp Storeからダウンロードする必要がある。なお、事前に設定すると送信した相手にメッセージが届いたことを確認できる通知が届く。
SMS料金は「Xiパケ・ホーダイ for iPhone」の対象外であるため、1通送信すると3.15円の通話料がかかる。受信は無料だ。
また、ドコモ向けiPhoneは、メッセージアプリではSMSとiMessageしか使えず、MMSは非対応だ。ドコモによると、「MMSに対応する予定は今のところない」という。
Eメール | SMS | |
---|---|---|
自端末への宛先 | 「@docomo.ne.jp」 | 電話番号 |
送受信可能サイズ | 最大10Mバイト(契約時は2Mバイト) | 全角70文字(半角英数字160文字)まで |
絵文字 | ○(iPhone標準搭載のもの) | ○ |
デコメ | ○(別途アプリのインストールが必要) | × |
メールボックス容量 | 最大1Gバイト | なし |
サーバ保存期間 | 無期限 | 最大72時間 |
料金 | パケット代(定額プランの対象) | 送信時のみ3.15円/1通 |
au向けiPhoneでは、メールとMMSでともに「@ezweb.ne.jp」のメールアドレスを使うことができ、初期状態ではMMSとして「メッセージ」アプリを使うように設定されている。送受信可能なファイルのサイズはどちらも最大3Mバイトと変わらないが、メールボックスの容量はMMSが最大2000件、メールが200Mバイト(最大5000件)で、サーバ保存期間はどちらも無期限だ。メールではWi-Fiのみでの送信も可能なので、使い勝手を優先するとメールの方がいいだろう。また、デコレーションメールはKDDIが提供する「デコレ&絵文字デラックス」を月額105円で利用できる。
SMSは、「LTEプラン」に加入している場合はau端末同士でいつでも無料で送受信ができる。無料通話付き料金プランでない場合は、1通あたり3.15円の送信料がかかる。なお、国際SMSで海外の現地携帯電話宛にもメッセージの送受信が可能だ。送信可能文字数は全角で最大70文字、半角で最大160文字となっている。特定のSMSからの受信拒否設定も行える。
Eメール | SMS | MMS | |
---|---|---|---|
自端末への宛先 | 「@ezweb.ne.jp」 | 電話番号 | 「@ezweb.ne.jp」 |
送受信可能サイズ | 最大3Mバイト | 全角70文字(半角英数字160文字)まで | 最大3Mバイト |
絵文字 | ○ | ○ | ○(SMSでは一部変換が異なる場合がある) |
デコメ | ○(KDDIの「デコレ&絵文字デラックス」を月額105円で利用できる) | × | × |
メールボックス容量 | 5000件(サーバのみ) | なし | サーバの場合は2000件で、端末保存の場合は保存容量に準ずる |
サーバ保存期間 | 無期限(サーバのみ) | 最大72時間 | 無期限(端末に保存) |
料金 | パケット代(定額プランの対象) | 同一キャリア間の送受信は無料で、他キャリア端末に送信する際は3.15円/1通かかる | パケット代(定額プランの対象) |
ソフトバンク版iPhoneでは、メールで「@i.softbank.jp」、MMSで「@softbank.ne.jp」という2つのメールアドレスをそれぞれ使用する。そのため、メールアプリとメッセージアプリで異なるアドレスを使う。メールを利用する際は事前の設定が必要だ。設定方法は次回の連載で説明したい。
送受信可能なファイルのサイズは、メールで1Mバイトまで、MMSでテキストのみだと最大30Kバイト、テキストと添付ファイルを併せると最大300Kバイトでとなっている。ただし、MMSは受信時はiOS 4.0以上の端末、送信時はiPhone 5以降の場合に限り容量の上限が2Mバイトまで増える。メールでは、Excel、Word、PDFファイルなどの閲覧ができるほか、専用アプリ「Fan☆デコアプリ」をダウンロードしてデコメを使ったり、届いたメールをフォルダで管理したりできる。一方MMSでは、ソフトバンク端末宛であれば電話番号でメールの送受信ができるほか、「ホワイトプラン」を利用していれば、ソフトバンク端末宛のメール(300Kバイトまで)が無料で送受信できる。
SMSも、ホワイトプラン加入者はソフトバンク端末宛の送信が無料になる。SMSの送受信サイズは全角70文字で、送り先がソフトバンク端末の場合は全角670文字だ。
Eメール | SMS | MMS | |
---|---|---|---|
自端末の宛先 | 「@i.softbank.jp」 | 電話番号 | 電話番号(ソフトバンクのAndroid端末間のみ)および「@softbank.jp」 |
送受信可能サイズ | 最大1Mバイト | 全角70文字 | テキストのみが最大30Kバイトで、添付ファイルと併せて最大300Kバイト |
絵文字 | ○ | ○ | ○(SMSでは一部変換が異なる場合がある) |
デコメ | ○(ソフトバンクの「Fan☆デコアプリ」から利用できる) | × | × |
メールボックス容量 | 5000件もしくは最大200Mバイト(サーバ) | なし | 500件もしくは最大12Mバイト(サーバ) |
サーバ保存期間 | 無期限(サーバ) | 30日間 | 30日間(サーバ) |
料金 | パケット代(定額プランの対象) | 同一キャリア間の送受信は無料で、他キャリア端末に送信する際は3.15円/1通かかる | パケット代(定額プランの対象) |
メール・メッセージアプリはそれぞれ特徴が異なるので、用途別に使い分けるといいだろう。また、これまで見てきたように細かな仕様はキャリアにより異なる。次回はそれぞれのサービスの設定方法や基本的な使い方を紹介したい。
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