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» 2014年08月04日 18時56分 UPDATE

今なら1000円から:曲が作れないぼくでもiPhoneとボカロネットだけでボカロPになれた (1/3)

ヤマハが8月4日に公開した、歌詞さえ入力すれば自動作曲してボカロが歌ってくれる「ボカロネット」を、いち早く触って試してみた。iPhone、iPadがあればボカロPになれる。

[松尾公也,ITmedia]

 ボカロP。それはロックミュージシャン、シンガーソングライターといわれていたような音楽系アーティストの最新の呼び名である。合成音声のVOCALOIDを歌手として使い、自分は曲を作り、主にコンピュータ上でボーカル入りの楽曲として完成させ、ネットに投稿する。カバー曲が中心のボカロPもいるが、人気を浴びたりデビューしたりするのはオリジナル曲を持つボカロP。そのボカロPに超簡単になれる仕組みがようやくできた。それが「ボカロネット」だ。

 「ボカロネット」は、その全行程をiPhoneやiPadだけでできてしまうのだ。では、その仕組みを実際に試しながら解説しよう。

作曲だけならブラウザだけでできる〜PCでもタブレットでもスマホでも

 ボカロネットは、歌詞を入れたら自動で伴奏をつけて、作曲をして、VOCALOIDが歌を歌ってくれて、それを基本的に「あなたの作曲したもの」として保存できるという夢のような仕組みだ。

 まず、ボカロネットを使うに必要なもの。Webブラウザとインターネット環境。それだけだ。無料でアカウントを作成し、ログインするとすぐに利用可能になる。保存できる楽曲や伴奏の種類、VOCALOIDの歌声の種類などを拡張した有償版もある。また、利用するデバイスによっても選択肢がいろいろと変わってくるので注意が必要だ。

 VOCALOIDの「調教」フル機能や、伴奏データを自分で変えたりできるPC版の機能はとりあえず置いておいて、ここでは、すべてをiPhoneで使うやり方を試してみよう。

会員登録をしよう

 ボカロネットの機能は、PCであってもスマートフォンであっても、基本的にWebブラウザの中だけで使える。iPhoneにも最適化された表示が用意されているので、http://net.vocaloid.comにアクセス。

 ボカロネットを使うためにはまず「いますぐ無料会員登録してはじめる♫」をタップして、アカウントを設定。月額500円を支払うプレミアム会員もあるけど、まずは無料で使える通常会員から。その違いについては後で説明する。

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 会員登録をすませてログインすると、自分の作曲活動が記録される「マイページ」が表示される。ここには「ボカロデューサーを使う」というボタンがある。ボカロデューサーというのは、ボカロネットの基本機能である、VOCALOIDを使った自動作曲機能のこと。ここではボカロデューサー=自動作曲くらいに考えておいていい。

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ボカロPちょろい

 「ボカロデューサーを使う」をタップして、さっそく作曲に取りかかる。

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 必要なものは、最大20字×4、合計80文字の「歌詞」だ。歌詞は、VOCALOIDで通常使われる「ひらがな、カタカナ」ではなく、漢字混じりで大丈夫。Twitterで1ツイートするだけの歌詞があれば作曲できるのだ。入力していくと、右側に「17/20」といった文字が表示されるが、これは20文字中17文字が入力されているということ。上限を過ぎた文字はなかったことになる(表示されない)ので注意。あまり詰め込みすぎない方がいいようだ。

 「いやー、新曲の歌詞でちょっと悩んじゃってね」とでも言いながら4つの枠を埋めていく。誰に歌わせるかを「シンガー」で、曲のスタイルは「曲調」で決めることができるけど、どちらも「おまかせ」にすれば、ボカロネット側に適当に決めてもらえるので、それだけで作曲は終わりなのだ。

 数十秒すると、作曲を終えたボカロネットがこんな表示になる。

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 自分が付けた歌詞が表示されて、ボカロネットが作曲してくれたメロディー、伴奏が再生可能に。そしてそれをそのままTwitterやFacebookに流すことができるのだ。

 簡単すぎる。ボカロPちょろい。

細かく設定したい人は「ノーマルモード」で

 ちょろすぎて、もっといろいろやりたくなった人は、おまかせじゃなくて、いろんな設定を自分でできる「ノーマルモードを試す」に挑戦してみるといいだろう。今までおまかせにしていた「シンガー」と「伴奏ジャンル」「伴奏スタイル 伴奏音源」を指定するのだ。

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 メロディテイスト。これは「スタンダード」「優しい」「悲しい」「明るい」「激しい」から選ぶ。歌詞の内容に合わせて適当にやればいい。次の伴奏スタイル、これはちょっと複雑だ。おおまかな音楽ジャンルとして「R&B」「エンターテイナー」「カントリー」「ダンス」「バラード」「ボールルーム」「ポップ&ロック」「ムービー&ショウ」「ラテン」「ワールド」が用意されている。

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 このそれぞれについて、伴奏スタイルが複数用意されていて、この品ぞろえがなかなかすごい。バラードだけで、「ラブソング(プロ)」「ピアノバラード(プロ)」「ポップバラード(ライト)」、「EPバラード(プロ)」「ラブソング(ライト)」「スロー&イージー(プロ)」「16ビートバラード(プロ)」「コンテンポラリーポップバラード(プロ)」「モダン16ビートバラード(プロ)」「ロマンティックバラード(プロ)」。EPはエレピかな? モダンとコンテンポラリーってどう違うのか? といった疑問はわくが、これらは試し聴きできるので、それで当たりを付けておくといいだろう。

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 ただし、無料会員が使えるのは(ライト)とついている標準品質の伴奏のみ。(プロ)は高品質な音源を使った伴奏で、月額500円(税別)の有料会員のみだ。プロはいい機材を使うのだ。

 今回のシンガーは男声ボカロのVY2V3にしてある、伴奏ジャンルと伴奏スタイルも決まったので、このまま進める。すると、さらに決める項目がある。そう、歌詞、タイトル、タグ、テンポだ。

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 さらにコード進行を選ぶ。このあたりは音楽知識がちょっと必要。よく分からないというのなら、CとかAmだとかはシンプルなやつ、augとかsus4とかM7とかadd9とか入ってるとオッシャレーな感じ、くらいにとらえておくといいかも。

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 設定を確認したうえで、さらに進める。ミックスの画面では、「リバーブ」「コンプレッサー」「ボリュームバランス」「イントロ」「エンディング」「キー」をそれぞれ設定できる。このあたりは分かっている人だけ設定すればいい。

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 ここまできてやっと「作曲開始」だ。えいっ!

 20秒から30秒くらいたつと、曲ができあがる。再生したり、シェアしたりできる。

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 再生してみて、完全にこれでいいと思った? それともこのメロディーラインはちょっと変えたいとか歌詞を変えたいとか思わなかった? あと、歌詞の読みが違ってたとか、修正したくならなかった?

 実は、それができる方法がある。Windows、Mac、iPhone、iPadでそれができるんだけど、いちばん安上がりでお手軽なのは、iPhone、iPadで、「iVOCALOID」アプリを使う方法。WindowsならばVOCALOID 3 Editor(ダウンロード版は税込1万80円)があれば、Macならば「VOCALOID Editor for Cubase NEO」(http://www.vocaloid.com/lineup/cubase/)と、Cubase。これはAmazonで9790円。

 ではここから、iVOCALOIDとボカロネットを使ってボカロPになる方法を紹介しておこう。

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