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» 2014年10月22日 13時30分 UPDATE

iOS 8.1を試す:iCloudフォトライブラリ(β版)を使ってみた――フォトストリームとの違いや注意点は?

iOS 8.1では、iOSデバイスやブラウザでフォトライブラリを同期できる「iCloudフォトライブラリ(β版)」を利用できる。使い勝手は? フォトストリームとの違いは? また「カメラロール」が復活した点にも触れたい。

[田中聡,ITmedia]

 10月21日(日本時間)に配信が開始された「iOS 8.1」。Wi-Fi、Bluetooth、メッセージアプリ、アクセシビリティなどで生じた不具合の修正が主なアップデート内容だが、iOS 8から大きく使い勝手が変わる部分もある。今回は写真アプリの変更点や新機能「iCloudフォトライブラリ」をチェックした。

カメラロールが復活

 写真アプリは、iOS 8では「アルバム」内にある「カメラロール」と「自分フォトストリーム」が廃止され、代わりに「最後に追加した項目」が設けられた。手持ちのiPhoneで撮影した写真も、iCloudで同期しているほかのiOSデバイス(iPadなど)で撮影した写真も、この最後に追加した項目で確認できるが、直近の1カ月以内に撮影した写真しか表示されず、それよりも過去の写真を閲覧するには、「写真」の年別、コレクション、モーメントからさかのぼらないといけない。

 この仕様が多くの不評を呼んだためか、iOS 8.1では「カメラロール」と「自分のフォトストリーム」が復活。カメラロールでは過去に撮影した全ての写真や動画、自分のフォトストリームではiCloudにアップロードした写真や動画を閲覧できる。

 「お気に入り」「スローモーション」「バースト」「最近削除した項目」など、iOS 8で新たに追加された項目は、iOS 8.1でも継承されている。

photophoto 左がiOS 8、右がiOS 8.1の写真アプリ内のアルバム。iOS 8.1の方が、1画面に表示されるアルバムの数が多い

iCloudフォトライブラリ(β版)が利用可能に

 iOS 8.1では、同じiCloudアカウントを設定したiPhone、iPad、iPod touchの写真アプリ上で、写真や動画を同期できる「iCloudフォトライブラリ」のβ版が利用できるようになった。従来も「フォトストリーム(自分のフォトストリーム)」からiOSデバイス同士で写真を共有できたが、iCloudフォトライブラリとフォトストリームは何が違うのだろうか?

photo 「iCloudフォトライブラリ」

 フォトストリームはiCloudのストレージを消費しないが、保存されるのは直近30日間、最大1000枚の写真に限られていた。またフォトストリームは動画の自動アップロードにも対応しておらず、アップした写真は「自分のフォトストリーム」などに集約される。

 iCloudフォトライブラリは、iCloudのストレージを利用し、「写真」「共有」「アルバム」のライブラリごと、ほかのiOSデバイスと同期される。また、写真アプリで編集した内容は、ほかのiOSデバイスにも反映される。

 試しにiPhone 6とiPad AirでiCloudフォトライブラリを利用してみたが、iPad Airの写真アプリの「アルバム」には、iPhone 6と同じ「お気に入り」「パノラマ」「ビデオ」「スローモーション」などのアルバムが構築されていった。もちろん「写真」の年別、コレクション、モーメントや共有も同期される。なお、同期するにはWi-Fi接続をする必要がある。

photophoto iPad Air側でiCloudフォトライブラリをオンにしたら、iPhone 6のライブラリが続々と同期されていった

 iCloudフォトライブラリを利用するには、Wi-Fiに接続し、「設定」→「iCloud」→「写真」の「iCloudフォトライブラリ(Beta)」をオンにする。するとライブラリ全体がiCloudにアップロードされ、ほかの(iCloudフォトライブラリを利用している)iOSデバイスにも同期される。

photophoto iCloudフォトライブラリでライブラリを同期。写真や動画は4000件数以上あったので、同期には数時間かかった

 iCloudフォトライブラリをオンにすると、写真アプリの「アルバム」で「カメラロール」と「自分のフォトストリーム」がなくなる。代わりに「すべての写真」アルバムに変更され、手持ちのiOSデバイスで撮影した、またはほかのiOSデバイスで同期された写真や動画がまとめて表示される。

photo iCloudフォトライブラリの使用中は、「すべての写真」に撮影、同期したデータが集約される

iCloudフォトライブラリの利用を停止するには?

 フォトストリームに保存される写真はデバイスごとに最適化された解像度に圧縮されるが、iCloudフォトライブラリでは「設定」→「iCloud」→「写真」で「オリジナルをダウンロード」を選択すると、フル解像度の写真や動画をダウンロードすることも可能だ。ただし大量に写真や動画をアップしている人は、現在使っているiCloudのストレージプランでは足りなくなる恐れがある。iCloudのストレージを節約したければ、「設定」→「iCloud」→「写真」で「iPhoneストレージを最適化」を選んでおこう。

 iCloudフォトライブラリにアップロードしたライブラリの容量は、「設定」→「iCloud」→「容量」→「ストレージを管理」から確認できる。筆者の場合は3512枚の写真と51本の動画をアップした状態で9.3Gバイトを消費していた。ここで「iCloudフォトライブラリ」をタップして「無効にして削除」を選ぶと、iCloudフォトライブラリの利用を停止できる。

photophotophoto iCloudフォトライブラリの利用を停止するときは、、「設定」→「iCloud」→「容量」→「ストレージを管理」→「iCloudフォトライブラリ」で「無効にして削除」を選ぶ

PCで閲覧するには?

 iCloudフォトライブラリで同期した写真や動画をPCから閲覧するときは、https://www.icloud.com/で「写真」にアクセスすればよい。ブラウザ上に同期されたライブラリが表示され、お気に入りへの追加、ダウンロード、削除といった操作ができる。せっかくPCで閲覧できるので、PCに保存されている写真や動画もアップしたいところだが、そういったことはできない。

photophoto ブラウザ(https://www.icloud.com/)の「写真」からも、同期したライブラリを確認できる
photo iPhone 6で撮影したパノラマ写真を表示

iTunesで同期した写真は削除される

 なお、iCloudフォトライブラリとiTunesの写真同期は併用できないので注意したい。iCloudフォトライブラリをオンにすると、iTunesで取り込んだPCやほかのスマホなどの写真は削除されてしまう(iCloudフォトライブラリをオンにしようとすると、注意喚起のアラートが出る)。また、iCloudフォトライブラリを有効にした状態でiTunesと接続して写真を共有しようとしても、「iCloudフォトが入です」というメッセージが出て、iTunesから写真を同期することはできない。

photo iCloudフォトライブラリの使用中は、iTunesで写真を同期できない

 iCloudフォトライブラリは、写真や動画の共有・バックアップツールとしては有用だが、iCloudのストレージ容量を節約したい人や、PCやほかのスマホから写真や動画を取り込みたい人には向かないだろう。

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