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» 2015年02月18日 20時41分 UPDATE

Xperiaはどうなる?:モバイル事業で他社提携の可能性も――ソニーが2015〜2017年度中期経営方針を説明

ソニーの平井社長が、2015〜2017年度の中期計画方針を説明。モバイルとテレビ事業で、他社との提携を検討していることを明かした。

[田中聡,ITmedia]
photo ソニー 代表執行役 社長 兼 CEOの平井一夫氏

 ソニーが2月18日、経営方針説明会を開催。代表執行役 社長 兼 CEOの平井一夫氏が、2015〜2017年度中期経営方針を説明した。

 ソニーは2014年7月に「VAIO」ブランドのPC事業を売却し、テレビ事業を分社化してソニービジュアルプロダクツを設立するなど、事業を見直してきた。また商品力の向上を目指し、高性能ミラーレス一眼カメラやハイレゾリューション・オーディオなど、高付加価値モデルを投入。これらは「ソニーの変革」を掲げた、2012〜2014年度の第一次中期計画の一環で行ってきたものだ。

 「モバイル事業は、先般発表したとおり、1年遅れとなってしまったが、構造改革を2015年度中に実施し、2016年度からの着実な収益性の改善を目指す。モバイル事業以外の課題領域は、大型の構造改革をやりきることに一定のめどがついたが、エレクトロニクス事業の競争環境は、今後もいっそう厳しくなると見ている」と平井氏は危機感を募らせ、「事業の規模や環境の変化をにらんで、常にコスト水準や収益構造の見直しを行う」とした。

 2015〜2017年度の第二次中期計画では、収益性を重視した経営を行い、各事業の位置付けを明確にする。ソニーは事業の位置付けを「成長けん引領域」「安定収益領域」「事業変動リスクコントロール領域」の3つに分けて事業を展開する。

photo 2015〜2017年度の中期計画の考え方

 成長けん引領域では、CMOSイメージセンサーなどの「デバイス分野」、PS4などの「ゲーム&ネットワークサービス分野」「映画分野」「音楽分野」へ集中的に投資し、売上の成長と利益拡大を目指す。いわば最もアグレッシブに攻めていく分野だ。

photo 成長けん引領域

 安定収益領域には、デジタルカメラやハンディカムなどの「イメージング・プロダクツ&ソリューション分野」、ウォークマン、ヘッドフォン、ブルーレイディスクレコーダーなどの「ビデオ&サウンド分野」が含まれる。ここでは、着実な利益計上とキャッシュフロー創出を目指す。売上は従来から横ばいで、利益は微増させ、投下資本は微減させる考え。

photo 安定収益領域

 あわせて、2015年10月1日をめどに、ビデオ&サウンド事業を分社化し、完全子会社とすることも発表した。ほかの事業についても、分社化に向けた準備を進めるとしている。平井氏は分社化する意図を「厳しい競争環境の中で、どのように会社を伸ばしていくかを、本社に頼ることなく、さらに危機感を持って経営してもらうため」と説明した。「ソニーの求心力と遠心力のバランスを取りつつ、分社化していく会社が、より強くなることを希望する」(同氏)

 事業変動リスクコントロール領域では、スマートフォン(Xperia)やウェアラブルなどの「モバイル・コミュニケーション分野」と「テレビ事業」にて、リスクの低減と利益の確保を最優先する。売上と投下資本は減らし、地域や商品を厳選することで、着実に利益を上げることを目指す。3つの中では、ラインアップ拡充などのアグレッシブな動きは少ない分野となる。Xperiaについての具体的な言及はなかったが、フラッグシップの「Xperia Z」シリーズは継続しつつも、ミッドレンジ以下のモデルはさらに絞り込むことになりそうだ。

photo 事業変動リスクコントロール領域

 また、モバイルやテレビ事業では、具体的なことは決定していないが、「他社との提携も選択肢の1つとして継続して検討する」(平井氏)ことも明かした。Xperiaを展開するソニーモバイルは、2012年2月にソニーがソニー・エリクソンを100%子会社化したことで誕生した。あれから3年がたった今、モバイル事業が大きく動く可能性が出てきた。

 「モバイルとテレビは、事業環境のリスクをどうコントロールするかが非常に重要になる。競合の状況、各会社の収益性、これからの市場がどう成長するか、スマートフォンのビジネスで次にどういうものが見えるか……。こういったことを見ながら、ビジネスをどういう形で成長させていくのか、またはほかのオプションがあるかを考えないといけない」(平井氏)

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