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» 2015年10月05日 12時41分 UPDATE

通信速度定点観測:WonderlinkとFREETELが好調――「格安SIM」14サービスの実効速度を比較(ドコモ回線9月編) (1/2)

格安SIMを選ぶうえで料金と並んで重要な「通信速度」。7月から始めた本企画では主要な格安SIMサービスの通信速度を月に1回、横並びで比較する。今回も、ドコモ回線を使ったサービスの測定結果を紹介しよう。

[小林誠,ITmedia]

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大150Mbps」「下り最大225Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

 そこで、7月から各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。今回は9月編として、ドコモ系MVNOの通信速度をリポートしたい。au系MVNOについても同時に調査したので、別途記事化する。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

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通信速度の調査方法 Wonderlink(F)が加わる

 今回、テストを行ったのは以下の15サービスだ。

  • IIJmio
  • OCN モバイル ONE
  • BIGLOBE LTE・3G
  • b-mobile(おかわりSIM)
  • So-net モバイル LTE
  • 楽天モバイル
  • NifMo
  • ぷららモバイルLTE(7GBプラン)
  • ワイヤレスゲート
  • FREETEL SIM
  • DMM mobile
  • U-mobile(LTE使い放題)
  • Wonderlink(LTE Iシリーズ)
  • Wonderlink(LTE Fシリーズ)
  • ドコモ(mopera U)

 前回8月の測定サービスにパナソニックのMVNOとして2枚目となる「Wonderlink(LTE Fシリーズ)」を加えた。これは月間3Gバイトまで速度制限なし、以降は200kbpsのLTE Iシリーズと違い、月間1Gバイトを超えても700kbpsで使い放題というサービスだ。スピード重視派にオススメといえる。

 なお、いずれのSIMも下り最大225MbpsのLTEサービスに対応したものを使っている。このうちドコモのmopera UはMVNOではなく、ドコモが提供しているインターネット接続サービス。いわば“本家”の通信速度となる。

 調査条件は以下の通り。

  • 計測端末:ZenFone 2×2台
  • 計測アプリ:RBB TODAY SPEED TEST
  • 計測時間帯:平日午前(8時50分〜)、午後(12時30分〜)もしくは昼(13時〜)、夕方(18時〜)の3時間帯。
  • 計測場所:JR横浜駅西口(午前、昼、夕方)、東京都港区のアイティメディア社内(午後のみ)
  • 計測回数:各時間帯・場所ごとに1サービス、上下3回ずつ(平均値を掲載)

 前回8月の測定からZenFone 2を2台同時に使用して2サービスずつテストを行っている。30分ほどで全テストを終える流れだ。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定とした。

 午後のテストは前回は12時から行ったが、今回は横浜駅前では13時から、アイティメディアでの計測は12時30分から行っている。

 人力のテストなので、すべてのサービスを同時に測定しているわけではないこともご理解いただきたい。また本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

9月の平日午前は新規追加の「Wonderlink(F)」が上下ともにトップ!

 今回の測定は9月28日(月)にJR横浜駅西口前、8月29日(火)に東京港区のアイティメディア社内で行った。まずは横浜駅での午前中(8時55分〜9時21分)の測定結果をお伝えする。

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 今回の横浜駅での測定はシルバーウィークが終わって最初の月曜日。なかには有休を使い9連休の人もいたという秋の大連休が終了したわけだが、秋晴れで爽やかな1日で、世の中は平常に戻ったという印象。これまでのテストよりも若干周囲は閑散としていた。

 そんな中で最速をたたき出したのが、下り22Mbpsを超えたWonderlink(LTE Fシリーズ)」だ。今回が初テストだったが、いきなりの1位。しかも上りの速度も1位だ。20Mbpsを超えたのはこのサービスのみで、同じパナソニックのWonderlink(LTE Iシリーズ)は、10Mbpsほどだった。

 7月と8月にに20Mbps超えを連発したNifMoは今回11Mbps。とはいえ、8サービスが10Mbpsを超えており、実用面を考えれば十分な速度だろう。

 一方で心配になってしまうのが、ワースト1、2のU-mobile、ぷららモバイルで、下り2Mbpsほど。ワイヤレスゲートも3Mbpsちょっと。続くのがSo-netモバイルで、どうもこの時間帯のワースト勢は同じサービスが並びがちで、今後どのように変化するのか気になる。

JR横浜駅西口での測定結果(午前)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 8:55 9.42 2.83
OCNモバイルONE 8:55 11.89 3.25
BIGLOBE LTE・3G 8:58 13.07 5.05
b-mobile(おかわりSIM) 8:58 16.87 4.58
楽天モバイル 9:02 7.52 4.6
So-net モバイルLTE 9:02 4.28 3.87
NifMo 9:06 11.77 2.68
ぷららモバイルLTE(7GBプラン) 9:06 2.25 4.57
ワイヤレスゲート 9:09 3.4 3.06
FREETEL SIM 9:09 16.25 5
DMM mobile 9:13 10.2 2.54
U-mobile(LTE使い放題) 9:13 2.12 3.24
Wonderlink(LTE I) 9:18 10.6 3.81
Wonderlink(LTE F) 9:21 22.34 8.69
ドコモ(mopera U) 9:18 10.48 3.68

9月の平日昼間は「BIGLOBE LTE・3G」が最速

 続いて横浜駅での午後(13時00分〜13時24分)の測定結果を見ていこう。

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 前回は12時半から行っていたが、今回は30分遅くし、ランチタイムが終わったタイミングで行ってみた。果たしてどう影響するのか、と気になったが、全体的に若干速度は良くなった。

 ランチタイムに重なると周辺の人が多く、ネットワークも混雑しているはずで、前回などMVNO勢は0Mbps台が並び壊滅していたのだが、時間帯が遅くなったことで10Mbps台が増えている。

 トップはBIGLOBE LTE・3G。これまであまり上位になることが少なかったが、ほんの少し時間帯がズレるだけで下り19Mbps。やはり各サービス得意な時間帯がありそうだ。

 下り2位はb-mobileで、3位のWonderlink(LTE Fシリーズ)がここでも好調。IIJの15Mbpsも目を引く。混雑時に強いドコモ本家のmopera Uはランチタイムが過ぎるとごく普通の印象だった。

 ぷららモバイルLTEは、ここでも下り1Mbpsを切ってしまった。So-netモバイルLTEと、意外なことに人気のOCN モバイル ONEも1Mbps台。ワイヤレスゲートは2Mbps台で、上りの速度はワースト1。楽天モバイルは5Mbpsであり、MVNOの大手が不調だ。

JR横浜駅西口での測定結果(昼)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 13:00 15.99 4.02
OCNモバイルONE 13:00 1.47 4.91
BIGLOBE LTE・3G 13:04 19.04 7.49
b-mobile(おかわりSIM) 13:04 17.49 9.7
楽天モバイル 13:08 5.04 4.55
So-net モバイルLTE 13:08 1.6 4.37
NifMo 13:11 9.09 5.24
ぷららモバイルLTE(7GBプラン) 13:11 0.9 6.63
ワイヤレスゲート 13:14 2.75 2.89
FREETEL SIM 13:14 13.88 6.96
DMM mobile 13:18 12.38 3.23
U-mobile(LTE使い放題) 13:18 11.02 5.03
Wonderlink(LTE I) 13:21 8.18 3.71
Wonderlink(LTE F) 13:24 17.38 8.67
ドコモ(mopera U) 13:21 12.78 6.82

9月の平日夕方は「IIJmio」が最速も、0Mbps勢がバタバタ増える

 横浜駅の夕方(18時2分〜18時26分)は、混雑時に完全に重なり、全体の速度が落ちている。

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 午前と午後に比べ、明らかに周囲の人が多くなり、落ち着かず、騒々しい。いかにも大きな駅のラッシュタイムである。加えて周辺のデパートなど、買い物客が多く、待ち合わせの人も非常に多い。

 こうなるとネットワークも混雑しているようで、軒並み速度が落ちた。そのなかで1サービスだけ頑張っていたのが「IIJmio」だ。しかも下り13Mbpsと、唯一10Mbps以上を記録した。

 続くのがあと少しで10Mbpsという健闘を見せた「b-mobile」。さらにDMM mobileも8Mbps台。こういうときに強い印象のドコモ本家「mopera U」も8Mbps。悪くはないが、高いお金を払っているわりには……と思わなくもない。もっとも実用上は問題なさそうだが。

 そしてワースト勢を見ると、So-netモバイルLTE、NifMo、ぷららが1Mbps未満。今回は特にぷららとSo-netが遅かった。10月は頑張ってほしいものだが……。ただ、1Mbps台のサービスも多く、上りの通信速度も軒並み遅く、他サービスと比べて極端に悪いわけではない。

JR横浜駅西口での測定結果(夕方)
計測開始時刻 下り平均(Mbps) 上り平均(Mbps)
IIJmio 18:02 13.27 1.98
OCNモバイルONE 18:02 1.08 2.45
BIGLOBE LTE・3G 18:05 6.4 2.62
b-mobile(おかわりSIM) 18:05 9.09 3.89
楽天モバイル 18:09 1.4 2.63
So-net モバイルLTE 18:09 0.64 2.25
NifMo 18:12 0.72 2.23
ぷららモバイルLTE(7GBプラン) 18:12 0.84 2.46
ワイヤレスゲート 18:16 3.38 1.9
FREETEL SIM 18:16 5.25 1.8
DMM mobile 18:20 8.62 3.59
U-mobile(LTE使い放題) 18:20 1.26 4.87
Wonderlink(LTE I) 18:23 7.05 2.23
Wonderlink(LTE F) 18:26 6.84 3.59
ドコモ(mopera U) 18:23 8.43 2.5

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