インタビュー
» 2016年06月09日 21時30分 UPDATE

単に「安いから」だけでは動かない――女性が「格安SIM」に乗り換えたきっかけ (1/2)

テレビCMやWeb広告などを通して日に日に認知度が高まっている、いわゆる「格安SIM」。そのユーザーは大きく男性に偏っていたが、昨今では女性ユーザーも増えている。女性の格安SIMユーザーは、何をきっかけに格安SIMに乗り換えたのだろうか。

[井上翔,ITmedia]

 MVNO(仮想移動体通信事業者)が提供する通信サービスは、MNO(大手キャリア)と比較して割安な料金体系から「格安SIM」と呼ばれることも多い(以下、MVNOサービスを便宜上まとめて「格安SIM」と呼ぶ)。格安SIMのユーザー層は大きく男性に偏っていたが、徐々に女性も増加傾向にある。

 モバイル専門の調査研究機関であるMMD研究所(東京都渋谷区)は、5月下旬に「女性の格安SIMユーザー」だけを集めたグループインタビューを実施した。

 インタビューに応じたのは30〜40代の女性5人で、いずれも格安SIMを使い始めてから1年経過していない“初心者”だ。彼女たちは、一体何をきっかけに格安SIMへと乗り換えたのだろうか。

(記事中の写真は全てMMD研究所提供)

グループインタビューの様子 グループインタビューの様子

Aさん(30代・主婦)の場合

Aさん Aさん

 Aさん(30代・主婦)は、高校生の頃からずっとauのケータイ(フィーチャーフォン)を使ってきた。「叔母が(大手キャリアの中では比較的料金の安い)Y!mobileのスマホに乗り換えた時に興味を持てなかった」というほど、格安SIMとはある意味疎遠だったという。

 そんな彼女が格安SIMへの乗り換えを検討し始めたきっかけは、地元から東京への転居だったという。電車に乗る機会が増え、地図や乗換案内がより見やすいスマホへの買い換えを検討したのだ。しかし、大手キャリアのiPhoneを使っている夫の月額料金が8000円ほどで、維持費の面でためらってしまった。

 そんな中、Aさんは知人のビッグローブ関係者から「BIGLOBE SIM(BIGLOBE LTE・3G)」の話を聞いた。知人からの説明に後押しされ、解約金相当額のキャッシュバックキャンペーンがあったこともあり、他の格安SIMを検討することなくBIGLOBE SIMに乗り換えることにしたという。

 自身にとって初めてのスマホは、夫がiPhoneユーザーであること、既に自身が「iPod touch」を使っていたことと、Macとの親和性を考慮した結果、SIMロックフリー版「iPhone 6s」をApple Storeで購入することにした。他の機種は検討の余地に上がらなかったという。ただし、購入時に約10万円の出費となり、「通信への支払いを抑えたのに……」という状況になってしまった。一度設定を済ませた後は、特段の不具合もなく、便利に使えているという。

 BIGLOBE SIMへの乗り換えに当たり、実家との家族間通話無料がなくなることが不安要素だったが、先述の知人から「BIGLOBEでんわ」の存在を教わり、結果としてフィーチャーフォンの頃より維持費は安くできたという。現在は音声通話付きの「ライトSプラン」(6GBプラン)を利用しているが、月間の通信容量が1GB使うかどうかという状況なので、割引キャンペーンが終了次第「エントリープラン」への変更を検討している。

AさんのiPhone 6s Aさんの「iPhone 6s」は、SIMロックフリー版をApple Storeで購入したという

Bさん(40代・自営業)の場合

Bさん Bさん

 Bさん(40代・自営業)は、結婚してから初めて携帯電話を手にした。キャリアは、夫と同じソフトバンクで、格安SIMに乗り換えるまでずっと使っていた。

 iPhoneで「主人より先に」スマホデビューを果たしたBさんは、ソフトバンクで2台のiPhoneを買ってきた。しかし、iPhoneのボディーサイズが大きくなったこと、本体価格が高くなったこと、「小さなPC」としてスマホを使っている現状、そして夫がNTTドコモに乗り換えたことなど複数のきっかけが重なり、機種やキャリアにとらわれずスマホの買い換えを検討するようになった。

 そこで目に入ったのが、BIGLOBE SIMのWeb広告だったという。これをきっかけに、BIGLOBE SIM、「OCN モバイル ONE」や「楽天モバイル」など、複数の格安SIMを比較検討するようになった。最終的に、端末のセット購入が可能で「楽天スーパーポイント」が毎月付与され、古い端末を下取りするサービスもある楽天モバイルに乗り換えることにした。

 セット購入したスマホはソニーモバイルコミュニケーションズ製の「Xperia J1 Compact」で、24回払いで購入した。初めてのAndroidスマホということで、安心できる国内メーカー製を選んだという。当初は操作に戸惑いもあったが、慣れた現在ではiPhoneよりもできることが増えて満足しているという。

 外部との通話は「楽天でんわ」と「Viber」と、楽天グループの通信サービスで賄っている。夫と通話する必要がある場合は、「電話して」という旨のメールを送ってカケホーダイプランを契約している夫からかけてもらうようにしているとのことだ。

BさんのXperia J1 Compact Bさんは「Xperia J1 Compact」を楽天モバイルのSIMカードとセット購入。コンパクトな上に、カメラもきれいで気に入っているという

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