「iPhone 8 Plus」のカメラはどれだけ進化したのか? 7 Plusと撮り比べ荻窪圭の携帯カメラでこう遊べ(4/5 ページ)

» 2017年09月28日 16時30分 公開
[荻窪圭ITmedia]

Live Photosがメチャ楽しくなった!

 「iPhone 6s」と同時に登場したLive Photos機能。

 写真を撮るとその前後(最大3秒)の動画を同時に撮ってくれるので、あとから決定的瞬間前後の様子を動画で楽しめるってことで登場したわけだが、いまひとつ使い道がなかった。

 それが何とバージョンアップを果たしたのである。これはiOS 11にすれば旧機種でも使えるのでぜひ。

 ポイントは3つ。1つ目は動画ファイルとして書き出せるようになったこと。2つ目はLive Photosのデータを利用した「長時間露光機能」でスローシャッターな写真を作れるようになったこと。3つ目はLive Photosで撮った動画から静止画を抜き出せるようになったこと。

 まずは動画ファイルから。写真アプリからLive Photosで撮った写真を開き、下から上にスワイプすると「エフェクト」が現れる。ここでループかバウンス(行ったり来たり)を選んで、それを保存するなりシェアするなりすればOK。

iPhone 8 Plus ネコを見つけたので近寄って撮影。写真アプリから「バウンス」を選択
出力した動画。Facebookのように動画を無限ループで再生してくれるサイトに公開すると楽しめる

 これ、実によくできていて、Live Photosをオンにしていても撮るときって静止画感覚で撮るから、手がブレたりしているわけである。でもそれを補正して背景がブレないようにずらしながらつないでくれるのだ。だから画角は少し狭くなるけど、きれいな動画になる。昔撮ったLive Photosでも有効。

 2番目は「長時間露光」。Live Photosは動画であるわけで、動画ってことは微妙に動いている静止画を時系列で並べて連続表示したものなわけである。

 で、Live Photosの動画をバラして1枚の静止画に合成することで「長時間露光」で撮ったような、つまりシャッタースピード2〜3秒のスローシャッターで撮った様な写真を作れるのだ。

 論より証拠。

iPhone 8 Plus 銀座で撮った夜景
iPhone 8 Plus それを長時間露光化したもの。動いているクルマが消えたのが分かるかと思う。画像サイズは一回り小さくなって周辺はちょっとカットされる

 以前撮ったLive Photosでも編集できる。

iPhone 8 Plus iOS 10時代に撮影したサッカーの試合。Live Photosで撮っていたので、長時間露光化してみたら、選手がもやーっとなった。これは面白い

 3番目は静止画の切り出し。iOSの編集アプリでLive Photosを開くと、動画の時と同じようにコマ送りで動画を見られる。その中で気に入った瞬間を選んで「キー写真」に設定するだけでOK。

 するとそれを静止画として使えるのだ。

iPhone 8 PlusiPhone 8 Plus 実はこの猫写真(先ほどのと同じ場所で撮っているけど別の写真です)、撮影した次の瞬間にネコがペロっと舌を出したのだ!(写真=左)写真アプリから編集モードに入ってコマ送りしたら、舌出しの瞬間を発見(写真=右)
iPhone 8 Plus それを写真として書き出した

 めちゃ便利な機能で画像サイズも十分(3662×2744ピクセル)だが、やはり動画の一部切り出しなので画質は落ち、ディテールはかなり甘くなる。

 写真素材として使うにはこころもとないが、SNS用に使うくらいなら十分なわけで、「誰でも決定的瞬間を撮れる機能」として使ってOKだ。

 これができるなら4K動画から任意のヒトコマを静止画として切り出す機能も欲しかったわー。

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