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» 2011年06月17日 14時00分 公開

もし、在宅業務することになったらどうするか:PCフリーライターが普段実践する、モバイルオフィス環境──「電源の確保」編 (2/2)

[石川ひさよし,ITmedia]
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【手段.3】予備バッテリーを常備する

photo ノートPCに大容量バッテリーのオプション設定があるなら、積極的に活用したい

 バッテリー動作時間を延ばすには、純正の大容量バッテリーを用いたり、バッテリーをもう1つ予備として常備しておくのがおそらくもっとも容易に導入できる手段だ。なぜこれを最初に紹介しないかというと、単体効果はもちろん、前述の手段と組み合わせることでより効果的に運用できるようになるからだ。

 ところで、ノートPCのバッテリーはなかなか高額(2万円ほど)であり、かつ消耗品である。筆者は複数台のPCを週に数回は充放電をする程度に使用するのだが、性能が落ちてくる1年ほどのサイクルで買い換える/買い増す感じで利用している。ただ、機種別にスペアバッテリーを用意するとなるとややコストがかさむことに悩んでいた。

 そこで最近、もう1つの方法として取り入れたのが「ノートPC対応の汎用モバイルバッテリー」だ。携帯電話やスマートフォン用にUSBモバイルバッテリーを所持する人は多いと思うが、それを大型化したものと思ってくれればよい。このたぐいのPC対応モバイルバッテリーは、数種類の電源端子に対応しつつ、出力電圧も切り替えられる特徴により、さまざまな機器に対応できる汎用性の高さが導入する決め手になった。


photo ノートPCでも使える大容量モバイルバッテリー「Energizer XP18000」

 例えば、筆者が使用するJTT「Energizer XP18000」は、重量約515グラムで、価格は2万5800円(JTT直販サイト価格)のモバイルバッテリーだ。3.7ボルト/1万8000mAhのバッテリーを内蔵し、DC 19ボルト出力時で最大3.5アンペア、同じく10.5ボルトで最大2アンペア、USB 5ボルトで1アンペアまでの出力に対応するほか、オプションパーツとして12ボルト/15ボルト/16ボルト出力用の変換ケーブルや各種ノートPCに合う電源端子(変換チップ)を別途入手できる(1点、据え置き型のA4ノートPCやハイクラス仕様など、大型のノートPCだと出力仕様が足りない可能性はある)。

 このクラスの製品は性能に加え、価格も純正バッテリーと変わらないのだが、複数台のノートPCで使い回せること、そしてPC以外に携帯電話やポータブルルータ、携帯音楽プレーヤー、家庭用ゲーム機なども一緒に充電できるのが便利だ。Energizer XP18000の紹介サイトで自分のノートPC用変換チップがあるかどうかを検索できるので、この方法に興味があれば調べてみてほしい。また、今夏はUSB動作に対応する「USB扇風機」や「USBスタンドライト」などとともに使うのも悪くないだろう(これらなら、かなり長時間動作するはずだ)。

 難点は、やはり携帯する機器が余計に増えることだ。リチウムイオン/リチウムポリマーバッテリーは、大きさはそこそこでも意外に重い。大容量クラスバッテリーの重量は1つ約500グラム強、筆者はそれを2つ携帯しているが、普段の装備である合計2キロほどのノートPC+ACアダプタに加えて、単純にプラス1キロ以上の重量が加算される計算になる。

 なお、「全部合計で○時間動作」の装備で万全を期す手段(デメリットは重量がかさむ)と、「当日のモバイル利用時間を予想して、持って行くバッテリーの数や種類を取捨選択する」手段(デメリットはバッテリー切れになる可能性が高まる)、どちらにするかは悩ましい選択だが、こちらは前述した手段を併用することで柔軟に使い分けてみてほしい。

  【手段.3】予備バッテリーを常備する
省電力 ☆☆☆☆(充電は必要だが、電力のピークを避ける“ピークシフト”の工夫がしやすい)
初期コスト ☆(スペアバッテリーの価格は1万〜2万円ほどとやや高額だ)
ランニングコスト ☆☆☆☆(工夫次第で非常に快適に。ただ、長期続けるならバッテリー買い換えも考慮)
重量 ☆(バッグはかなりの重量増になる)
動作時間 ☆☆☆☆(追加するバッテリー次第。電源カフェの手段も効果的に併用すると生産性・利便性向上はもちろん、リフレッシュ効果も高まると思う)
(※星が多いほど効果あり を示す。満点:☆☆☆☆☆)

まとめ:多様な手段、多段階の方法を用意して、柔軟に組み合わせる

photo 普段と違う場所で作業するだけでも、かなり効率が上がったりする

 ここまでいくつかの「電源確保」の手段を紹介してきたが、1つの方法だけで条件を満たすのは少々難しい。東京・秋葉原のように電源の使える店舗が特に充実するエリアならスペアバッテリーすらいらずにモバイルオフィス環境を構築できたりもするのだが、店舗によって電源ソケットが空いているかは運次第な面もある。

 筆者は持ち歩くバッテリー動作時間合計の目標値を「最低9時間以上」と設定しているが、例えば1店舗目は目覚めのコーヒーを飲みながら本体のバッテリーで、2店舗目は電源の使え、かつ昼食もとれる店舗で充電し、3店舗目は小腹を満たしながら本体のバッテリー+モバイルバッテリーでといったように、充電のタイミングや店舗選びをバッテリー残量と相談しながら、遊牧民のように渡り歩く日もよくある。こうすることで、長時間集中力が続いたりもする。

 もちろん、2重化して万全を期すのもよい方法だ。現在、PC本体のバッテリーとモバイルバッテリー2つを携帯し、計算上約12時間動作するシステムで運用している。上で述べた9時間より余裕を持たせたのは、急に予定外の業務が入った時、あるいはモバイルバッテリーが急に寿命を迎える/あるいは紛失した場合に備えた「マージン」だ。モバイルバッテリーが2つあれば、仮に1つ失っても3分の2の電力は確保できる。

 というわけで自由なモバイルオフィス環境の構築における「電源の確保」は、いくつか“電源・バッテリー”に関わる手段を検討し、把握し、そして情況に応じて使い分けられるように備えておくことより始められる。万一のための備えも用意しておくのが望ましい。



 次回はモバイルオフィス環境構築の次のステップとして、モバイル環境における「通信手段」をどうするかについて検討・検証する予定です。


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