このようにHoloLens Development Editionのハードウェアと開発キットは3月30日のタイミングで用意されるが、HoloLensそのものは完全に新機軸のプラットフォームであるため、実際にアプリを制作する際の参考となるコードやアプリも存在しないのが実情だ。
そこでHoloLens Development Editionとともに幾つかのゲームや基本的なアプリが提供され、開発の一助となるよう配慮されている。この辺りの詳細は、Microsoft公式ブログのKudo Tsunoda氏による投稿で紹介されているほか、ドキュメントとして参考情報が用意されている。
HoloLensによる複合現実の世界を体験するのに最も分かりやすいものの1つはゲームだ。HoloLens Development Editionでは、「Fragments」「Young Conker」「RoboRaid」という3つのゲームアプリが初期状態で利用できる。いずれも現実世界にCGキャラクターを重ねることで、これまでにないゲーム体験を提供するものだ。このうちRoboRaidは「Project X-Ray」の名称で過去にE3を含むイベントで度々紹介されていた。
詳細は以下の動画をご覧いただきたい。
ユーティリティー的なものとしては、実際に3Dオブジェクトを操作して立体工作が可能な「HoloStudio」がある。これも何度もHoloLensのデモで紹介されてきたアプリだ。
またHoloLensで使える「Skype」や、実際にマチュピチュなどの遺跡や史跡を歩いて体感可能な「HoloTour」といった旅行ガイドアプリも用意されており、HoloLens入門として興味深い組み合わせになっている。
また、夏頃のリリースに向けて「Actiongram」というアプリも準備中だ。これは3Dの動画を編集するアプリで、使い方次第では単に立体映像を流すだけでなく、新手の絵本や教育コンテンツとしても活用できそうなものだ。アプリだけでなく、こうしたコンテンツの拡充もHoloLens Development Editionにおける重要な役割と考える。
いずれにせよ、Build 2016での新情報発表とその後の追加情報の提供が今から楽しみだ。HoloLensの技術情報や詳細は引き続き本連載でも紹介していきたい。
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