高畑さん そしてショットノートやキャミアップはそれぞれメモ帳からノート、ルーズリーフなどラインアップを拡充してきて、次の段階にきましたよね。
ナカバヤシなどはノートではなくデータ化したい部分を囲むマーカー「スマコレペン」や、オーリッドもペンタイプの「KYBER SmartMarker」などを出して、ちょっと違う方向に走ってみた印象です。
ただ、各社いろいろ試行錯誤しているけど、まだ正解は見えていないですよね。ここまでは、アプリを使いこなす人にとっては自力でもある程度できることを分かりやすくした感じです。ここから先、スマートフォンと連係していくために本質的にどんなものが必要なのかは、これらの製品をみんなが使いながら考え、これから見えてくるんだと思います。
竹村 譲さん ちなみに、これ(スキャンノート)はいつ発売なんですか?
美崎さん 4月25日ですね、まだ発売前です。
舘神さん スキャンノートは、切りやすくなっているというのがちょっとだけ新しいですね。
高畑さん というか、ミシン目を入れてまで切りやすくしなくても、実はノートって簡単に切れるんだけど「(このノートは)切るんだよ」という意思表示なんですよ。ScanSnapと提携してあえてロゴを入れているのも「切れ! そしてスキャナに入れろ」という、おぜん立てをしている。
土橋さん 確かに、スキャンノートなどは切ることを前提として作られた製品ですよね。しかし普通のノートでそれをやろうとした場合、裁断機などで切らないといけません。ただ、裁断機でノートを切ることって文具好きにはすごく抵抗感があると思うのですが、皆さんどうですか?
舘神さん 個人的にはノートを裁断機にかけるなんてことをする人いるのかな、とずっと思っていたのですが。裁断機でノートを切るというのは、もしやるとしたら10年前のノートとかですよね。
美崎さん あと本とかですよね。
竹村さん 僕は使うノートに全部ミシン目が入っていますが、別にスキャナで読ませるつもりはそんなになかったですね。
土橋さん あ、そうなんですか。
竹村さん ええ。スキャンすることが好きでやっている人は周りにはいますが。
美崎さん 私も本は“自炊”しますが、ノートは切らないですね。おそらく、これ(スキャンノート)を買っても、スキャンはしますが切らないと思います。全部スキャニングしても形を留めておきたいので。
竹村さん 恐らく感覚が違うんだと思うんですね、僕なんかはミシン目の入ったノートを日ごろ使っていてもめったに切らないのですが、海外に行くとほとんどの人が切っている。これ(リーガルパッド)ってもともと切るものなんですよね。感覚が日本と米国では大分違っていて、日本人は確かに切らない人が多い印象です。
高畑さん 切ったものは何かに書き写したり清書したりするんですかね?
竹村さん そうだと思いますね、PCに打ち直すなど。日本の場合はリーガルパッドではなくリポート用紙、しかも紙質がいいものを使います。
高畑さん 逆にあれが清書用ですよね。
話はショットノートから盛り上がり、ドキュメントスキャナに通すためにノートを切るかどうかでノートに対する考え方なども見えてきた。次回「スマホ前提時代、スマート文具の役割はどうなる?」に続く。
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